欧州の融解

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『三橋貴明の台湾報告①』三橋貴明 AJER2015.12.15
https://youtu.be/-sSCuFZnEfU
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12月20日 第二回チャンネルAJER講演会「2015年を総括する~徹底検証この一年~」に出演します。
https://www.facebook.com/events/1519342045059642/
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 本日、第2回 チャンネルAJER定期講演会「2015年を総括する-徹底検証 この一年-」に出演します。
https://www.facebook.com/events/1519342045059642/


 明日は、7時からTOKYO MX「モーニングCROSS」に出演します。
http://s.mxtv.jp/morning_cross/


 さて、何となく日本での報道が下火になっているように思えますが、今も中東から欧州への難民の流れは途絶えていません


 18日には、エーゲ海で木造の難民船が沈没し、子供10人を含む18人が亡くなりました。(14人が救助されました)


 欧州連合(EU)はトルコに対し30億ユーロを提供し、難民がトルコ国内にとどまるように手を尽くしていますが、現実には今も地中海を渡ろうとする難民船が途絶えることはありません。


 このまま「冬」に突入すると、地中海や欧州で北を目指す難民に死者が続出する事態になる可能性があります。


難民対策実行に遅れ EU首脳会議、焦点は国境管理に
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM18H6V_Y5A211C1FF2000/
 欧州連合(EU)は欧州に押し寄せる難民の対策の効果を示せぬまま越年する見通しになった。17~18日にブリュッセルで開いたEU首脳会議は、これまで約束した対策の「実行加速」を強調することにとどまった。今秋以降、首脳会合を繰り返して緊急対策を打ち出してきたが、具体策の実行は遅れが目立っている。

「問題解決に必要な要素は全部そろっているのに実行が不足している」。EUのトゥスク大統領は首脳会議後の記者会見で力を込めた。合意文書にも、首脳の尻をたたく表現がずらりと並んだ。背景には難民危機が深刻になった9月以降、計6回も首脳級会合を重ねて「緊急対策」を打ち出してきたにもかかわらず、危機収束の道筋が描けていないことへの焦りがある。
 9月下旬の首脳会議が難民対策の「目玉」に掲げたのが、ギリシャやイタリアに到着したシリア難民らの受け入れ分担だった。今後2年で計16万人を受け入れる“公約”を掲げた。しかし、17日時点で実際にEU域内で分担されたのは232人にとどまる。(後略)』


 実は、EUは欧州の国境や沿岸を警備する「国境・沿岸警備隊」の創設を検討しています。警備隊は、加盟国の国境管理に不備がある場合に、
「その国の同意なし」
 で、EUとして介入し、対外国境を警備することを可能にするというものです。


 すなわち、国境警備「サービス」の国境を越えた移動の自由を可能にするという話です(変な書き方ですが)。


 別の書き方をすると、EU加盟国は国境警備の「主権」について、EUに委譲しなければならなくなるわけでございます。モノ、ヒト、カネの国境を越えた移動を自由化し、さらにユーロ加盟国は金融主権をECBに委譲しています。この上、難民問題により国境警備の主権も欧州国境・沿岸警備隊に委譲させられるというわけです。


 EUに入るのが遅れた東欧諸国は、まさに「国境警備の主権の委譲」であるという理由で、警備隊創設に慎重な姿勢を示しています。少なくとも、ハンガリーの現政権やポーランドの新政権(法と正義)が国境警備の主権委譲に同意することはないのではないかと予想します。


 それに対し、テロがあったフランスや、今年だけで100万人超の難民が流入したドイツは、警備隊創設に賛成。と、「東西」で意見が真っ二つに割れている状況です。


 EUのトゥスク大統領は、
「(欧州警備隊の創設案を)もし拒むならば、別の提案を見つけなければならないが、それも同じぐらい痛みを伴う解決策だろう
 と、東欧諸国の慎重意見をけん制しました。


 別の見方をすると、難民問題を「きっかけ」に、各国の国境警備の主権を取り上げることで、またもや一歩、「欧州連邦」の実現に近づくという話にはなります。つまりは、国民国家の否定です。


 何というか、現在のEU加盟国はヨーロッパという地域の中で、何百万もの難民が移動し、各国が「国民国家」として何とかその流れを食い止めようとしつつ、同時に「国境警備の主権」の委譲の話が出てくるなど、まさしく「融解」していっているように見えて仕方がないのです



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