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『フィリップス曲線の崩壊(前半)』三橋貴明 AJER2019.3.25

https://youtu.be/JAX009gvrrk

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三橋TV第69回【私(saya)が暮らす横浜市が独立!?】

https://youtu.be/GYw88_G9gfQ

 

 【三橋貴明×山本太郎】Part1 絶対にTVでカットされる国債の真実 の視聴者数が11万を越えました。(一日で1万伸びるって凄いですね)
 
 以前から疑問なのですが、一体、どんなチャンネルで動画情報がこれほど膨大な人々に動画の伝わっているのでしょうね・・・。maneoの瀧本社長との「第1回 三橋貴明氏に教わる 【お金とは何か?】」が10万視聴を越えたときも色々と考えたのですが、結局、分かりませんでした。
 
 さて、わたくしは以前、メルマガ「週刊三橋貴明」324回で、
 
『(現在の日本は)「生産年齢人口減少⇒経済成長率の低迷⇒実質賃金の低下」というプロセスが成立しているわけではないのだ。
 正しくは、「デフレ化⇒実質賃金の低下⇒少子化により生産年齢人口の減少」という現象が発生していただけに過ぎないのである。
 そして、生産年齢人口減少は必然的に経済をインフレギャップ化させ、生産性を向上させる絶好の機会が生まれる。すなわち、デフレによる実質賃金の低下、そして少子化進行による生産年齢人口の減少こそが、インフレギャップと生産性向上という「経済成長」をもたらすスタビライザー(安定化装置)の役割を果たすのである。』
 
 と、解説しています。(この手の"固い"話は、ブログ向きではないので、メルマガでやります)
 
 そして、実際に今後の日本は、少子高齢化に端を発する生産年齢人口比率の低下を受け、人手不足が「継続する」ことになります。これが、どれほど素晴らしいことか。

 かつて、合衆国黎明期、アメリカは先住民を虐殺しつつ、西部開拓を進め、さらに米英戦争以降はイギリス工業製品の流入が止まり、領土拡大と工業発展でとてつもない人手不足になりました。というか、人手不足が続きました。

 ポール・ケネディ「大国の興亡」によると、アメリカの人件費は1800年時点で欧州よりも三割程度高く、さらに19世紀を通じて高い状況が続いたとのことです。

 移民を入れてなお、人手不足が続いた。結果、アメリカ「経済」はどうしたか。もちろん、生産性向上あるのみでした。

 しかも、米英戦争以降はイギリスとの関係が良好となり、さらにモンロー主義により欧州の戦乱に巻き込まれることもなく、軍事にリソース(予算やおカネではない)を注ぎ込むこともなく、ひたすら民生品の技術開発、設備投資、インフラ投資を積み重ねました。

 結果、アメリカは19世紀末に一人当たり工業化水準でイギリスを追い抜き、第一次世界大戦が終結した時点で「世界の覇権国」となっていました。

 アメリカを覇権国に押し上げたのは(英蘭も同じですが)、生産性向上なのです。
 

 

 そして、生産性は「人手不足」の状況でしか上がらない。さらに、資本主義経済においては、人手不足が深刻であればあるほど、生産性向上の「旨味」が出ます。つまりは、経営者が儲かり、従業員の実質賃金が上昇するのです。
 
 本日、彩図社から亡国のメガロポリス」が刊行になりました。
 
 
 日本は今、昨日も書いた「消滅の悪循環」の最中にあります。
 
 
 とはいえ、
「人手不足は、生産性向上による経済成長のチャンス」
「人手不足が深刻であればあるほど、投資から得られるリターンは大きい」
 という真実を理解すれば、最初の「経済成長の否定」を「否定」することができるのです。

 そして、地方を中心に日本「国」が公共投資、設備投資を進め、人手不足をカバーするための技術投資を積み重ね、働き手が人材に育っていけば、
・ 生産性向上による経済成長と実質賃金の上昇
・ 地方経済興隆による東京一極集中の解消
・ 東京一極集中解消による、日本全体の防災安全保障強化
・ 東京一極集中解消と実質賃金上昇による婚姻率回復と少子化解消
 と、一石何鳥にもなるのでございます。

 国民経済には、デフレーション深刻化により少子化を進め、経済をインフレギャップ化(人手不足)し、生産性向上の機会を与えるというスタビライザー(安定化装置)が埋め込まれているのです。

 その「自然の経済」が埋め込んだ安定化装置を破壊するのが、政府の「選択と集中」であり、移民受入なのでございます。

 要は、現在の日本は決定的なチャンスと、絶望的なピンチの双方に直面しているのです。この現実を理解して頂きたく、わたくしはこの度亡国のメガロポリス」を刊行するに至ったわけでございます。

 

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