労働者派遣法審議入り

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チャンネルAJER更新しました!

『財政均衡主義の払拭を①』三橋貴明 AJER2014.10.21(2)

http://youtu.be/xKv1OE-9LaY

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一般参加可能な講演会のお知らせ

2014/11/04 『Voice』特別シンポジウム「2015年の安倍政権を占う」

小浜逸郎氏、藤井聡氏、三橋貴明氏、柴山桂太氏が安倍政権の経済政策を斬る! http://voice.peatix.com/

2014/11/14 東京都トラック協会 ロジスティクス研究会 三橋貴明氏 講演会 テーマ「生産性向上のためのインフラ整備-運送サービスで考える-」

http://ws.formzu.net/fgen/S54394876/

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 ちょく論 三橋貴明「経世済民論」vol.2『人口減少と経済成長(後編)』掲載!

http://chokumaga.com/magazine/free/152/7/



 「月刊WiLL (ウィル) 2014年12月号 」に、連載反撃の経済学「悪夢の財政均衡主義」が掲載されました。


 本日の「おはよう寺ちゃん活動中」でも取り上げましたが、労働者派遣法の改正の審議が始まりました


労働者派遣法が審議入り
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141028/k10015766501000.html
 派遣労働の期間制限を一部撤廃する労働者派遣法の改正案が衆議院本会議で審議入りし、安倍総理大臣は、改正案は、派遣会社に対し派遣労働者への教育訓練を義務づけるなど、派遣労働者の雇用の安定や保護を図るものだとして意義を強調しました。
 労働者派遣法の改正案は28日の衆議院本会議で趣旨説明と質疑が行われ、審議入りしました。
 この中で、自民党の松本文明前総務政務官は「現行法の下では期間制限によって派遣元と派遣先の契約が終了した時点で、雇用契約が終了してしまうことが少なくない。派遣労働者はいつ『雇い止め』にあうか分からない非常に不安定な状況に置かれている」と指摘しました。
 これに対し、安倍総理大臣は「改正案は派遣会社に対し教育訓練を新たに義務づけるなど、派遣労働者のキャリアアップを支援するとともに、正社員になったり別の会社などで働き続けることができるようにする措置を義務付けることで、派遣労働者の雇用の安定・保護を図り、多様な働き方の実現を目指すものだ」と述べました。(後略)』


 現在、企業は一般業務の場合、同一業務について派遣社員に「三年間のみ」しか任せることができないことになっています。同一の職場で三年を超えて派遣社員を受け入れることは、表向きは「やってはならない」ことになっているのです(実態はともかく)。


 今回の「改正(?)」法案は、人が変われば、三年を超えて同一職場で派遣社員を受け入れることを可能にするものです。


 政府は例により、
「派遣労働者の能力向上を図り、正社員への転換を促す」
 と、よくわからない説明をしていますが、実態は派遣社員を「使い続けることを可能にする」という法案です。


 そもそも、なぜ派遣社員同一職場「三年」という制限があるのかと言えば、もちろん三年間、派遣社員として働いてもらい、そののちに「正規社員」に切り替えるという前提になっているためです。一応、派遣社員の固定化を避けるという建前になっています。


 細かいことを書いておきますと、現行法でも「高い技量が必要で企業側の需要が高い専門26業務」については、上記の規制はありません。とはいえ、実態は普通の事務職が「OA機器操作」(26業種の一つ)という名目で、長期間、派遣社員が従事するというケースがあるようです。


 それも問題ですが、改正案が通ると、業務に関係なく、派遣社員を(人を変えることで)継続的に雇用可能になってしまいます。さらに言えば、現行法にしても、改正案にしても、派遣社員の方々は、
「三年で業務を変わる(もしくは会社が変わる)」
 という状況が継続してしまうことになります。「人材」とは、蓄積によってしか創出されません。人材の「質」という面でも、甚だしく問題がある制度が労働者派遣制度なのです。


 厚生労働省の調査によると、派遣社員の六割以上は正規社員化を望んでいます。今回の改正案が、派遣社員の正規社員化を進めるかといえば、間違いなく「逆行」することになるでしょう


【日本の派遣社員数の推移】

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_48.html#Haken


 そもそも、日本企業の「強み」とは何だった(過去形)でしょうか。それは、安定化した雇用の下で社員同士が「チーム一丸」となり、互いに協力し合いながら人材へと成長し、「上」を目指して戦ってきたことです。


 派遣社員は確かに「景気が悪化すれば、いつでも解雇できる」と、企業に都合がいい雇用形態です。とはいえ、「いつでも解雇される」派遣社員が「人材」に育つでしょうか


 安倍政権の労働者派遣法改正案は、日本企業の「強み」を潰す、もしくは復活を妨げるという点でも問題なのです。


 さらに、現在の日本ではデフレ脱却のために消費拡大が求められています。消費を最大化するためには、生産者の恒常所得(決まってもらえる給与)を安定的に増やし、かつ雇用を安定化させなければなりません。安定した雇用の下で、給与が順調に増えていって初めて、国民は安心して消費を増やすことが可能になります。


 派遣社員が「安心して」消費を増やすでしょうか。あり得ません。


 すなわち、派遣法改正(赤旗風に書くと「改悪」なのでしょうが)は、デフレ脱却という面でもマイナスなのです。

 デフレ脱却を目指す政権が、雇用の不安定化をもたらす政策を推進していっているわけでございます。審議中の労働規制の緩和策には、断固として反対します。労働規制は、むしろ強化するべきなのです。



デフレを深刻化させる政府の労働規制緩和に反対する!に、ご賛同下さる方は、

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