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『三橋貴明の台湾報告①』三橋貴明 AJER2015.12.15
https://youtu.be/-sSCuFZnEfU
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 明日は6時から文化放送「おはよう寺ちゃん活動中」に出演します。
http://www.joqr.co.jp/tera/


 昨日はチャンネル桜「新春キャスター討論」に出演しました。


【新春キャスター討論】反日マスメディアの行方 Part2[桜H28/1/4]
https://youtu.be/bOJmuzGTrS8


 年が明けた早々、上海株が暴落。午後1時半過ぎに、強制的に取引を停止する「サーキットブレーカー制度」が発動されるという、こちらも波乱の幕開けとなりました。


上海株暴落、取引停止を発動…指数6・86%安
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20160104-OYT1T50066.html
 中国の上海、深セン両株式市場では4日、今年最初の取引が始まり、中国経済の先行き不安から全面安の展開となった。
 午後に入っても暴落は止まらず、午後1時半
過ぎ、強制的に取引を停止する「サーキットブレーカー制度」が発動された。
 上海市場全体の値動きを示す上海総合指数の終値は、前年末終値比6・86%安の3296・26ポイントと、昨年10月以来約3か月ぶりの安値となった。
 英調査会社が同日発表した昨年12月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が3か月ぶりに悪化し、投資家心理を冷やした。』


 中国市場の混乱を受け、日本円が買われ(こういう時期は、なぜか日本円が買われるのです)円高が進行し、日経平均は582円73銭(3.06%)安の1万8450円98銭で終えました。


 それよりも注目すべきは、日本の長期金利です。直近の日本国の新規発行十年物国債金利は、何と0.26%。0.3%を下回っています


 現在の状況が続く限り、長期金利は日本史上最低の0.195%に接近することになるでしょう。民間が積極的におカネを借りようとせず、銀行は預金を国債で運用するしかない。デフレーションが継続しているのです

 それにも関わらず、安倍総理は昨日の記者会見において、
「私たちも、この3年間「経済最優先」で取り組んできました。まだまだ道半ばではありますが、「もはやデフレではない」という状況を創り出すことができました。
 と語りました。無知か、国民を騙そうとしているのかの、どちらなのでしょうか。


 さすがに、上記の総理の発言を受け、海外メディアは疑問を抱いたようで、フィナンシャル・タイムズ紙のハーディング記者が、
「総理は、「もはやデフレではない」という状況に入りますが、まだインフレ率は0%に近いのに、早くデフレ脱却したと発表するおそれがないと思われますでしょうか。もうデフレを脱却したということは、早過ぎるのではないでしょうかということです。
 と、質問しました。


 それに対し、安倍総理は、
「私は、デフレではないという状況を創り出すことはできた、こう申し上げておりますが、残念ながらまだ道半ばでありまして、デフレ脱却というところまで来ていないのも事実であります
 と、答えました。


 デフレ脱却というところまで来ていないのが事実なのであれば、
「もはやデフレではないという状況を創り出すことができました」
 と、語ってはいけないと思います。

 というか、「デフレではないという状況を作りだすことができたが、デフレ脱却というところまで来ていないのも事実」とは、これいかに? 理解が「全くできない」のは、わたくしの日本語読解能力が乏しいためですか。それとも、安倍総理が不誠実な説明をしているためですか。


 間違いなく、後者でしょう。

 

 つまりは、デフレ脱却を実現していないにも関わらず、総理は「国民を騙す」ために、「もはやデフレではないという状況を創り出すことができた」というレトリックを使用したことになります。

 このままでは、安倍内閣が中国共産党張りに、発言を「海外メディア」に信用してもらえない状況に突入するのも、時間の問題だと思います。


 それにしても、デフレーションとは「日本国民の豊かさ」と直結する話です。すなわち、日本国民の問題なのです。 


 当然ながら、日本の各メディアの記者こそが、ハーディング記者の質問、
「もうデフレを脱却したということは、早過ぎるのではないでしょうか」
 を総理にぶつけなければいけないと思います。ところが、現実にはデフレについて適切な質問をしたのは「海外メディア」の記者でした。

 まあ、年初から愚痴ばかりを言っていても仕方がないですが、とりあえず総理も明言した通り、日本は「デフレ脱却というところまで来ていない」のでございます。ならば、適切なデフレ対策(=財政出動)を打っていただこうではありませんか


 と、個人的にも「日本のデフレ脱却」のために、政治家に訴えかけていきたいと思います。繰り返しますが、
「デフレ脱却というところまで来ていない」
 と、安倍総理が明言したのでございます。


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