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『なぜエコノミストは間違えたのか①』三橋貴明 AJER2014.12.9(7)

http://youtu.be/dEjf94XCB3U

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 本日は総選挙の選挙戦最終日でございます。 

 日本国債の長期金利が先日、またもや0.4%を割り込んでしまいました(現在は0.4%)。さらに、企業物価指数が消費税増税分を除くと対前月比▲0.2%となってしまいました。2013年3月以来1年8カ月ぶりのマイナスです。


 さらに、NYではダウ工業平均が、週間ベースで三年ぶりの下げになっています。


米国株(12日):反落、ダウ平均は週間で11年来の大幅安
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NGHNBR6KLVR501.html
 米株式相場は反落。原油の売り浴びせが続いたほか、中国の工業生産統計を受けて世界経済の減速懸念が広がった。ダウ工業株30種平均は週間ベースでは3年で最大の下げとなった。 (中略)
 ウォレン・ファイナンシャル・サービス・アンド・アソシエーツで1億ドル超の資産運用に携わるランディ・ウォレン氏は電話取材に対し、「原油相場の状況が影響しているのは明らかだ」とし、「当初は原油の供給過剰というだけだった。だが今は世界経済の成長が遅過ぎるとの懸念も加わっている。そうした懸念が国内で見られる前向きな兆候を打ち消しているのは確かだ」と続けた。(後略)』


 原油安も止まらず、WTIは11日に5年5か月ぶりに1バレル60ドルを割り込みました


 無論、原油安は円安による輸入物価上昇に苦しむ日本にとっては恩恵です。原子力発電所を再稼働しないため、燃料費高騰に苦しんでいた電力会社も、一息つける可能性があります。


 というわけで、エネルギーを含む「コアCPI」(生鮮食品を除いた総合消費者物価指数)は低下していくでしょう。


 すると、日本銀行が困ったことになってしまいます。何しろ、日本銀行の「インフレ目標2%」は、「食料(酒類を除く)とエネルギーを除いた総合消費者物価指数」ことコアコアCPIではなく、コアCPIで設定されているのです。


 原油安は実質賃金の低下幅を縮小させてくれるでしょうが、インフレ目標の達成は困難にします。そして、14年3月までとは異なり、現在の実質賃金のマイナスに大きな影響を与えたのが消費税増税である以上、2015年の日本は、少なくとも当初は、
原油安でコアCPIの上昇率が下がり、日銀のインフレ目標2%達成が困難になる中、実質賃金のマイナスも継続する
 という状況になる可能性が高いです。


 要するに、
「インフレ目標をコアコアCPIではなく、コアCPIで設定している
「需要牽引型の物価上昇を、消費税増税による需要圧縮で困難にしてしまった
 という二つの点で、安倍政権のデフレ脱却策は間違えている(あるいは「間違えた」)という話なのでございます。


 コアコアCPIでインフレ目標を設定し、「需要牽引型の物価上昇」という正しい「物価の上昇」を目指したならば、名目GDPという総需要の拡大に牽引される形で物価と所得が上昇し、実質賃金は上昇したはずです。さらに、日銀が原油価格の乱高下に振り回されることも無かったでしょう。


 消費税増税による需要縮小の影響は、正直、わたくしが想像していた以上に大きく(そして、早い)、原油安が続き、さらに名目GDPの成長率が高まらない場合(7-9月期は年率換算で▲3.5%)、2015年の日本は最終的には、
「物価が下がり、それ以上のペースで賃金が落ち込んでいく」
 形、つまりは「デフレ型の実質賃金下落」に戻ってしまうことになります。


 というわけで、明日の総選挙の結果を受けて誕生する新政権には、
「日銀のインフレ目標をコアコCPIから、コアコアCPIに変更する」
「政府の財政出動で、総需要を拡大。需要牽引型の物価上昇を目指す」
 上記を二つを強く望みます。


 それにしても、「指標」の定義を誤ってしまうと、こうも大きな影響が起きるわけでございますね。明日の選挙で当選する国会議員の方々には、是非とも「各経済指標」の正しい意味を理解し、
国民の実質賃金が上昇する形の物価上昇
 を実現するためには、どうするべきなのか。永田町に赴く前に一度、真剣に考えて欲しいと切に願っている次第です。


「実質賃金が上昇する形の物価上昇を望む」に、ご賛同下さる方は、

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