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『混迷するヨーロッパ①』三橋貴明

http://youtu.be/FqrH-77ekms

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 三橋経済塾第四期「経済時事」、開講しました。


 第一回目の講義は、1月18日(日)です。第一回目はケーススタディですが、二回目以降はゲスト講師の講義があります。

 すでに決定しているゲスト講師の皆様は、以下の通りでございます。


第二回 ゲスト講師:中野剛志(評論家)

第三回 ゲスト講師:青木泰樹(東海大学非常勤講師)

第四回 ゲスト講師:藤井聡(京都大学大学院教授、内閣官房参与)

第五回 ゲスト講師:施 光恒(九州大学大学院比較社会文化研究院准教授)

第六回 ゲスト講師:室谷克実(評論家)

第七回 ゲスト講師:岩本沙弓(金融コンサルタント・経済評論家・大阪経済大学経営学部客員教授)

第十回 ゲスト講師:大石久和(国土技術研究センター国土政策研究所所長)

第十一回 ゲスト講師:柴山桂太(滋賀大学准教授)


 三橋経済塾第四期「経済時事」への入塾は、こちら から。


 う~、今日から十日間連続で講演です・・・。声が持ちますように・・・。


 チャンネル桜「桜プロジェクト」に出演いたしました


【年頭の経済情勢】国債、来年度予算、消費動向、そしてデフレリスクの増大[桜H27/1/14]
http://youtu.be/K-8uFgyiQ_c
【明るい経済教室】プライマリーバランスと財政改善の道筋[桜H27/1/14]
http://youtu.be/jQ7hsUFOHKA
【EU】ギリシャを蝕む財政均衡主義、その下で拡大する排外主義[桜H27/1/14]
http://youtu.be/3kl7AsXq5Cg
【文明の衝突】欧州に広がる「反移民」、岐路に立つ欧州の統合[桜H27/1/14]
http://youtu.be/EVY34XSU8Y8


 さて、悪い指標が続いているためでしょうか、理由はよく分かりませんが、政府・与党から意味不明な発言が聞こえ始めました。


「デフレ脱却でトリクルダウンあり得る」自民・高村氏
http://www.asahi.com/articles/ASH1G4QNPH1GUTFK002.html
高村正彦・自民党副総裁
 「(豊かな者が富めば貧しい者も滴が落ちるように豊かになるという)トリクルダウン
など無い」というが、それはデフレ時代のことだ。デフレ時代にトリクルダウンがなかったからといってデフレから脱却した暁にもないと速断するのは禁物だ。経営者が「ためる志向」から「稼ぐ志向」になってもらえれば、それだけお金が経済社会を回る。そのことが経済社会全体のトリクルダウンにもつながっていく。格差是正のためにそれだけで良いとはいわないが、デフレからの脱却と緩慢なインフレという状況にすることによってトリクルダウンがある状況にもなってき得る。』


 見出しだと良くわからなかったのですが、高村副総裁は要するに、
デフレだからトリクルダウンが起きていなかっただけ
 と、言っているようです。
 トリクルダウンとは何なのか。


「富める者が富めば、貧しい者にも自然に富が滴り落ちる(トリクルダウンする)」
 とする経済学上の「仮説」です。


 具体的には、
「法人税の引き下げ」
「富裕層減税」
 など、所得が多い層に「優しい」政策を実施すると、国内に投資が「滴り落ち」、雇用が創出され、国民全体が潤うという「仮説」です。


 昨年末に与党で了承した税制大綱改正が、「法人税減税と外形標準課税の強化」など、滅茶苦茶「トリクルダウン」前提でございましたので、言い訳をしたいのでしょうか。まあ、わたくしも散々に「成立しないトリクルダウンを前提にしている」と、批判した者の一人ですが。


 トリクルダウンという「考え方」は、戦前からありまして、大恐慌期、アメリカの財務長官アンドリュー・ウィリアム・メロンが、
「不景気から脱するためには、法人税を減税するべき。強いものに有利な政策を打ち、経済を牽引してもらうのだ
 と、トリクルダウン政策を実施しましたが、現実には何の効果もありませんでした。


 無論、大恐慌とは「デフレ期」です。それでは、デフレではない時期は、トリクルダウンは有効なのでしょうか。


 アメリカの例を見る限り、有効ではありません。現在のアメリカの格差は、特に「上位0.01%」とそれ以外の国民の格差は、「人類史上空前」の水準と言われています。


 問題は、所得上位層の所得が伸びることではなく、レーガン以降のトリクルダウン政策により、中間層が貧困層に落ちていったことです。理由は、トリクルダウンなど「グローバル株主資本主義」の「方便」として使われているに過ぎないためです。戦前も同じですが。


 グローバリズムが蔓延した世界では、国境を越えた資本移動が自由化されます。すなわち、
「富裕層、大企業を優遇し、減税などで所得を増やしても、国内に再投資されるとは限らない
 わけでございます。

 投資家は資本利益率の最大化を求めます。本来、資本利益率上昇は技術革新による生産性向上で達成されるべきですが、短期的に資本利益率を改善しようとすると、
外国に工場を移し、より【安い人件費】で生産をすれば、利益が増える
 という話になってしまいます。資本移動を規制していない以上、政府や「国民」は企業が資本を外国に移し、投資家のために資本利益率の改善を図ろうとすることを止める術がありません。

 まさに、上記の「オフショワリング」が大々的に進み、アメリカの労働者が稼いでいた所得が、「投資家」「経営者」「外国の労働者」に移転されていったのです。結果、アメリカ国内は高所得者層と、実質賃金が伸びない多数派の労働者に分離されていったのです。


 少なくとも、
「資本移動の自由化」
 が成立している環境では、インフレだろうがデフレだろうが「トリクルダウン」は起きないのです。


 それでも、どうしても、「インフレ期のトリクルダウン」を成立させたいのであれば、「資本移動の規制」とセットにする必要があります。


 そんなことは、少し考えれば誰でも分かると思うのですが、結局のところ「間違った政策」を推進している以上、この手の無茶なレトリックで正当化するしかないわけでございますね。
 もう一度書きますが、国境を越えた資本移動が自由化されている世界では、トリクルダウンなど起きません。政府、与党の政治家の方々は、お願いですから「現実」を見て下さい


「政治家は現実を見ろ!」に、ご賛同下さる方は、

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