日経のILC反対論への反論

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『骨太の方針と安藤提言(後篇)①』三橋貴明 AJER2018.7.24
https://youtu.be/WiR9Hq0l1_s
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 チャンネル桜「日本よ、今...「闘論!倒論!討論!」 【討論】日本が危ない!Part① パチンコとIR[桜H30/7/28] 」に出演しました。
https://youtu.be/UmVJquHjieA
http://www.nicovideo.jp/watch/1532736306


 さて、日本経済新聞が珍しく(初めて?)国際リニアコライダー(以下、ILC)について報じています。


 もちろん、論調は”ネガティブ”。事実上のILC反対論です。


『「ビッグバン」再現の新型加速器、日本誘致に壁 
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33491590X20C18A7TJM000/
 宇宙誕生の謎に迫る次世代巨大加速器「国際リニアコライダー(ILC)」を国内に誘致する構想の雲行きが怪しくなってきた。日本学術会議が議論を本格化し、それを基に文部科学省が年内に誘致に名乗りをあげるかどうかの結論を下す。ただ厳しい財政状況の政府は容易にゴーサインを出せない。実現には「2つの壁」が立ちはだかり予断を許さない状況だ。
 ILCは地下のトンネル内で電子と陽電子を光速で飛ばしてぶつけ、138億年前のビッグバンに近い高エネルギー状態をつくる。万物に質量を与えるヒッグス粒子を生み、崩壊する様子を詳しく調べることで、物質や宇宙の起源を探る。(後略)』


 日経が「壁」と表現しているのは、一つ目はもちろん「ザイセイガー」。



 後略部で、日経は、


問題は予算だ。仮に学術会議が誘致にゴーサインを出した場合も、日本の既存の科学技術予算の枠内では建設費などの負担金を捻出できない問題がある。他の科学技術プロジェクトにしわ寄せが行くのは確実だ。』
 
 と、書いているのです。

 まさに、プライマリーバランス発想! 


 なぜ、既存の科学技術予算を拡大する。あるいは、ILCと他の科学技術プロジェクトを同時並行的に進めるという発想にならないのか。


 いや、もちろん財務省の手下である日経には、科学技術振興が理由であろうとも「予算拡大」という記事は書けないのでしょうが。


 しかも、骨太の方針2018に、

『中長期の視点に立ち、将来の成長の基盤となり豊かな国民生活を実現する波及効果の大きな投資プロジェクトを計画的に実施する』

 と、書かれているわけです。


 ILC以上に、上記の条件を満たすプロジェクトは、他に思い当たりません。ILC建設は、骨太の方針2018に「沿っている」のです。


 ちなみに、以前も書きましたが、野村総合研究所の試算によると、ILCは建設・運転の計30年間で、日本全国に4.3兆円の経済波及効果をもたらします。


 ところが、日経は経済効果については一切、書いていません


 単なる「金食い虫」という印象を与えたいのでしょう。


 二つ目の理由として、日経は「科学的な意義を問う声が根強く残る」と、実に抽象的な話を上げています。


 しかも、


『新粒子発見など研究者の誰もがノーベル賞に値すると太鼓判を押せるだけの成果が出る可能性は極めて低いというのが関係者の見方だ』


 と、実にさもしいことを書いているわけです。


 そもそも、科学技術の研究や実験施設で、事前に成果を確定できるはずがありません。あるいは、成果が出るとして、「いつ、出るのか?」など、誰にも分かりません。


 それでも、「人類の進化」のために、今、科学技術におカネを支出する。これが、過去の人類文明を発展させてきたわけですが、日経に言わせると「成果が確定しないなら、カネ出すな」となってしまうのです。


 繰り返しますが、何とさもしい・・・。まさに、衰退途上国日本を象徴する考え方だと思います。


 チャンネル桜の「討論」にもありましたが、我が国は相も変わらずグローバリズムのトリニティから脱することができず、「雇用」「経済効果」「民間投資」を言い訳に、カジノ解禁に踏み切りました。何と、さもしい国なのか。


 ILCは、長引くデフレで「さもしい国」に落ちぶれた我が国の「向き」を変える転機になると思うのです。


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