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『ポストグローバリズム時代に一番有利な国①』三橋貴明 AJER2016.12.27
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今週日曜日、1月22日に、いよいよ三橋経済塾第六期が始まります。
http://members6.mitsuhashi-keizaijuku.jp/
「銀行は一体、何を担保に銀行預金というお金を発行しているのだろう?」
といった、経済の根幹たる「お金」について、完全なる理解を求める皆様、是非とも三橋経済塾 にご入塾くださいませ。第一回、第二回で「お金」の真実を取り上げます。
実のところ、別に難しい話ではないのですが、日本国内で他に誰も語らないのです・・・。
現在の日本を覆いつくす「閉塞感」ですが、これは主に二つの要因から成り立っています。
一つ目は、言うまでもないですが、97年の橋本緊縮財政に端を発するデフレーションです。
二つ目が、GHQのWGIPに始まる、自虐史観、日本否定論です。
バブル崩壊まで、何しろ目の前で日本経済が成長しているため、日本否定論はそれほど力を持ちませんでした。とはいえ、バブルが崩壊し、日本経済がデフレ化したら、これは大変です。
現実に、国民の実質賃金が下がり始め、日本否定論は一気にパワーを高めます。
日本国民が貧困化しているのは、単にデフレのせいです。ところが、
「日本は少子化で人口が減り、衰退する」
「日本はクニノシャッキンで財政破綻する」
など、自虐的な(しかも、嘘の)論調が蔓延り、いつの間にか「日本は経済成長しない」という国民的コンセンサスが生まれてしまいました。
将来、経済成長しない、豊かにならない、所得が増えないと信じ込んでいる人が、将来のための投資を増やすことはありません。そして、投資が減った国が経済成長することもあり得ません。
日本は「将来の繁栄を否定する⇒投資が減る⇒経済成長低迷⇒将来の衰退に説得力が出る⇒投資が減る」という、悪循環路線を突き進むことになります。
あまりにもデフレが長引いた結果、経済成長を知らない世代が成人し、社会の中核を占めようとしつつあります。
実際には、高度成長期と比較し、あるいは80年代と比べてさえ、実は我が国の国民は「豊かな生活」をしているのかも知れません。何しろ、GDPには「品質の上昇」は計上されにくいのです。
もっとも、若年層の所得が名目値で伸びていないのは、間違いありません。何しろ、わたくしが二十数年前にもらった初任給と、今の初任給がほぼ同じなのです。手取りにすると、今の方が低いでしょう。
これが、デフレというものです。
加えて、所得が「将来jも伸びていかない」という現実があり、国民の貧困感を高めているようにも思えます。貧困の一つの正体は、「閉塞感という怪物」なのです。
『【特集】貧困の正体 広がる閉塞感、今後は希望も
https://this.kiji.is/193621083796619271?c=39550187727945729
貧困・格差問題の解決が見通せない。確かに日本には餓死者が続出するような「絶対的貧困」はないし、有効求人倍率や賃金の上昇といった景気回復の兆しを示す統計もある。それでも社会が豊かになっていくとの実感は持てず、これからの社会を支えるべき若者の間に閉塞感が広がる。なぜ日本はこんなことになったのか。貧困の正体とは何なのか。(中略)
▽豊かさのイメージ
経済評論家の三橋貴明氏は、日本にこうした貧困が広がった原因について「デフレと経済のグローバル化」と説明する。デフレは、バブル崩壊後の1997年に橋本龍太郎政権が行った支出削減と増税という緊縮財政がもたらした。物価の下落とそれ以上の賃金低下。実質賃金は97年をピークに激しく落ち込んでいる。
グローバル化は、主に小泉純一郎政権が構造改革の名で推進。ヒト、モノ、カネの移動の自由化で工場の海外移転などが進み投資や雇用が日本から逃げた。また外国人の株式保有比率が高まった日本の各企業は「株主の利益至上主義」で人員整理を進め雇用は派遣など非正規に頼るようになった。
三橋氏は「貧困の正体は閉塞感」と語る。高度成長期やバブル期まであった「所得が増え生活が豊かになっていく」というイメージが日本から消えた。メディアは「いかにお金をかけずに生活するか」といった記事や番組をつくり、評論家らは「成長によらない豊かさ」などとモノやサービスを買わないことを精神論で美化する言説を繰り返す。
▽鍵は政策
「それでもこれからの日本には希望がある」と三橋氏は言う。人口減や少子化によって15~64歳の生産年齢人口比率が低下しているからだ。「つまり人手不足。技術開発力と優れた製造業がある日本で人手不足が起これば、実質賃金の低下と雇用の不安定は必ず改善する」と断言した。
鍵は政府の対応。三橋氏は公共投資などによる長期需要の創出や雇用の正規化を促す施策を挙げた上で「絶対やってはいけないことは安価な労働力としての外国人受け入れ」と強調。「もしこれらの条件が整えば3年程度で『このまま所得が上がっていく』という自信が持てるところまで行く」と話した。』
珍しく、共同通信のインタビューに答えていますが、元々の「ネタ」は、チャンネル桜の番組のSAYAさんの発言でございます。
日本では、グローバリズムが相対的に進んでいないため、「グローバル化疲れ」はおきていないように思われます。とはいえ、代わりに「デフレによる貧困化がもたらす閉塞感」が社会を覆いつくし、真っ当な政策が推進できない袋小路に達しています。
それどころか、デフレによる閉塞感を「活用」され、
「貴方たちが貧しいのは、既得権益が蔓延っているためだ!」
と、農協叩きに代表される構造改革が推進されているのです。
しかも、現在のデフレによる閉塞感は、元々の日本の宿痾ともいうべき「自虐史観」「日本否定論」に説得力を持たせてしまっており、成長否定論を払しょくすることがなかなかできないでいます。
成長否定論を打破しない限り、成長のために必要な投資が拡大することはありません。厄介な状況です。
閉塞感という怪物がももたらした袋小路を突破するためには、とにもかくにも「日本経済は、デフレから脱却しさえすれば、他国を上回る経済成長が可能」という事実を示していくしかありません。共同通信の記事の最後にも書きましたが、日本では「衰退の理由」とされている少子高齢化、生産年齢人口比率の低下は、むしろ「生産性を高め、経済成長を成し遂げるチャンス」なのです。
結局、「三橋貴明」というアイコンの役割は、日本否定論を事実に基づき、否定していくことに尽きるのです。今後とも、三橋の言論活動をご支援くだされば幸いに存じます。
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