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『財政均衡主義の払拭を①』三橋貴明 AJER2014.10.21(2)

http://youtu.be/xKv1OE-9LaY

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 本日は「東京都トラック協会 ロジスティクス研究会 三橋貴明講演会 テーマ「生産性向上のためのインフラ整備-運送サービスで考える-」」開催日です。お申込みいただいた皆様、よろしくお願いいたします。
 
 さて、結局のところ「デフレ脱却」の定義とは何でしょうか。「デフレ脱却」の定義は、「デフレの定義」に依存します。


 バブル崩壊後に民間が借金返済と銀行預金に走り、消費、投資(GDPになる投資)が減り、国民の所得が減り、更なる消費投資の減少、物価の下落、所得の縮小と、悪循環が続いていくのがデフレーションです。すなわち、総需要に対し供給能力が過大になるわけです。バブル期に、民間企業は積極的に設備投資を実施し、供給能力を拡大したものの、バブルが崩壊したからといってそれが消えるわけではありません。縮小するのは、需要(消費、投資)のみなのです。

 すなわち、最終的な「デフレ脱却」とは、
総需要が供給能力を上回る環境
 が、実現し、需要牽引型の物価上昇と所得拡大が「好循環」を描きはじめる状況を意味するわけでございます。


 というわけで、例えば円安や資源価格上昇によるエネルギー価格の高騰、さらには「消費増税」により物価が上昇したとしても、真の意味でデフレ脱却にはならないのです。「物差し」が変わり、数値が大きくなったように見えたとしても、実質的には大きくなっていないのと同じです。


物価上昇率「ゼロ近辺」 IMF、円安影響除き試算
http://www.asahi.com/articles/DA3S11452282.html
 日本の物価上昇率(消費増税の影響をのぞく)を巡り、国際通貨基金(IMF)が為替の影響を受けにくい品目に限った試算を行い、それが各国の財政金融当局に示されていたことが12日、分かった。上昇率は今年に入ってからもプラス0・3%程度~マイナス0・2%程度の範囲を動く状況が続き、ゼロ近辺にとどまっていた。(後略)』


 9月の消費者物価指数(CPI)の対前年比上昇率は、3.2%でした。日銀によると、消費税増税分の上昇率は1.7%なので、日本のCPIは実質的に1.5%前後の上昇になっているわけです。

 問題は、エネルギー価格の上昇はもちろんのこと、その他輸入製品に対する円安の影響です。円安により輸入品や原材料費の価格が上昇し、全体のCPI押上げに貢献しているわけです。


 というわけで、IMFが消費税増税や円安の影響を除いて日本のインフレ率を計算したところ、14年に入って以降も+0.3~-0.2%と、0%前後で推移しているという試算が明らかになったわけです。明らかになったとはいっても、数値は各国の財政金融当局に示されただけで、公開されたわけではないのですが。


 問題なのは、円安による輸入物価上昇や電気料金の上昇、そして「増税」により物価が上昇したところで、国民の可処分所得が減るだけの話で、「国内需要の拡大」による、真の意味におけるデフレ脱却は成し遂げられないという点です。と言いますか、可処分所得が減った国民は消費を減らすため(減っています)、デフレ脱却とは逆方向に向かいます


 要するに、現在の日本で発生している物価上昇は、
「真の意味のデフレ脱却(需要拡大)による物価上昇」
 ではなく、
国民の実質賃金を押し下げる形の物価上昇
 なのです。


 需要牽引型の物価上昇であれば、国民の所得は増えるため、実質賃金は下落しません。無論、円安で輸出という「需要」が増えるという「期待」はあったのでしょうが、現実にはリーマンショック前の水準は全く回復していません。


 というわけで、デフレ脱却の争点は、
直接的に需要を拡大する政策が実施されるか、否か
 に絞られてきたわけです。問題は「需要」の過多であり、「物差しの変更」ではないのです。


 ちなみに、消費税増税反対派である本田参与は、11月12日に自民党議員の会合に出席し、公共事業は「効果がない」とし、景気対策としては「低所得者に対する所得移転が適切」と述べました。同じく消費税増税反対派の山本幸三議員は、10月22日のシノドスのインタビューで、「公共投資ではなく給付金が必要」と語りました。


 なぜ、そこまで公共投資が嫌なのか分かりませんが、「給付金」という財政出動で需要を創出するというならば、「確実に消費が生まれる」形で実施する必要があるでしょう。


 いずれにせよ、現在の日本に必要なのは表面的な物価上昇ではなく、「需要拡大による物価上昇」なのです。解散総選挙を実施するならば、この手の本質的な「経済政策」について各党が知恵を絞ってくれることを期待します。(期待するだけではなく、提言もしていきますが)



「需要拡大による物価上昇が必要」に、ご賛同頂けた方は、↓このリンクをクリックを!

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