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『グローバル化疲れ(前編)①』三橋貴明 AJER2018.1.23

https://youtu.be/dL7ZulvsKoY
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 改めて、日本の高度成長期の経済成長率が、同じく高度成長していた欧米の「二倍」だったという事実は、日本人の資質やら才能やら勤勉性やら優秀性とやらでは全く説明できません。

 日本の高度成長(厳密には欧米の二倍の経済成長率)は、需要が供給能力を上回り続ける高圧経済の下で、「移民」により人手不足をカバーできなかったからこそ、達成されました


 何しろ、移民が入って来ない以上、溢れる需要を「今いる国民」で満たすしかないわけです。

 当然ながら、社会全体に「生産性向上」の圧力がかかり、実際に公共投資、設備投資、人材投資、技術投資という「資本主義の基本」である四投資が拡大し、需要が肥大化。肥大化した需要を埋めるために生産性向上の投資が行われる循環構造で、日本は世界第二位の経済大国に成長しました。


【高度成長期の西側先進国の経済成長率(%)】

http://mtdata.jp/data_57.html#kodosensin


 そもそも、
「日本の高度成長は、高圧経済下で移民を入れなかったからこそ達成された」
 を否定する人は、50年代から55年代に至る西ドイツの「失速」(それでも欧米平均並みの成長率に下がっただけですが)をいかに説明するのでしょうか。西ドイツの国民の能力とやらが、いきなり落ち込んだせいですか?


 違います。西ドイツは、50年代中ごろから「移民」を外国人労働者として受け入れはじめ、生産性向上のペースが鈍ったのです。ただ、それだけの話です。


 今後のわが国の経済成長を考えたとき、
「いかに移民を入れないか?」
 が、最大最重要な課題になります。

 などと考えていたところに、朗報。


『いずれ誰も来ない国に(外国人材と拓く) 
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26271910Z20C18A1MM8000/
 人口減で日本の働き手が減る構図が続く限り、年々増える外国人労働者は存在感を高める。国際的な人材獲得競争を見据えてどのように受け入れていくべきか。共生の輪を紡ぐ方策を探る。
 中国・上海市内には多くのフィリピン人女性が家政婦として働く。マリア・トマスさん(仮名、38)は「子供たちと離れるのはつらいが、家族を支えなくてはいけない」。月収は約8千元(約14万円)。日本で働いた経験があるが「日本よりも2割多い。中国の方が条件がずっと良い」。(後略)』

    
                 

 すでに、デフレで貧困化した日本国は、アジアの労働者たちにとって「魅力的ではない国」に落ちぶれつつあるのです。何たる朗報!

 フィリピン人メイドにとって、桃源郷はすでに日本ではなく中国です。中国本土で働くフィリピン人家政婦は、すでに約20万人。外国人メイド斡旋業の男性は、
「ビザなど規制が緩和されれば殺到するだろう」
 と、語っています。


 JETROの調査によると、製造業の一般公職の月給は、インドネシア(ジャカルタ)が十年前の二倍。ベトナム(ハノイ)も三割上昇。


 もはや、単位労働コストで見ると、「東南アジアより、日本の地方(山陰など)に工場を建設した方が安いのでは?」と、思える状況になっているのです。


 日経新聞は、アジア人労働者が日本を回避する傾向が強まることを受け、
「外国人材に三顧の礼で来てもらわなければいけない時代が現実味を帯びる。」
 と、相変わらず頭の悪いことを書いていますが、外国人材すら寄り付かなくなった「超・人手不足国 日本」において、生産性向上のための投資が拡大して初めて、我が国は経済成長の黄金循環を回せるのです。

 皮肉な話ですが、デフレで国民が貧困化し、貧困化が婚姻率低下と少子化をもたらし、生産年齢人口比率が下がり、超絶的な人手不足が始まろうとしているにも関わらず、デフレによる貧困化で外国人すら寄り付かない。


 だからこそ、「日本国民」の力で経済成長することが可能な環境が訪れようとしているのです。


 経済とは、本当に不思議なものです。


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