冒涜される民主主義

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チャンネルAJER更新しました!
『日銀当座預金の正体①』三橋貴明 AJER2015.5.19(7)

https://youtu.be/I8KgC0MxR_w

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 本日は23時からFMフジ「なんでもカウンセリング~You & Me~」に出演します。
http://jocr.jp/blog/nandemo.php


 チャンネル桜「日本よ、今...「闘論!倒論!討論!」」に出演しました。


1/3【経済討論】日本経済よ何処へ[桜H27/5/23]
https://youtu.be/gBC5FSlvxXc
2/3【経済討論】日本経済よ何処へ[桜H27/5/23]
https://youtu.be/IsdqHgXBtdk
3/3【経済討論】日本経済よ何処へ[桜H27/5/23]
https://youtu.be/Ry7xDDo6HNI


 さて、アメリカの政治といえば「ロビイスト」ですが、日本の政治といえば○○会議の「民間議員と称する民間人」でございます。アメリカのロビイストは、まだしも、
「企業が議員に影響を与え、自社に都合がいい政策を実現する」
 ために存在するわけです。つまりは、上院や下院の国会議員を「介して」、議会で政策を実現しようとしているわけで、まだしも民主的なプロセスを(相対的に)経由しています。


 それに対し、現在の日本では、「民間議員と称する民間人」たちが、内閣(あるいは官邸)に直接的に「誰か(レント・シーカー)のため」の政策を提言し、政権が有無を言わさず政策を国会に「降ろす」という、完全に民主主義のプロセスを無視した手法が採られています。現在の日本は、ロビイストの天国であるアメリカ以上に民主主義が壊されているのでございます。


 安倍政権が推進する、
「何となく日本国民のためのように見える政策」
 も、結局はレント・シーキングへと変貌していくことになります。代表的なのが、「地方創生」です。


 そもそも、地方「創生」って、何? 地方「再生」じゃないの? という疑問があったわけですが、それはともかく、現在の安倍政権が推進する地方経済活性策は、
「各地にインフラを整備し、税制で企業や人の『東京からの』移転を推進する」
 という正しい政策ではなく、
各地の自治体にビジネスモデルを作らせ、地方交付税に『差』を付ける
 という、まるで企業の事業計画のごとき、間違った政策です。もちろん、企業が事業計画を立てるのは普通ですが、自治体は企業ではないのです。


 そして、予想していましたが、上記の「自治体のビジネスモデル」に、レント・シーキング的な「考え方」が加味されようとしているのです。


PFI、20万人以上の自治体で原則化 諮問会議が提案へ
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS16H39_W5A510C1NN1000/
 経済財政諮問会議の民間議員は19日、人口20万人以上の自治体で上下水道や空港などを整備・運営する際にPFI(民間資金を活用した社会資本整備)の導入を原則とする提案をする。(後略)』


 一体全体、何の権利があって、経済財政諮問会議の「民間議員と称する民間人」たちは、勝手にPFIを自治体に義務付けようとするのでしょうか。PFIとは、インフラ整備に民間資本を入れるという話です。


 上記の「PFI原則化」とは、要するに、

公共インフラを民間ビジネスのために売り払えば売り払うほど、地方交付税が優遇される

 という話なのでしょう。あるいは、そういう話になるでしょう。


 これまでは、自治体や政府が「独占」していたインフラビジネスに、民間資本を「新規参入させろ」という話なのですが、そもそもインフラ事業の多くは儲かりません。というより、インフラ事業で儲けられると国民が迷惑するからこそ、政府や自治体がやるのです。


 何しろ、国民側にはライフラインや高速道路尾、空港、港湾などのインフラの利用に際し、選択肢がありません。空港一つとっても、
「A空港がダメだから、お隣の(車で五分の)B空港を使う」
 などとやることはできません。インフラ整備は制限がある「国民の土地」に実施される以上、そこでは「競争原理」よりも「ユニバーサルサービスの提供」「安価で高品質なサービスの維持」が重視されるのでございます。 


 ところが、レント・シーカーたちは、本来は「競争」に馴染まないインフラ運営に「市場原理」を導入し、「ビジネス」と化そうとしてきます。経済財政諮問会議は、空港などの運営権の売却について、2022年までに事業規模で12兆円となっている現行目標を「引き上げる」提案をしています。

 だから、何の権利があって、国会議員でもない民間人が、日本「国民」のインフラを勝手にビジネス化しようとしているのでしょうか。


 しかも、本来はこの手の動きを制さなければならない「国会議員」は、特に自民党議員が顕著なのですが、
「小選挙区制」
「政党助成金」
 といった制度により、官邸に文句を言いにくい状況
になっています。何しろ、小選挙区制の国会議員は、幹事長に「次の選挙」で公認してもらえない可能性を考えなければなりません。さらに、政党助成金により選挙資金を賄う以上、党中央部に真っ向から逆らうことも難しいわけです。


 さらに問題なのは、内閣人事局(14年5月発足)のパワーが強まり、官僚側も官邸(厳密には内閣官房)に逆らうことが困難になりつつあるのです。


 別に、「政治主導」が間違っているとは言いませんが、「民間議員と称する民間人主導」でレント・シーキング的な政策が進められる現状は、明らかに民主主義に対する冒涜でしょう。

 この状況を何とかできるのは、もちろん「国会議員」しかいません。とりあえず、地元の議員の方に、
国会を無視し、民間議員と称する民間人の提案を推進する安倍政権は問題だ
 と、極々普通の意見を届けて欲しいのです。


 別に、ビジネスを否定する気は全くありませんが(そもそもわたくしも経営者)、
ビジネス目的で国会議員でもない民間人が政策を勝手に推進する
 ことが問題だという、ただそれだけの話でございます。


「安倍政権は国会議員でもない民間人に政策を主導させるのは止めろ」に、ご賛同下さる方は、

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