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『第4次産業革命①』三橋貴明 AJER2016.5.31(3)
https://youtu.be/Jf684kxRGek
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6月29日(水) 若者からはじめよう ~主権者としてのあるべき姿を目指して!~https://www.nagoyajc.or.jp/66nendo/schedule/schedule09.html
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日本のマスコミでは、イギリスのEUからの離脱の是非を問う国民投票で、離脱派が勝利したことを「驚き」「意外」であるかのごとく報じられていますが、元々、世論調査でも離脱派と残留派が僅差だったのです。わたくしに言わせれば、ジャンプでHUNTER×HUNTERの連載が続いている方が意外ですよ。いや、本当に。
報道ステーションで、インタビューを受けたイギリスの離脱派の方が、
「日本の最高裁がソウルにあり、国会が中国にあったら嫌でしょう」
と答えていましたが、結局、問題は「そこ」にあるわけです。
自分たちの国家の政策を、自分たちで決定できないのでは、まさに中華人民共和国と同じです。少なくとも、方向的には。
グローバリズムとは、国家の規制を弱め、国民の主権を制限するという仕組みを、「国際協定」で固定化しようとする動きです。イギリス国民は、今回、民主主義により民主主義を取り戻したわけですが、これを第三国の人間が否定するのはいかがかと思います。
まあ、グローバリズム礼賛者たちには受け入れられない「価値観」だと思いますが。
それはともかく、ブレグジットを受け、日本の景気対策が「拡大」の方向に向かいつつあるようです。
『経済対策10兆円超に拡大検討、株安長期化警戒
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20160625-OYT1T50130.html
英国の国民投票で欧州連合(EU)離脱派が勝利したことを受け、財務省と金融庁、日本銀行は25日、財務省内で緊急会合を開き、世界的な金融市場の混乱が日本経済の落ち込みにつながらないように連携することを確認した。
政府は世界的な株安と円高傾向が長期化した場合、景気下支えのため、今秋に打ち出す経済対策の規模を10兆円以上にすることを検討する。日銀は金融政策決定会合の臨時開催も視野に入れ、追加の金融緩和を探る考えだ。
財務省で開かれた緊急会合後、浅川雅嗣財務官は記者団に、「ロンドン市場やニューヨーク市場の情勢を分析し、来週に備えての心構えを共有した」と語った。日銀の雨宮正佳理事は、「あり得るリスクに対する懸念は共有しているので、それぞれの立場で必要な対策を考えていく」と述べた。』
ブレグジットによる円高を受け、日本銀行の金融緩和を求める声が高まっています。
別に、金融緩和を否定する気はないのですが、具体的に「何」をやるのですか? 量的緩和を拡大すると、政府が国債発行の抑制を続けている以上、銀行の国債が尽きる日が早まるだけの話です。
あるいは、マイナス金利の拡大ですか?
【日本の銀行の貸出態度判断DI(16年3月まで)】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_53.html#DI
すでに、日本国内の市中銀行の貸出態度は、バブル期(89年)並に「緩和」な状況になっているのです。日本の銀行からの貸出や、消費や投資が増えないのは、銀行の貸出態度が厳しいためではないのです。単に、我々、一般の経営者が金を借りる気がないのです。
理由は、お金を借りて投資しても、儲からないためです。なぜ、儲からないのか。もちろん、デフレであるためです。
バブル期並みに銀行の貸出態度が緩和されているにも関わらず、銀行にデフレの責任を押し付ける連中が多いのには、呆れ返ってしまいます。彼らは単に、大本の「政府の国債発行と財政出動の不足」から目をそらせたい、財務省の意向に沿った飼い犬たちです。
ちなみに、こういうことを書くと、
「そんなことを言うが、俺の会社はカネを借りれなかった」
と、マクロな分析に対し、ミクロな事例で反論しようとする「頭の悪い人」がいます。わたくしは国民経済というマクロな話をしているのであり、ミクロの事例について語っているわけではありません。
「三橋は現場の経営を知らないから、銀行が金を貸したがっているなどと出鱈目を言うのだ!」
などと、反発したい人がいるでしょうが、申し訳ありませんが、わたくしは全国を巡り、経営者や銀行と対話を重ねています。今年だけで、軽く1000人を超す経営者や銀行員と話しています。
断言しますが、2016年に日本国において「現場の経営者」と話した数が最も多いのは、間違いなくわたくしです。一般の方々や政治家、官僚では、絶対に太刀打ちできない数の方々とお話ししています。現在の銀行の貸出態度は、「空前の水準」と言っても過言ではないほどに緩いです。
日本銀行の量的緩和の継続を担保し、長期金利のマイナスという異常状態から脱するためにも、政府は国債を増発するしかありません。すなわち、プライマリーバランス黒字化という「狂った目標」を破棄するしかないのです。
ブレグジットの影響は、今後、数年間は続きます。
すなわち、政府は今後数年間、デフレギャップを埋めるための国債発行と財政出動を続けざるを得ないわけで、PB目標の破棄は避けることができません。
日本銀行の量的緩和政策を継続するためにも、政府にはPB目標の破棄という「正気に返る政策」を決断してくれるように望みます。
「政府はPB目標という狂った目標を破棄せよ!」に、ご賛同下さる方は、
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