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『グローバル化疲れ(後編)①』三橋貴明 AJER2018.1.30

https://youtu.be/zTZAffiW9yU
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 JR東海のリニア中央新幹線は、ゼネコン大手による「不当な取引制限 カルテル」の疑惑により、工期に影響することが懸念されています。


『39年開業に黄信号? 指名停止なら工期影響「中堅では作業厳しい」
http://www.sankei.com/affairs/news/180211/afr1802110013-n1.html
 リニア中央新幹線建設工事をめぐるゼネコン大手4社による談合事件は東京地検特捜部による捜査が進む一方、工事の遅れが懸念されている。JR東海は「工期への影響は想定していない」と強調するが、各社が刑事訴追されれば受注資格を制限せざるを得ないとみられる。技術力の高さから「スーパーゼネコン」といわれる大手4社。距離にして6割以上の未発注区間への影響は必至で、予定する平成39年開業に暗雲が立ちこめている。(後略)』


 日本のマスコミは相変わらず「談合事件」などと、バズワードを使った無責任な報道をしていますが、談合とは官公庁の入札制度における、事前協定’(話し合い)のことを意味します。


 JR東海は民間企業であるため、「談合事件」は成立しません。今回の事件は、あくまで「カルテル」の疑惑になります。

 もちろん、「談合」自体について、わたくしは別に問題があるとも思っていません。と言いますか、
「指名競争入札と、談合」
 以外に、各地方に土木・建設産業の供給能力を「健全な競争」の下で残す方法があるならば、教えて欲しいものです。


 入札を一般競争入札と化し、さらに談合を禁止する「市場原理主義」の下で、我が国は自然災害大国でありながら、土木・建設の供給能力を毀損するという最悪の道を辿ってきたことは、ここ数日、書いてきた通りです。


                
                   

 さて、今回のJR東海のリニア発注に際したカルテル疑惑において、対象となった工事は「南アルプストンネル」及び大深度地下の「品川駅」「名古屋駅」の三つが中心になります。この三つは、
「超絶に難関な工事」
 であるという現実を知らなければなりません。


 記事の後半で、ある大手ゼネコン幹部が、
「トンネルはかなり勉強が必要。うちでさえリニア計画発表から7、8年かけて勉強している。トラックの通り道や作業スペースの土地取得など事前打ち合わせに相当時間がかかる。中堅ゼネコンにどこまでできるのか。現実には難しいものがある」
 と、語っていますが、「価値観」的な話を排除すると、それはそうでしょう、としか書きようがないわけです。


 南アルプスの下をくり抜くような長距離トンネルは、過去に「人類」が経験したことがありません。その種のトンネルの仕事を請け負うとなれば、当然ながら事前に様々な準備が必要になります。


 例えば、大手ゼネコン企業がリニア中央新幹線のプロジェクトを見据え、莫大な金額を事前に投資し、技術を開発し、学び、発注に備えたとします。この種の事前準備にコストをかけた挙句、
「はい、一般競争入札です」
 という話になってしまうと、投資が無駄になってしまうわけです。


 そうなると、各社は「事前の準備」に費用を支出することが困難になり、誰もまともに応札あるいは工事ができず、「超難関」なリニア新幹線は実現しない
という話になってしまいます。


 もちろん、現在の独占禁止法では、大手ゼネコンやJR東海が「事前に調整」していたとなると、これは「カルテル」に該当し、違法という話になってしまいます。とはいえ、リニアのような超難関工事と、文房具の調達、あるいはカローラの調達について、「同じ基準」の法律を適用しているわけで、違和感を禁じ得ないのです。


 それはまあ、文房具やカローラであれば、品質が「市場」で評価されているわけで、一般競争入札で「最も安い企業」から買えばいいのです。
 とはいえ、リニア新幹線の南アルプストンネルは、
「本当に誰がやっても同じ品質になるのですか?」
 という話なのでございます。


 この手の話は、常識あるいは「良識」の範囲だと思うわけですが、それでも、
「いや、一般競争入札でなければならない。カルテルは違法だ」
 と、官公庁ならともかく、JR東海のビジネスについてまで「制約」しようとするのが、現在の日本政府であり、政治家であり、日本国民なのだと思います。


 我々、日本国民が早期に「良識」を取り戻さない限り、我が国の未来を覆う暗い帳が払われることはないでしょう。


「良識を取り戻そう!」に、ご賛同下さる方は、

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