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『MMTとハイパーインフレ論者(その2)(前半)』三橋貴明 AJER2019.7.9
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三橋TV第120回【恐怖のグラフが教えてくれる日本の希望】
ついに、2019年上半期は一度も実質賃金が対前年比でプラス化することはありませんでした。恐るべき事態が進行しています。
『6月実質賃金は前年比0.5%減、物価高止まり響く=毎月勤労統計
厚生労働省が6日発表した毎月勤労統計調査(速報)によると、6月の実質賃金は0.5%減少と、前年同月を6カ月連続で下回った。消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)の高止まりが響いた。
ただ、名目賃金に当たる現金給与総額は45万1918円で前年同月を0.4%上回った。賞与月に当たり、「特別に支払われた給与」が18万5829円と、前年同月を0.9%上回ったことが寄与した。 (後略)』
厚生労働省が6日発表した毎月勤労統計調査(速報)によると、6月の実質賃金は0.5%減少と、前年同月を6カ月連続で下回った。消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)の高止まりが響いた。
ただ、名目賃金に当たる現金給与総額は45万1918円で前年同月を0.4%上回った。賞与月に当たり、「特別に支払われた給与」が18万5829円と、前年同月を0.9%上回ったことが寄与した。 (後略)』
ちなみに、きまって支給する給与の名目値は対前年比0%。増えておりません。
特別に支払われた給与のおかげで現金給与総額が対前年比0.9%となり、きまって支給する給与は増えず、実質では双方(現金給与総額、きまって支給する給与)がマイナス。
特別に支払われた給与のおかげで現金給与総額が対前年比0.9%となり、きまって支給する給与は増えず、実質では双方(現金給与総額、きまって支給する給与)がマイナス。
それでも、厚生労働省のコメントは、
「基調として緩やかに増加している」
でございました。
基調として緩やかに増加、と表現したいならば、せめて「きまって支給する給与」の名目値が安定的にプラス化していないとダメでしょう・・・・。
【日本の実質賃金指数の推移(対前年比%)19年6月速報値まで】
というわけで、日本の実質賃金は絵に描いたようなL字型低迷に陥っています。
昨日、日本経済に押し寄せるリスクについて、
1. 10月の消費税増税
2. 2020年五輪不況
3. 米中覇権戦争による外需縮小
2. 2020年五輪不況
3. 米中覇権戦争による外需縮小
の三つを上げましたが、加えて、
「すでにして実質賃金が低迷し、国民が貧困化している」
状況にあるのです。
「すでにして実質賃金が低迷し、国民が貧困化している」
状況にあるのです。
【歴史音声コンテンツ 経世史論 始動!】
2014年の実績が示す通り、消費税増税は実質賃金を谷底に叩き落します。
【日本の半期で見た名目賃金・実質賃金の推移(対前年比%)】
総理は、現在の日本で駆け込み消費が落ちていない理由について、自動車や住宅の購入者への税負担軽減策を講じたことに触れ、
「(現時点で)駆け込み需要がないということは、落ち込みも少ないのではないか」
と、語っていますが、ひどすぎます。
実質賃金がこれだけ低迷してしまえば、駆け込み消費すらできませんよ! そんなの、子供でも分かるでしょ。
「(現時点で)駆け込み需要がないということは、落ち込みも少ないのではないか」
と、語っていますが、ひどすぎます。
実質賃金がこれだけ低迷してしまえば、駆け込み消費すらできませんよ! そんなの、子供でも分かるでしょ。
恐ろしいことに、我が国は国民の貧困化により「駆け込み消費ができない」状況でありながら、
「駆け込み消費がないから、増税後の落ち込みは少ない」
と、総理が堂々と言ってのける国なのです。
すでに実質賃金の対前年比マイナスが続いている状況で、消費税増税。リーマンショックを上回る、国民の貧困化が一気に進むことになります。
そこに、五輪不況と米中覇権戦争による外需低迷が襲い掛かってくるのです。
アベ・ショック。
安倍総理は、先日、浜田参与に、
「リーマン・ショック級のことは起こらないだろう」
と語りましたが、それは増税前には起きないかも知れませんが、増税後には間違いなく「アベ・ショック」が訪れることになりますよ。
「リーマン・ショック級のことは起こらないだろう」
と語りましたが、それは増税前には起きないかも知れませんが、増税後には間違いなく「アベ・ショック」が訪れることになりますよ。
というわけで、経済危機に陥った「後」の日本の政局において、「日本経済の危機的現実」を意味するキーワードとして、アベ・ショックを広めて下さいませ。「次の政府」が、正しい財政政策を採りやすくするのです。
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