民主主義の一票

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チャンネルAJER更新しました!

『なぜエコノミストは間違えたのか①』三橋貴明 AJER2014.12.9(7)

http://youtu.be/dEjf94XCB3U

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 本日は、チャンネル桜「ニコニコチャンネル」「ネット生放送」総選挙特番出演します。
http://www.ch-sakura.jp/1428.html


 香港警察が、民主派の最後の拠点を明日の午前に撤去すると発表しました。


最後の拠点、15日に強制撤去
http://www.sankei.com/world/news/141213/wor1412130049-n1.html
 香港警察は13日、大規模デモで香港島コーズウェイベイ(銅鑼湾)に最後まで残っていたデモ隊の拠点を15日午前に強制撤去すると発表した。完了すればデモは完全に収束する。香港公共ラジオは約千人の警官が投入されると伝えた。(後略)』


 香港の民主派が求めたのは、2017年の香港行政長官選挙における「民主主義」でした。一応、2017年から「選挙」で香港行政長官が選ばれることになるのですが、立候補は中国共産党の息がかかった指名委員会の指名を受けなければ、立候補できないという仕組みにされてしまいました。


 民主派の行政長官への立候補を封じる仕組みで、事実上、香港市民に「主権」は与えられないことになってしまいます。結果、今回のオキュパイ・セントラル運動が始まりました。


 12月11日に民主派の最大拠点が撤去され、209人が公務執行妨害で逮捕されました。そして、明日、最後の拠点が撤去され、結局は「民主主義の一票」を求める香港市民の思いは、またもや挫折を味わうことになりました


 本日、わたくし達日本国民は、「民主主義の一票」を投じます。香港市民には与えられておらず、勝ち取ることもできないでいる一票を、わたくし達は生まれながらにして持っています。


 わたくし達の一票は、別に神様が与えてくれた財産ではなく、過去の日本国民が「自分たちと子孫に、民主主義の一票を与えよう」と、行動してくれたおかげです。しかも、この(香港市民から見れば)貴重な一票すら、将来を明るくするとは限らないわけです。


 今回の総選挙では、本当に「民主主義」の意味について考えさせられました


 例えば、自民党の公約はすでにエントリーに挙げた通り「全部乗せ」です。


「パートタイム労働者、契約社員、派遣労働者等の雇用形態で働いていて、正規雇用への転換を希望する方々のキャリアアップ等を図り、正規雇用への転換を果断に進めます(正社員実現加速プロジェクトの推進)」


「安定的・持続的な見通しを持って計画的に必要な公共投資を行い、改正品確法等に則り建設産業の担い手を育成・確保して、かけがえのない国民の生命、財産を守る国土強靱化、災害対策、インフラ老朽化対策等を、責任を持って進めます」


「国土強靱化に資する高速道路のミッシングリンクの解消や四車線化等、従来の事業評価にとらわれることなく、国民に約束した基幹ネットワークの整備を進めます」


「あらゆる自然災害からかけがえのない国民の生命と財産を守るため、「国土強靱化基本法」に基づき事前防災・減災、老朽化対策を強力に推進するとともに、首都直下地震、東南海・南海地震や巨大津波に備えるため、住宅・建築物、道路、堤防等のインフラの耐震化、緊急輸送ルート等のリダンダンシーの確保等により、国土の強靱化を推進します」


「土砂災害に対する安全の確保を一層推進するため、「改正土砂災害防止法」を的確に運用するとともに、砂防ダムの整備を進めます」


 などなど、個人的に「正しい」と思われる政策が、きちんと公約に書かれています。とはいえ同時に明らかに間違っている「構造改革」も、複数、公約に盛り込まれているのです


 上記の「正しい」と思われる政策を実現してもらうべく、自らの一票を投じ、結果的に「正しい」政策は無視され、ひたすら構造改革系の政策と緊縮財政が実施されるという「可能性」は存在することになります。


 そのとき、日本国民は「主権者」としてどうするべきなのでしょうか。

 一応、書いておきますが、次の政権が「そうする」と断定する気はありません。それにしても、公約に「デフレ対策(国土強靭化)」と「構造改革(基本的にインフレ対策)」の双方が盛り込まれている以上、少なくとも自民党の場合はどちらかに一方的に進む可能性が常に存在するわけです。


 現在の日本は消費税増税の影響で、総需要がマイナスになっています。元々、輸出が名目値はともかく、実質的にはほとんど増えていない状況で、消費税増税が国民の消費意欲を一気に覚ましました。実質賃金のマイナスが続いていますので、消費が自律的に立ち直るとは思えません。


 外需、内需ともに今一つの状況で、企業が設備投資を拡大するでしょうか。一応、大企業は増やしていますが、中堅から中小企業は増やしていないことは、前日の「法人企業統計」と「GDP」の乖離からも明らかです。


 結局のところ、政府による需要創出という正しい経済政策を採用しない限り、日本の再デフレ化は回避できないでしょう。そして、「デフレ深刻化」に勝てる政治家はいません。


 いずれにせよ、本日わたくし達が投じる一票が、日本国の将来を左右します。そして、主権者としての義務は、一票を投じることのみではありません。


 とはいえ、とりもなおさず、一票は投じるべきです。前回、戦後最低の59・32%(小選挙区)を記録した投票率が、果たして改善するでしょうか。改善して欲しいです。


 投票しても、何も変わらないかも知れません。あるいは、状況が悪くなるかも知れません。とはいえ、香港市民は民主主義に基づいた一票を投じる権利すら、保有していません。


 この世に完璧なシステムはありません。さらに、「グレートリセットなどと、世界を真っ白なキャンバスと化し、そこにゼロから絵を書こうとすると、つまりは革命ですが、更なる悲劇を呼ぶばかりです。
 ならば、どうしたらいいのでしょうか。


 民主主義とは、完全な仕組みではありません。とはいえ、他の様々な仕組みよりは、マシな部分が多いのも確かです。ウィンストン・チャーチルの、
「民主主義は最悪の政治形態と言うことが出来る。これまでに試みられてきた民主主義以外のあらゆる政治形態を除けば、だが」
 という言葉を、改めて考えさせられたわけでございます。


本日のエントリーで改めて「民主主義」について考えて下さった方は、

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