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『国民経済は繋がっている①』三橋貴明 AJER2017.1.31(3)

https://youtu.be/KARKeRtEL4Q                      

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 3月11日、オランダ政府はトルコのチャブシオール外務大臣が載った飛行機の着陸許可を取り消しました


 トルコでは、4月に大統領の権限強化を含む憲法改正案をめぐり、国民投票が実施される予定になっています。チャブシオール外相は11日に、ロッテルダムで開かれるトルコ人の政治集会に出席する予定でした。

 さらに、オランダは11日に別ルートでロッテルダム入りをしていたトルコのカヤ家族・社会政策相が総領事館に入ろうとするのを阻止し、ドイツへ追い出してしまいました
 
トルコ外相の入国拒否 オランダ、対立激化
http://www.sankei.com/world/news/170313/wor1703130011-n1.html
 オランダ政府は11日、空路オランダ入りしようとしたトルコのチャブシオール外相が乗った飛行機の着陸を許可せず、入国を認めなかった。外相はオランダ・ロッテルダムで予定されていたトルコ系住民によるトルコ・エルドアン政権支持集会に参加する予定だったが、集会も中止された。欧州メディアが伝えた。
 オランダ当局は11日、外相とは別にドイツ経由でオランダ入りしたトルコのカヤ家族・社会政策相がロッテルダムの同国総領事館に入ろうとするのを阻止、ドイツへ出国させた。2閣僚のオランダでの活動が阻まれ憤るトルコ系住民数百人は12日未明、総領事館前に集まり、治安当局に投石するなど激しく抗議。オランダ当局は放水などで解散させた。(後略)』


 オランダ政府は、トルコの閣僚のロッテルダム入りを止めた理由について、
治安を乱す恐れがある
 と、説明しています。

 トルコ側はもちろん猛反発。エルドアン大統領は、オランダについて「臆病で卑劣なナチス残党のファシスト」と、激しく批判。


 それに対し、オランダのルッテ首相は、
「わが国は第2次大戦でナチスに爆撃された。エルドアン大統領の発言は全く受け入れられない」
「扇動的発言を続けるなら、われわれは次の措置を考えねばならない
 と、返答。オランダ-トルコ関係が、一気に悪化しました。


 オランダ政府というよりは、ルッテ政権がトルコに対し強硬姿勢を貫いているのは、3月15日に下院選挙を控えているためです。

 ご存知、オランダでは「反移民」や「EU離脱」を訴えている自由党が、急速に支持率を上げており、ルッテ首相は外国に対し強硬的な姿勢を見せることで、自由党を振り切ろうとしているのです。


 ところで、ロイターがオランダで自由党が伸びている理由について、興味深いコラムを掲載していました。


『焦点:オランダのパラドックス、豊かな国で極右政党優勢の理由
http://jp.reuters.com/article/dutch-election-analysis-idJPKBN16G0VO?sp=true
(前略)<移民と緊縮財政のダブルパンチ
 ルッテ政権下で進められた財政緊縮も、主流派指導陣に対する人々の敬意を損なう結果となった。この政策はオランダ国内の富裕層よりも低中位の所得層にはるかに大きな打撃を与えたため、ウィルダース氏が強調する不公正感や不平等感が増幅してしまったからである。
 現在、オランダ経済は好調で、ユーロ圏諸国の成長を牽引しているが、2008年から2014年まではゼロ成長と停滞した。2008─09年の金融危機の余波のなか、EUの財政規律を遵守するために政府が歳出を削ったためだ。
 財政緊縮は多くの人々の怒りを買った。特に医療サービスと高齢者介護が削減されたことが大きかった。移民受入れの継続と、これらの歳出削減が相まって、多くの人々が、国内状況が悪化しているのに政治家は無関心だという印象を強めたのである。(後略)』


 移民受入と緊縮財政、中低所得層に「厳しい」政策。まるで、●●政権のようだ!

 いや、別に伏字にする必要もなく、安倍政権なのですが、現在の安倍政権の外国移民受入政策や緊縮財政が続くと、我が国もまた国民が「グローバル化疲れ」に陥ること確実であることが、オランダの状況を見ていると分かります。


 特に、日本の場合はデフレで国民が貧困化しているため、「グローバル化疲れ」が顕在化するのは、それほど遠い日ではないと確信しています。

 とはいえ、その段階に至っては「手遅れ」の可能性があるからこそ、安倍政権の外国移民受入政策や緊縮財政にストップをかけなければならないのです。


 オランダ自由党のビッキー・マイヤー議員は、
「緊縮財政で高齢者の社会保障費は削られた。労働者はまじめに働いても生活は苦しい。それなのに政府は多くの難民を受け入れ、自由や価値を危機にさらしている。オランダの文化とアイデンティティーを取り戻す。」
 と、語っています。

 まさに、今のオランダは、日本の近い未来であることが分かります。

 、

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