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『お金の担保①』三橋貴明 AJER2016.9.20(7) 
https://youtu.be/sjOa8Z-ezqA

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 明日は、TOKYO MX「モーニングCROSS」に出演します。
http://s.mxtv.jp/morning_cross/


 昨日は、チャンネル桜「「日本よ、今...闘論!倒論!討論!2016 「外人天国」日本の危機」に出演しました。


【討論】『外人天国』日本の危機[桜H28/9/24] 
https://youtu.be/diB3kYjJTTc
http://www.nicovideo.jp/watch/1474612443


 日本のテレビ(民放)に「移民問題」関連で何回か出演し、気が付いたのですが、例の「いわゆる国の借金」同様に、我が国には「日本は移民を受け入れなければならない」という、特定の価値観に基づく結論が、まずあるのです。結論は決まっているのです。

 「いわゆる国の借金」同様に、きちんと「考えた」結果ではなく、単なる空気です。周りが「日本は移民を受け入れなければならない」と言っているから、自分もそうなる。それで、自分の発言が空気を濃くし、引き返せなくなるという、例のパターンでございます。


 この種の特定の価値観を刷り込まれると、わたくしのように移民を「問題視」する人に対し、思考停止的に反発するようになります。「いわゆる国の借金」問題も同じです。


「日本に『国の借金』という財政問題などない」
 と、わたくしが説明(「主張」ではないです)すると、条件反射的に反発する人は今でも結構います。


 この手の人たちに、
「日本政府の負債は100%日本円建て。日本銀行が国債を買い取ると、借金が実質的に消えるんだけど、どうやって財政破綻するの?
「人手不足は生産性向上のための投資で埋めるのが資本主義国なんだけど、なぜ外国人労働者を受け入れなけれならないの?」
 と、理屈付きで質問すると、どうなるでしょうか。以下のいずれかになります。


 一つ目は、怒り出す。質問者に対し、怒りをぶつけてくるのです。


 二つ目は、「財政破綻に行き着くロジック」「移民を受け入れなければならない理由」を、懸命に考え出そうとするわけです。決まった結論を否定できず、そこに辿りつくための「説明」を何とか絞り出そうとします。


 結果、それまで言っていたことと「矛盾」「不整合」が生じるわけですが、本人は気が付きません。


 というわけで、こちらが「さっき言っていたことと違うでしょ」と指摘すると、結局は怒り出す


 と、まことに不毛な事態になるので、本人に「自ら」間違いに気が付いてもらうのが一番「平穏」なのです。理詰めで追いつめるのではなく、自然と自らの思考を修正して欲しいのです。


「いや、自分は最初から、正しい情報を知っていたけどさ」

 

 これで、いいのです。「チョ・・・、お前・・・、昨日まで・・・」とかやってはなりません。


 自ら考え方を改めてもらうための手段はいくつもあるのですが、やはり「事例」というのは有効です。


 ヨーロッパでは、移民・難民問題の悪化を受け、ついにバルカンルートが閉鎖されることになりました。


EU、難民流入を抑制 国境検問厳格化へ 
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM24H43_U6A920C1FF8000/
 欧州が難民政策の軸足を「流入抑制」に移しつつある。受け入れに積極的だったドイツでも反難民機運が台頭。24日に開かれた関係10カ国の首脳会議は欧州連合(EU)の外周部の国境検問を厳しくすることで大筋合意した。各国は有権者を意識して軌道修正を図るが、どこまで強硬策に踏み込むのか域内に温度差が残る。
 ウィーンで開かれた首脳会議にはドイツやオーストリアのほか、難民の移動ルート上にあるバルカン半島諸国が参加。トルコと国境を接するブルガリアや、EUに参加していないセルビアなども加わった。
 会議ではEUの外周部にあたるブルガリアが各国の応援を得て国境警備にあたる人員を増やすことを再確認した。「バルカンルート」と呼ばれる難民の移動経路を完全に遮断するためだ。(後略)』


 2015年の欧州への移民・難民の急増は、主にバルカンルートが使われました。トルコからエーゲ海を渡り、ギリシャに入る。ギリシャからバルカン半島を北上し、ハンガリーからオーストリアを経由し、ドイツに向かうわけです。


 今回のEU首脳会議には、EU非加盟国のセルビアも参加。各国が国境警備を強化、バルカンルートを遮断することが決定されました


 とはいえ、大本のシリアでは停戦が事実上、終わりつつあり、内戦が激化しています。さらに、ギリシャでは難民施設で大規模火災が発生(恐らく放火)。数千人の難民が避難するなど、混乱が続いています。


 バルカンルートが閉鎖されたとしても、増加を続ける難民・移民がギリシャやトルコで「詰まるだけ」という話になってしまうのです。


 セルビアのブチッチ首相は、バルカン半島に難民・移民が取り残されている現状を受け、
解決策が見つけられるか疑問に思う
 と、悲観的な発言をしていますが、これが「現場の声」なのでしょう。


 欧州の難民・移民問題は、すでに手遅れであり、解決策は現時点ではありません。そして、難民・移民問題を「解決策なし」の状況に追い込んだ主犯が、昨年の9月4日の「あの写真」を受け、ドイツ世論が受け入れに流れた際に、
「政治難民の受け入れに上限はない」
 と、大見えを切ったメルケル首相であるのは、今更、言うまでもありません。


 現在の欧州の惨状を見てすら、日本の移民推進派は「日本は移民を受け入れなければならない」と言ってくるでしょうか。


 言ってくるでしょう


 とはいえ、多くの国民は「揺らぐ」はずです。その揺らぎを正しい方向、つまりは、
「我が国は外国移民を受け入れる必要はない。人手不足に対しては、生産性向上のための投資で対処。それこそが、経済成長をもたらす」
 と、考え始める方向に導くためにも、今後も多くの「事例」を取り上げていきたいと思うのです。


 日本が手遅れになる前に。


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