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『お金の担保①』三橋貴明 AJER2016.9.20(7) 
https://youtu.be/sjOa8Z-ezqA

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 明日は6時から文化放送「おはよう寺ちゃん活動中」に出演します。

http://www.joqr.co.jp/tera/

 最近、「おはよう寺ちゃん」や「モーニングCROSS」のおかげで、早起きが完全に身についてしまいました。その分、夜は滅茶苦茶に弱いのですが。


 「WiLL11月号 」に、連載「反撃の経済学 少子高齢化が日本経済を救う」が掲載されました。
 
 さて、パックマンが何かといえば、「三橋経済塾」の塾生であるS君が、日本銀行の国債保有シェアが拡大していく状況を見て、
まるで、パックマンの口が開くようですね
 と、感想を述べたことに起因しています。


 実際に、パックマンの口がいかに開いていっているか、見てみましょう。


【日本国債保有者別内訳 2009年末時点 】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_30.html#JPGB


【2010年末(速報値)版 日本国債保有者別内訳】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_33.html#JPB2010


【2011年末時点 日本国債所有者別内訳(総額:755兆円)】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_39.html#kokusai


【2013年末時点 日本国債所有者別内訳(総額:828.7兆円)】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_47.html#Kokusai


【2014年6月末時点 日本国債所有者別内訳(総額は840.8兆円)】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_48.html#kokusai


【日本国債所有者別内訳(15年12月末速報値、単位:兆円)】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_52.html#Kokusai


【2016年3月末時点 日本国債所有者別内訳(総額は955兆円)】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_53.html#hoyu


 上記の通り、量的緩和により日銀保有の国債が増加していき、「預金取扱機関」の国債が尽きていく現象。日本銀行を「パックマンの口」と定義した場合、パックマンの口が開いていくかに見える現象を「パックマンの口」と表現しています(わたくしの塾では)。


 というわけで、2016年6月末時点の資金循環統計がアップデートされましたので、直近のパックマンの口の状況。


【16年6月末時点 日本国債の所有者別内訳(総額は987兆円)】

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_54.html#syare


 日本銀行が国債に占めるシェア、約35%。正直、40%近く行っているのではないかと危惧していましたが、「まだ」35%でした。16年6月末時点なので、今はさらに上がっているでしょうが。


 問題は、預金取扱機関が保有する国債残高が、既に227兆円にまで減ってしまっている点です。日本銀行は、年間に純増80兆円のペースで国債を買い取っているため、このままでは三年持ちません。


 三年どころか、来年の今頃には「預金取扱機関の国債が尽き、日銀の量的緩和の終了の時期が見えてくる」ことになります。


 すなわち、パックマンの日の到来です。
 
『6月末の家計の金融資産は1746兆円、前年比1.7%減=日銀資金循環統計
http://jp.reuters.com/article/idJPT9N1BQ010
 日銀が26日に発表した2016年4─6月期の資金循環統計によると、家計が保有する金融資産残高は6月末時点で1746兆円となり、前年に比べて1.7%減少した。
 国債の保有状況は、「量的・質的金融緩和」(QQE)の推進で大規模な国債買い入れを続けている日銀が398兆円となり、引き続き最大の保有主体。国債残高に占める比率は36.0%となった。海外の保有額は111兆円で、比率は10.0%となった。(後略)』


 マスコミは今回の資金循環統計発表を受け、相変わらず家計の金融資産が何だかんだとどうでもいい報道をしていますが、ポイントはそこではないのです。


 日銀の量的緩和が継続したとして(継続しなければなりません)、近い将来、量的緩和が強制終了する「パックマンの日」が訪れることが確実であるにも関わらず、インフレ率が▲0.5%と、デフレ脱却に至っていないというのが問題なのです。


 なぜ、このような事態になったのか。別に、説明するまでもありません。


 日本銀行が国債を買い取り、量的緩和を継続していたにも関わらず、政府が緊縮財政、構造改革という「需要縮小策」を実施し、3年半にわたる量的緩和を「無駄にしてしまった」ためです。悪いのは安倍政権であり、黒田日銀ではありません。


 先日の金融政策決定会合で、日銀が事実上のゼロ解答だったのは当然なのです。何しろ、もはや日銀にできることはありません


 特に、量的緩和を拡大したりした日には、預金取扱機関の国債が尽きる「パックマンの日」が訪れる時期が早まってしまいます


 わたくしは、煽るのは嫌いです。嫌いですが、あえて「煽る」必要があると思うのですが、預金取扱機関の国債が尽き(あるいは、減少し)、日銀の量的緩和が強制終了となる「パックマンの日」が近づいています


 政府は上記を理解し、「時間は残されていない」という事実の下で、需要創出というデフレ対策を実施しなければならないのです。


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