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『政府が国債を発行すると家計の預金が増える①』三橋貴明 AJER2019.2.26

https://youtu.be/mBjN9lCa2h8

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【三橋貴明×山本太郎】Part1 絶対にTVでカットされる国債の真実

https://youtu.be/ynVn-3tLhj4

 

 なぜ財務省が、ここまで国民を貧困化しておきながら消費税増税にこだわるのかといえば、もちろん「基礎的財政収支(プライマリーバランス、以下PB)」目標があるためです。

 PB目標がある以上、財務省は経済成長とは無関係に、とにかく、
「単年度でPB赤字を目標にまで圧縮する。達成できそうになければ、増税するか、支出を削る」
 という、実に単純な発想で財政を運営することができます。

 そもそも、PBを目標にしている時点で異様なのです。何しろ、財政健全化とはPB黒字化のことではありません。政府の負債対GDP比率の低下です。

 政府の負債対GDP比率を決定するのは、名目GDP成長率、名目金利、そしてPBです。現在の日本は名目金利がゼロ(それどころかマイナス)であるため、名目GDPが成長すれば、財政健全化です。

 ところが、政府や財務省がPBにこだわり、国民の所得を(増税で)奪い、政府支出を削減すると、所得が減ります。所得の合計がGDPであるため、財務省のPB至上主義は、むしろ財政健全化を妨げています

 さらに異様なのは、財政法第四条で、
「財政法 第四条 国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。但し、公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入金をなすことができる。」
 とあるように、たとえPB主義を採用したとしても、公共事業費は別にしなければならないのです。ところが、財務省は明らかな「投資」である公共事業費までをもPBに突っ込んでいます。

 頭がおかしい、としか表現できません。現在の日本の財政の考え方は、財政法第四条以上に厳しいのです

 2013年6月に、安倍政権はPBを2020年までに黒字化することを目標に掲げました。正直、財務省がまさか「本気」で達成しようとしているとは思いませんでした。

 ところが、財務省がガチで2020年までにPB黒字化を達成しようとしているというグラフを藤井先生に見せられて、愕然としたのです。

 藤井先生は2020年までのデータで作成されていましたが、わたくしは今後のことも書きたいので、内閣府の資料に手を入れてみました。(内閣府「中長期の経済財政に関する試算(平成31年1月30日経済財政諮問会議提出)」)
 
【内閣府試算「国・地方のPB*(対GDP比)」】

 

 
 図の赤い点線は、わたくしが書き加えたものです。(この赤点線が重要)

 リーマンショックで、日本のPBは一気に悪化します。無論、当時、PB黒字化目標を維持!などとやっていた日には、日本発の大恐慌が始まりかねない状況だったので、正しい判断でした。

 その後、民主党政権期も、何だかんだ言ってPB赤字は対GDP比5~6%で推移していたのです。

 「異変」が起きたのが、2014年です。2014年から急激なPB赤字の圧縮が始まったのですが、起点である2013年、つまりは骨太の方針2013を閣議決定した2013年と2020年の「ゼロ」の間を赤点線で結んでみましょう

 すると、財務省がまさに「2020年にPBが黒字になるように」赤字幅を圧縮していった事実が分かります。

 2018年の骨太の方針でPB目標が先送りされなければ、19年のPB赤字は対GDP比0.5%程度に圧縮されていたでしょう。つまりは、対17年比でGDPに1%以上の下方圧力がかかったはずなのです。

 GDPを減らすとは、国民を貧乏にするということです。財務省は、18年6月(骨太の方針2018閣議決定)まで、まさしく13年の「目標」通りに、PB赤字を削減していったことが分かります。
 
 安倍晋三首相は13日の参院予算委員会で、政府が目標に掲げる基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)の2025年度の黒字化を堅持する方針を示した。「経済再生なくして財政健全化なしとの基本方針のもと実現を目指していく」と述べた。「PB黒字化の目標は堅持し、国際社会に説明していくことが重要だ」と強調した。
 10月に予定する消費税率10%への引き上げでは「増収分は全額、社会保障の充実と安定に充てる。全世代型社会保障制度の構築に向けて必要なものだ」と語り、理解を求めた。』
 
 今後は、図の「成長実現ケース」のペースでPB赤字の圧縮が進むでしょう。理由は、目標が2025であるためです。

 もちろん、経済が成長していようがいまいがお構いなく、2025までの赤線のペースで進みます。経済成長率のマイナスが続こうとも、「成長実現ペース」です。そこを、誤解してはなりません。

 財務省は、ここまで「精緻」にPB目標を達成しようとしているのです。結果的に、目標を達成した財務官僚が評価され、反対側で国民が貧困化し、自殺者が増える。

 これが日本の現実であることを理解した政党と「政治」が必要です。さもなければ、我々は財務省に一人、また一人と殺されていき、我々の子孫は中国共産党支配下の「倭族」として生きることを余儀なくされるでしょう。

 日本国を守るために、財務省のPB至上主義を打破し、財政健全化の目標は普通に「政府の負債対GDP比率の引き下げ」のみ、に変更しなければならないのです。
 
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