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『三橋貴明の台湾報告①』三橋貴明 AJER2015.12.15
https://youtu.be/-sSCuFZnEfU
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12月20日 第二回チャンネルAJER講演会「2015年を総括する~徹底検証この一年~」に出演します。
https://www.facebook.com/events/1519342045059642/
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 安倍政権は18日に2015年度(あと三か月強しかないですが・・・)の補正予算を閣議決定しました。総額3.3兆円・・・

 内閣府は、実質GDP成長率の改訂を受け、需給ギャップのマイナス(デフレギャップ)の試算を更新しました。対GDP比1.3%なので、6兆円といったところでしょうか


 ちなみに、内閣府の計算するデフレギャップは、潜在GDPについて、
経済の過去のトレンドからみて平均的な水準で生産要素を投入した時に実現可能なGDP
 つまりは平均概念の潜在GDPを使っています。というわけで、正しく「最大概念の潜在GDP」で計算した場合、デフレギャップ、需要不足はもっと大きくなります。


 内閣府の試算でデフレギャップが6兆円(実際はもっと多いですが)と公表しておきながら、補正予算が3.3兆円・・・。


政府、2015年度補正予算案を閣議決定 新発国債は4447億円減
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL18HL2_Y5A211C1000000/
 政府は18日夕に臨時閣議を開き、2015年度の補正予算案を閣議決定した。16年1月4日に召集する通常国会に提出する。予算規模は3兆3213億円で、財源には所得税や法人税収入の上振れ分と14年度の剰余金を充てる。2015年度の新規国債発行額は当初予算から4447億円減らし、36兆4183億円になる。借換債なども含めた発行総額は当初から3兆2867億円減り、166兆7374億円になる。
 補正予算では、安倍晋三首相が目標として掲げる「一億総活躍」社会の実現に向けた緊急対策として1兆1646億円を充てる。うち、低所得の年金生活者に1人3万円を配るために3624億円を充てる。来年度前半の早いうちに給付し、消費の底上げを図る。安倍政権が新3本の矢として挙げた「出生率1.8」や「介護離職ゼロ」に直結する対策としては3951億円が含まれる。
 環太平洋経済連携協定(TPP)の農業対策として3403億円を盛り込む。復興の加速化には8215億円、防災事業には5169億円を充てる。』


 しかも、
住民税が非課税の65歳以上の高齢者を対象に、1人当たり3万円を給付
 が目玉という、意味不明な政策になっています。なぜ、高齢者なのでしょうか。


 安倍政権が「新・アベノミクス三本の矢」ならぬ「三つの的」の一つである合計特殊出生率1.8を本気で達成したいのであれば、「結婚」を増やさなければなりません。

 何度も繰り返していますが、現在は有配偶女性1000人当たりの出生数(有配偶出生率)は回復傾向にあります。少子化の「主因」は、子育ての困難というよりは、「有配偶率の低下」なのです。

 なぜ、有配偶率が減っているのか。政府が2014年12月27日に閣議決定した「まち・ひと・しごと創生長期ビジョンについて」に答えが書いてあります。


「終了形態別調査によると、男性正社員の場合の有配偶率は20代後半で約32%、30代前半で約58%であるのに対し、非正規雇用の場合は20代後半で約13%、30代前半で約23%と、正社員の半分以下にとどまっている」

 というわけで、安倍政権が本気で出生率の回復を目指すならば、結婚が増えるように「若年層の雇用安定化」を推進しなければなりません。とはいえ、現実の安倍政権が労働者派遣法を改正し、雇用が「不安定化」する規制緩和路線を邁進しているのはご存じの通り。

 今回の補正予算を見ても、若年層の所得拡大や雇用安定化に結び付くものはありません。一応、今回の補正予算で「男女の出会いの機会の創出」などの地域の結婚活動の支援などを目的に、36億円が計上されました。額の「しょぼさ」以前に、方向が完全に間違っています


 もっとも、我が国は人口構造の理由で、生産年齢人口対総人口比率が低下し、人手不足が深刻化していきます。政府が外国人労働者受け入れ拡大という愚かな政策を推進しない限り、若い世代の所得は拡大し、雇用も安定化するでしょう。


「そんなことになったら、日本がグローバルで勝てないではないか!」
 という、狂った(三橋的には)価値観に基づき、今後も国民の所得水準を引き下げる「改革」が行われていくでしょう


 というわけで、今後の日本では、
「人手不足による賃金上昇、雇用安定化」
 と、
「「改革」による賃金引き下げ、雇用不安低下」
 のせめぎ合いが続くことになるでしょう。 


 それにしても、「一億総活躍」社会の実現に向けた緊急対策」が、なぜ高齢者への給付金になるのでしょうか。総額の不足に加え、今回の補正予算は「中身」も、安倍政権の劣化を示しているとしか思えないのです。


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