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『嘘つき安倍政権①』三橋貴明 AJER2018.9.25
https://youtu.be/oSSjTkO9aV4
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 チャンネル桜「日本よ、今...「闘論!倒論!討論!」 」に出演しました。


【経済討論】トランプと世界経済の行方[桜H30/9/29]  

https://youtu.be/K23x7Ul736U

http://www.nicovideo.jp/watch/1538145125


 台風21号、北海道地震と全道ブラックアウトの復旧が続く中、今度は台風24号が襲来しました。
 台風24号は、まさに日本列島を縦断する形で、沖縄から北海道に向かっています。厳重な警戒が必要です。


 さて、9月27日に電事連が「北海道胆振東部地震における  大規模停電の発生について 」という調査報告書を公表しました。


 同報告書によって、(電事連は言っていませんが)、
「泊原発を稼働していれば、全道ブラックアウトは起きなかった」
 ことが確定しました、電事連や電力関係者は口にしないでしょうから、あえて大声で言います。


「泊原発を稼働していれば、全道ブラックアウトは起きなかった」


 電事連の報告書によると、ブラックアウトまでの経緯は以下の通りです。


① 地震発生直後(地震発生〜周波数回復)
1. 苫東厚真2,4号機停止(発電:▲116万kW:タービン振動検知) により周波数が急低下した。加えて苫東厚真1号機の出力が低下した(発電:▲5万kW:推定)
2. 北本連系設備から緊急的に電力を受電した
3. 周波数の低下により負荷遮断を行なった(需要:▲130万kW)
4. 狩勝幹線、新得追分線、日高幹線の送電線故障により、道東エリア及び北⾒エリアが停電(需要:▲約13万kW)、水力が停止した(発電:水力▲43万kW)
5. 周波数の低下により風力が停止した(発電:風力▲17万kW)
6. 周波数の低下が46.13Hzで止まり、回復方向に切り替わった
7. 中央給電指令所よりバランス停止中の水力・火力発電機に起動指令を行った
8. 北本連系設備や水力のAFC機能により周波数が一時的に50Hzでバランスした


② 地震発生直後(送配電線再送電〜負荷遮断2回目)
9. 狩勝幹線、新得追分線、日高幹線ほかの事故復旧(自動)により道東エリアが復電した
10. 需要増加により徐々に周波数が低下した
11. 中央給電指令所の指令により火力の出力が増加した
12. 苫東厚真1号機の出力が低下した(発電:▲20万kW推定)
13. 周波数の低下により負荷遮断を行った(需要:▲16万kW)


③ ブラックアウトまで
14. 苫東厚真1号機停止(発電:▲10万kW推定)したため再び周波数が低下した
15. 周波数の低下により負荷遮断を行った(需要:▲6万kW)
16. 知内1号機、伊達2号機、奈井江1号機が停止した(発電:▲34万kW)
17. 周波数の低下により水力(主に46Hz以下)等が停止するとともに北本連系設備が運転不能となった
18. 北海道エリアがブラックアウトに至った


              


 改めて、電力とは供給側と需要側が一定の周波数の範囲内(北海道は50kh)内で安定させなければなりません。さもなければ、電気機器や発電機が破損します


 ブラックアウトに至るまでの周波数の変動は、以下の通り。


【全道ブラックアウトに至るまでの北海道電力の周波数の変動】

http://mtdata.jp/data_61.html#blackout


 周波数の動きを見ると、ブラックアウトの「危機」が三回あったことが分かります(三回目で力尽きた)。


 一つ目は、地震により苫東2、4号機が停止し、116万kWが失われた時点。
 二つ目が、苫東1号機の出力低下。
 三つ目が、苫東1号機の停止を受けた周波数低下による水力の停止と、北本連系設備の停止(本州と北海道を結ぶ線)。


 泊原発が稼働していた場合、何しろ200万kwのベースロード電源の発電機が動いているわけですから、苫東厚真のシェアははるかに低かったでしょう。


 ということは、そもそも①が起きなかったのです。何しろ、発端は苫東厚真の116万kwの喪失なのです。


 しかも、泊原発がある地域の震度は「2」であったため、原発は停止せず、苫東厚真2、4号機の喪失をカバーすることが可能でした。あるいは、他の発電機が出力を上げることで、周波数の低下は起きなかったはずなのです。


 もちろん、苫東厚真の1号機が「根性」で発電を続け、周波数が維持された場合、周波数の低下を受けた各発電機の「負荷遮断」の連鎖は起きず、ブラックアウトまでには至らなかったかも知れません。最終的には、苫東厚真1号機が力尽きたことで、ブラックアウトとなりました。


 とはいえ、そもそも当初の時点で苫東厚真2、4号機の停止をカバーすることさえできれば、その後のブラックアウトに繋がる負荷遮断の連鎖は起き得なかったのです。


 というわけで、泊原発を稼働していれば、今回の全道ブラックアウトは起きませんでした


 それでもなお、
「泊原発が動いていても、ブラックアウトに至った」
「厳冬期の北海道の住民などどうでもいい。とにかく、原発を動かしてはいけない」
 と、主張するのですか?


 主張するのでしょう。頭がおかしい反原発派のイデオロギー的反原発論により、日本国のエネルギー安全保障は壊され、このままでは北海道は再度のブラックアウトの危機に怯えながら、厳冬期を迎えることになります。


 北海道の方々を「同じ国民」「救わなければならない国民」と認識するならば、声に出さなければなりません。


 泊原発が稼働していれば、ブラックアウトは起きなかったという「真実」について。


「泊原発の再稼働が必要だ!」に、ご賛同下さる方は、

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