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『MMTとハイパーインフレ論者(その2)(前半)』三橋貴明 AJER2019.7.9
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※「知識ゼロからわかるMMT入門」は、ケルトン教授招聘プロジェクトに寄付してくれた方及び月刊三橋会員の皆様に、月末に特別価格でご案内が参ります。上記からのご購入はお控え下さい。
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【三橋貴明×ステファニー・ケルトン】MMTと日本経済の謎
 チャンネル桜「Front Japan 桜」に出演いたしました。
 
 わたくしはすでに「めぐみへの誓い」映画化のクラウドファンディングに寄付させて頂きました。
 メッセージに松村よしやす氏からお返事をもらえました。こういう仕組みになっているんですね。
 
 桜の番組でも語りましたが、現在の我が国はたとえ憲法改正(九条の2項を削除)したとしても、拉致被害者を救出に行くことはできないでしょう。

 無論、自衛隊は「十分な予算」があれば、拉致被害者を救出する能力を保有し得ると思います。また、そもそも十分な予算で防衛力を強化することができれば、北朝鮮との交渉も変わってきます。

 アメリカ式の「棍棒外交」(speak softly and carry a big stick)が可能ならば、軍事力次第ではありますが、「外交」によって奪い返すことが可能かもしれない。となれば、憲法九条2項の削除すらいりません。

「十分な予算があれば」

 この時点で、我が国は拉致被害者奪還が現実として無理なのです。何しろ、
「政府はもはや国民を守る、国民を救うためにカネを使わない」
 という、小さな政府、緊縮財政が憲法よりも上位に打ち付けられ、全ての政策の「壁」になってしまっています。

 ちなみに、防衛費は相変わらず低迷し、18年度予算は対GDP比で0.9%を割ってしまいました。もはや対GDP比1%の攻防ですらないのです。

 緊縮財政、PB黒字化方針の下で、社会保障が増大し(これ自体は別に悪い話ではない)ている中、国債発行を抑制し、「社会保障が増えた分、他の予算を削る」とやっている以上、当然の結果です。

 というわけで、とにもかくにも緊縮財政を打ち砕かなければならない。財政政策でデフレ脱却を果たし、経済成長可能な構造を取り戻さなければならない。さもなければ、我が国に未来はない。拉致被害者を取り戻すなど、絶対に不可能です。
 
【歴史音声コンテンツ 経世史論 始動!】
http://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
※6月16日(日)から、中野剛志氏との特別対談コンテンツ【歴史とナショナリズム】をご視聴頂けます。是非、ご入会下さい。
 
『ケルトン教授、金融政策は財政政策に従属的な存在へ-インタビュー
 ニューヨーク州立大ストーニーブルック校のステファニー・ケルトン教授は、日本は金融政策と財政政策の協調を示す先行例になり、世界的にも中央銀行が財政政策により協調的に従う潮流が強まるだろうとの見方を示した。
 18日のインタビューで、世界的にも「財政政策と金融政策を今よりもっと協調的に運営することが将来の潮流になるのはほぼ必至」であり、中央銀行は「財政政策により協調的に行動するようになるだろう」と述べた。
 その上で、日本銀行は「その先駆けだ。最初はゼロ金利政策、次に量的緩和政策で世界を先導し、財政との協調でも世界は日銀の後を追うだろう。これはほとんど不可避だ」と指摘。中央銀行は「独立性を失ったとは言わないだろうし、経済指標を見て行動したと言うだろうが、結局は財政政策の言いなりになるだろう」と語った。
 ケルトン教授は、インフレにならない限り財政赤字を出し続けても問題ないとする「現代貨幣理論(MMT)」の主唱者。2016年の米大統領選の民主党指名争いで善戦したバーニー・サンダース上院議員の顧問を務めた。アレクサンドリア・オカシオコルテス下院議員ら同党議員が社会政策の原資としてMMTを支持する一方、ポール・クルーグマン氏ら主流派経済学者は異端視する。(後略)』
 
 MMTが「異端」というならば、主流派の経済学は「でたらめ(completely wrong)」としか表現のしようがありません

 今回の三橋TVのケルトン教授との対談のシナリオは、わたくしが書いたのですが、
「クラウディングアウト」
「いわゆるリフレ派政策」
 について、ケルトン教授は明確に否定しました

 日本はもちろん、アメリカでも「政府債務」が激増する反対側で、金利は下がってきた。

「政府が国債発行すると、円のプールは限られているので、そこのおカネが減り、金利が上がり、企業の投資が減り、成長率が低迷するというクラウディングアウト理論は、completely wrong !(完全に間違い)」
 と、ケルトン教授は説明しましたが、「円のプール」という表現は、事前にすり合わせたわけではありません。「おカネのプール」のレトリックは、全世界で「主流派経済学のcompletely wrong」を証明する際に有効という話です。

 何しろ、政府が国債を発行すると、銀行預金が増えるというのが真実なのです。それ以前に、債務と債権の記録に過ぎない日本円でプールを作ることはできません。

 こんな「completely wrong」なレトリック(クラウディングアウト)が事実のごとくまかり通っていた。人類は、本当に愚かです。

 ちなみに、クラウディングアウトを国際収支に発展させた理論が、マンデル・フレミング・モデルです。つまりは、MFモデルも「completely wrong」なのです。

 さらには、これは散々に解説してきましたが、いわゆるリフレ派理論は、「日銀当座預金」と「銀行預金」の間には「越えられない壁」が立ち塞がっているにも関わらず、
「インフレ目標と量的緩和(日銀当座預金拡大)で、銀行預金(貸出)や消費、投資を増やす」
 という、トンデモ理論でした。(間に「期待インフレ率」「実質金利低下」がありますが)

 そもそも、主流派経済学にデフレ脱却の理論がないため、「財政政策」無しでデフレから脱却させるための屁理屈が「いわゆるリフレ派」だったのです。

 対談の時にケルトン教授が見ていた図は、以下です。
 
【Japan’s monetary base (RHS) and inflation growth (LHS)】
 
 上図に対するケルトン教授のコメントは、
素晴らしいグラフですよね。この図によって主流派経済学者の間違いが分かります。銀行におカネを出せば、成長や貸し出しが増えるはずだと思っていたんです。しかし、それは全くの間違いだったことがこの図で証明されています。このエビデンスは最高のものです
 はい、ごもっともでござます。

 まあ、いわゆるリフレ派の「「completely wrong」は今更感がありますが、とりあえず「MMTを主導する経済学者が、QE政策は間違いだった。日本の事例が証明した」と明言した事実は、今後の展開に影響を与えると思います。
 
 何か、MMTと「いわゆるリフレ派」を同一視する人がネットに少なくないとか。どんだけ、頭が悪いのでしょう。そもそも、主流派経済学の亜流の「いわゆるリフレ派」が、ケインズ系のMMTと同じはずがないでしょうに。何にも知らないんだなあ・・・。

 ケルトン教授は帰国されましたが、超多忙な中を訪日し、単なる一個人のインターネット番組である「三橋TV」に出演して下さったケルトン教授に、改めて感謝の意をささげたいと思います。
 
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