中国の通貨防衛

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『日本の亡国を防ぐために①』三橋貴明 AJER2015.9.15(5)

https://youtu.be/oN59AffMGQE

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 飛鳥新社「亡国の農協改革 ――日本の食料安保の解体を許すな 」が、またもや増刷になりました! これで第四刷でございます。ありがとうございます。


 本日はチャンネル桜「報道ワイド日本ウィークエンド」に出演します。
http://www.ch-sakura.jp/programs/program-info.html?id=1521


 中国の外貨準備高の縮小が続いています


中国の外貨準備高、9月は3.514兆ドルに減少=人民銀行
http://jp.reuters.com/article/2015/10/07/china-reserve-idJPKCN0S106F20151007
 中国人民銀行(中央銀行)が発表した9月末時点の中国の外貨準備高は3兆5140億ドルで、前月から433億ドル減少した。8月の減少幅は過去最大の939億ドルだった。
 人民銀行は8月の人民元切り下げ後、元相場の安定化に向け介入を強化しており、外貨準備の減少は広く予想されていた。
 コメルツ銀行のシニアエコノミスト、周浩氏は「9月の減少は予想より小幅だったが、人民銀行が市場介入を継続していたことが明らかになった。先物市場でも介入しているので、期日到来時に外貨準備は再び減少する」と指摘した。(後略)』


 中国人民銀行が外貨準備高を取り崩しているということは、
「外貨で人民元を買う(人民元に両替する)」
 という、人民元「安」を防ぐための為替介入が継続していることになります


 日本国民は認識を改めなければなりません。中国共産党は現在は「人民元高」ではなく、「人民元安」を恐れ、外貨準備を取り崩していっているのです

 すなわち「通貨防衛」です

 中国はそもそも、人民元について早期の段階で変動為替相場制に移行する必要があったのです。それにも関わらず、2015年に至っても変動為替相場制を採用することはできず、それどころか8月11日には、経済失速を理由に人民元安の為替レートを引き下げなければならない状況に追い込まれてしまいます。すると、今度は逆に人民元安の流れが止まらなくなってしまったのです。(この辺の詳細は、「週刊三橋貴明 ~新世紀のビッグブラザーへ~ 」で解説しています)


 中国は外貨準備の取り崩しに加え、9月1日、ついに人民元売りの「規制」に踏み切りました。為替予約を抑制することで、資本流出防ごうという取り組みです。


 なぜ、3.5兆ドルという世界最大の外貨準備を保有する中国が、「人民元売り」を防ぐために資本移動を規制せざるを得ないのでしょうか。無論、中国から民間の資本流出が拡大しているためですが、何しろ「3.5兆ドルの外貨準備高」です。少々の資本流出など気にせず、ひたすら外貨準備で人民元を買い戻していけば、現在の1ドル6.35人民元の為替レートは維持可能なはずです。
 

 金融市場で「噂」になっているのは、実は中国の外貨準備高が、相当な水増し数値になっているのではないかという疑惑になります。具体的には、過去の元高局面で発生しているはずの為替差損を、計上しているようには見えないのです。何しろ、過去の為替レートの変動を換算すると、中国の外貨準備高は5兆元!(約100兆円)もの為替差損を被った可能性を指摘されているわけで、とにかく金額が半端ありません。


 さらに、外貨準備は何らかの債券で「運用」されなければなりません。たとえば、為替差損を計上した結果、中国の外貨準備高が大幅に下がったとしても、日本国債や米国債、ドイツ国債など、健全な債券で運用されているならば、
「実体として流動性の高い外貨準備が存在する」
 という話になります。


 ところが、中国の外貨準備の相当部分が、実はアフリカや中南米の「プロジェクト」に投資されている可能性を指摘されているのです。国債だろうが、プロジェクトだろうが、おカネを「投資する」という点では同じです。とはいえ、リスクが全く違います。


 中国の外貨準備が、アフリカや中南米のプロジェクトに投資されており、事実上、回収不能になっていたとしたら? 中国の外貨準備高は、文字通り「張り子の虎」という話になってしまうわけです。

 いずれにせよ、日本国民は、現在の中国は以前とは全く様相が異なる状況に置かれている事実を知るべきです。中国人民銀行が「通貨防衛」の為替介入を継続し、人民元安防止の規制を始めるような事態になるなどとは、昨年は全く想像もしていませんでした。


 欧州や日本のみならず、中国でも「歴史の激動」が始まったように思えてならないのです。


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