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『国力とは何か(前編)①』三橋貴明 AJER2014.11.11

http://youtu.be/mNtsBQBNQKY

『国力とは何か(後編)①』三橋貴明 AJER2014.11.18

http://youtu.be/doksCuVaceM

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 安倍政権は、結局のところ緊縮財政を実施し、日本をデフレに叩き落とした「橋本政権」、同じく緊縮財政を実施し(消費税は増税しませんでしたが)、構造改革というデフレ化政策を容赦なく推進した「小泉政権」を合わせたような政権になってしまっています。


「消費税増税延期。ただし、17年4月増税(10%への引き上げ)確定」
 を標榜し、解散総選挙が実施され、自民党は議席数は減らすでしょうが、何しろ総理が表明した「勝敗ライン」が与党(自民党&公明党)で過半数でございますので、安倍政権は継続することになるでしょう。


 第三次安倍政権は、
「2017年4月に増税をしなければならないため、それまでの期間に景気を回復させ、デフレを脱却する」
 と「説明」し、様々な構造改革を推進してくるでしょう。結果的に、我が国は速やかにデフレに戻ります。といいますか、すでに現時点で戻りつつあります


 先日、藤井先生がFBで使用された「96-97年、13-14年 名目GDP比較」をご紹介いたしましたが、時期をそれぞれ98年、15年に伸ばしてみました。すると、面白い(嫌な意味で)ことが分かります。


【96-98と13-15年の名目GDP比較】

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_48.html#GDP


 上記の通り、97年の増税期は、97年1-3月期までの景気拡大の「余波」があり、名目GDPは何とか年末までは拡大を続けます。(拡大というか、横ばいですが)前回の増税期、本格的に「総需要(=名目GDP)」が減り始めたのは、98年1-3月期なのです。


 それに対し、今回の「総需要の減少」は、14年4月に増税し、まさにその四半期から始まってしまっているのです。まあ、4-6月期の名目GDPの低下は「横ばい」と表現しても構いませんが、7-9月期は明らかに「総需要の縮小」です。すなわち、今回の増税による総需要縮小は、前回よりも半年早く訪れたことになります


 わたくしや藤井先生、青木先生などが、
「今回の増税による状況の悪化は、橋本政権による増税期と同じだが、よりペースが速い」
 と、主張し続けてきましたが、裏付けられた格好になりました。


 そもそも、前回とは異なり、今回は国民の実質賃金が下落している状況で強行されたのです。消費増税という強制的な物価の引き上げは、実質賃金をさらに叩き落とし、GDPに占める最大の「需要」である民間最終消費支出を、統計的に比較可能な94年以降、最も縮小させました。


 実質賃金の低下が続く以上、日本の民間最終消費支出は伸びません。さらに、民間企業設備は、何しろ国内最大の需要が低迷している環境下では、やはり拡大はしません(対外直接投資は別ですが)。


 そうなると、結局は政府が財政出動により「総需要」を創出する政策を採らなければならないのですが、現状は以下の通り。


公共事業より消費刺激 商品券発行・燃油補助など
http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS18H43_Y4A111C1EE8000/
 政府は今回の緊急経済対策で、過去の対策に比べて財政出動を抑える方向だ。2兆~3兆円程度という規模は2012年度補正予算での10兆円、13年度補正での5.5兆円を下回る。対策の狙いを地方の消費喚起や、雇用創出などを通じた地方活性化に絞るためだ。
 「公共事業に多額の予算をつぎ込むより、消費刺激の方が予算は少なく、効果も大きい」と政府関係者は説明する。商品券の発行や低所得者の燃油購入補助などへの支援を急ぐ。安倍晋三首相は18日の経済財政諮問会議で「しごとづくり」に言及した。地方の創業支援やテレワーク支援といった施策が想定される。(後略)』


 そもそも、補正予算の規模が前回(13年度補正)と比べて小さすぎる上に、わざわざ「公共事業」の拡大を否定します。


 消費税増税の影響は、悪循環を描きながら継続していきます。それに対し、商品券の発行は「一時的」なものです。継続的な悪影響の「攻勢」に対し、一時的に「商品券を配って」対応する。まさに、戦力の逐次投入の見本のようなものです。


 例えば、政府が国土強靭化なり、第二国土軸建設なり、「長期的なプロジェクト」を計画し、予算を「確実に」執行していくとなれば、「継続的な反攻」になります。長期の需要が見えれば、土木・建設企業も安心して設備投資や人材投資を拡大し、人手不足も解消することになります。


 ところが、わざわざ総理が公共事業について「害復旧等の緊急対応以外は絞り込む」意向を示しているわけです。第三次安倍政権下では、公共事業はむしろ削減されていくことになるでしょう。


 橋本政権は、デフレに負けました。


 小泉政権は、本来であれば早期の段階で「デフレに敗北」するはずだったのですが、当時は何しろアメリカの不動産バブルがあり、GDPの需要の一つである輸出が52兆円(2001年度)から、何と92兆円(2007年度)に増えました。GDP比8%にも及ぶ「輸出という需要の増加」があったため、公共投資をひたすら削減していったにも関わらず、小泉政権は「デフレに敗北」せずに済みました。


 そして、今回はアメリカの不動産バブルはありません。さらに、ユーロ、ロシア、中国といった大市場が、それぞれデフレ化、原油価格下落とウクライナ危機、バブル崩壊という「危機」に直面しています。(と言いますか、世界的に需要が伸び悩んでいるからこそ、原油価格が下がっているのですが)


 今や、アメリカ経済が一人で世界を支えているような有様ですが、さすがに家計が毎年1兆ドルも借金を積み増し、バブルを膨張させていった07年までの「需要拡大」が再現できないでしょう。
 

 すなわち、安倍総理は「アメリカのバブル」という救世主が存在しない状況で、橋本政権式緊縮財政、小泉政権式構造改革を強行することになります。


 安倍政権は、デフレに潰されるでしょう


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