将来のための投資

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『混迷するヨーロッパ①』三橋貴明

http://youtu.be/FqrH-77ekms

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 三橋経済塾第四期「経済時事」、開講しました。


 昨日は三橋経済塾第四期「経済時事」第一回講義でございました。「経済時事」なので、基本的には時事ネタを絡めます。
 昨日はスイス、日本、ギリシャを主に取り上げました。次回のテーマは、一週間ほど前に決まります。
 インターネット受講の方は、「塾生コンテンツ」に一週間ほどでアップされますので、しばらくお待ちくださいませ。
 第一回はケーススタディでしたが、二回目以降はゲスト講師にお話しいただきます。第二回のゲスト講師は「評論家」の中野剛志先生です。
http://www.mitsuhashi-keizaijuku.jp/


 2013年度の国富統計が出ました。なぜ、今頃になって2013年度の国富が発表されるかと言えば、フロー(GDP)と比べて、ストック(資産)の統計は集計に時間がかかるためです。


国富が6年ぶり増加 13年末3048兆円、対外純資産伸びる
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS16H52_W5A110C1EE8000/
 内閣府が16日発表した2013年度の国民経済計算確報によると、土地や住宅などの資産から負債を引いた国全体の正味資産(国富)は13年末で3048.7兆円と12年から2.1%増えた。増加は6年ぶり。円安が進み、外貨建ての株式など海外資産の評価額が円換算で増えた。対外純資産は比較できる1994年以降で最高になった。
 同日発表した確報は、企業会計の貸借対照表(バランスシート)にあたる。13年末の国民総資産は7.2%増の9294.6兆円。国民総資産から負債の6245.9兆円(9.9%増)を引いたものが国富。企業会計の純資産(自己資本)に相当する。
 国富の内訳をみると、日本の企業や個人が海外に持つ資産から海外から国内への投資を引いた対外純資産は325兆円と9.7%増え、国富の1割を占めた。13年末の為替レートが1ドル=105.37円と12年から22.1%の円安となり、2年続けて過去最高を更新した。住宅などの有形固定資産は1501.2兆円で3.1%増えた。
 国富を所有者別に見ると、約4分の3を占める家計(個人企業含む)は2328.3兆円で4.4%増えた。株式が51.0%の大幅増となるなど金融資産が伸びて全体を押し上げた。
 国や地方自治体などの「一般政府」の国富は0.4兆円。債務超過だった11~12年からわずかながらも資産超過に戻した。円安で外貨準備などの資産評価額が上がった。(後略)』


 日本経済新聞は「誰が国富を持っているか」に注目していますが、より重要なのは「何で国富を持っているか」だと思います。


【日本の国富の推移(単位:十億円)】

 図の通り、2013年度末時点の日本の国富は、


●生産資産:1601.3兆円
●有形非生産資産:1122.4兆円
●対外純資産:325兆円


 と、なっています。
  
 見ればわかりますが、我が国の国富は「有形非生産資産」が縮小しているため、全体に伸び悩む状況が続きました。有形非生産資産とは、土地、資源、漁場などになります。


 バブル崩壊後、我が国の有形非生産資産である「土地」の価格が下落を始め、名目(金額)で見た国富を抑制する状況が続いているのです。残念ながら、2013年度の有形非生産資産も対前年比で減っておりました。


 もっとも、国民経済において最も重要な国富は、土地でも対外純資産でもなく「生産資産」です。生産資産とは、国民の「投資(民間企業設備、民間住宅、公共投資)」により建設された固定資産になります。日本国民が働くという、「生産」により生み出された国富でございます。


 一昨日のエントリー「公共投資の「資産効果」 」でも書きましたが、インフラストラクチャーには建設時点のフロー効果に加え、将来に渡り「フロー(所得)を生み出す基盤」となる資産効果があります


 無論、民間による工場建設などの設備投資も、投資時点では工場建設や資材納入などを受注した企業の所得を産み出します(フロー効果)。さらに、建設された工場は、将来に渡り製品を生産し、所得を産み出していきます。これが、工場の資産効果です。


 公共投資にせよ、民間企業設備投資にせよ、投資された時点で「GDP(所得)」を産み出すと同時に、将来のGDPを産み出す基盤となるのです。この「投資の資産効果」に、日本国民は注目するべきだと思います。公共投資はもちろんのこと、民間投資についても同様です。


 2013年度の生産資産を見ると、嬉しいことに対前年比で増加していました。2012年度は、恐らく東日本大震災の影響で対前年比マイナスになっていたのですが、徐々に回復しつつあるようです。


「国民が働き、生産資産を生産し、所得を獲得し、さらに生産資産の上で働き、将来的に所得を稼ぐ」


 上記はまさに、国民経済の「基本」です。


 何しろ、生産資産は国民が働くことなしでは絶対に生産されません。日本の強みは、過去の日本国民の労働により生産された「生産資産」が分厚いことなのです。(ついでに書いておきますと、日本の対外純資産は世界最大です。日本は実は、世界一のお金持ち国家なのです)


 この分厚い生産資産について、さらに厚みを増し、将来の国民が豊かに暮らせるようにする。そのためには「今」わたくしたちが投資し、働き、生産資産を生産しなければならないのです。


 そして、投資とは「将来のこと」を思わなければ、実行に移せません。「将来のこと」を思えば、無責任に公共投資を否定することはできないはずです。あるいは、民間投資がここまで減ることもなかったでしょう。日本の民間企業設備は、ピークの90兆円から、今は60兆円台で低迷しています。


 日本国民は「将来のこと」を考える必要があります。わたくしたちが「今」将来のために行動して初めて、日本経済の成長が実現するのです。(そういう意味で「短期のプライマリーバランス改善」は、とてつもなく愚かしい目標といえます)


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