感じられる経済

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チャンネルAJER更新しました!

『ウクライナ危機①』三橋貴明 AJER2014.8.19(3)

http://youtu.be/cyaQKYmCqLo

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2014年9月13日(土) 大念寺本堂 三橋貴明講演会

 テーマ「増税による「国民経済の崖」を乗り越えるには、どうしたらいいのか?」

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_47.html#Koen

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 昨日は四日市で講演でした。四日市商工会議所青年部の皆様、元気一杯なお出迎え、ありがとうございました。


 チャンネル桜「日本よ、今...「闘論!倒論!討論!」 」」に出演しました。 


1/3【討論!】内閣改造とこれからの日本[桜H26/9/6]
http://youtu.be/5aLasuwhJXs
2/3【討論!】内閣改造とこれからの日本[桜H26/9/6]
http://youtu.be/-fdsPl-lHLo
3/3【討論!】内閣改造とこれからの日本[桜H26/9/6]
http://youtu.be/wITc09Dg6CI


 さて、昨日(放映)の討論でも話題になりましたが(というか、しましたが)、消費税増税後の日本経済の失速は、実質賃金、実質消費共に尋常ではありません。 

 しつこいほど繰り返しますが、今回は97年とは異なり、実質賃金の下落局面、家計貯蓄率も1%を切っている時点での増税でした。逆に言えば、97年は実質賃金が上昇局面で、しかも家計貯蓄率が10%弱だった時期における増税だったのです。それにも関わらず、日本経済はデフレに突っ込みました。


【日本の実質賃金(左軸)と家計貯蓄率(右軸、単位:%)の推移】

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_47.html#Chinginchochiku


 今回が97年期と比べてすら各種経済指標が「悪い」環境下における増税だった以上、悪影響も97年以降を超えると考えるのが当たり前です。何しろ、消費税は「消費性向が高い層」の消費を間違いなく減らす税制なのです。


 改めて、消費税の「逆累進性」について整理しておきますが、


(1) 消費税増税前(税率5%)
A氏 年収500万円 消費性向90% 消費額450万円 消費税額22万5千円 消費税対所得(年収)比率4.5%
B氏 年収3000万円 消費性向60% 消費額1800万円 消費税額90万円 消費税対所得(年収)比率3%


(2) 消費税増税前(税率8%)
A氏 年収500万円 消費性向90% 消費額450万円 消費税額36万円 消費税対所得(年収)比率7.2%
B氏 年収3000万円 消費性向60% 消費額1800万円 消費税額144万円 消費税対所得(年収)比率4.8%


 と、消費税はそもそも中間層以下の消費性向が高い層にとって税負担が重い、逆累進性という欠陥を持っている税制なのです。逆累進性がある消費税を、よりにもよって実質賃金が下落している局面で増税したわけでございます。


 日本の消費を担わなければならない中間層の負担を高めた以上、消費が落こみ、そして「落ち込み続けて」当たり前です。
 それにも関わらず、甘利大臣は「実質賃金下落のせいではない」という、物凄い発言をしていました。


経財相、消費の力不足「購買余力あるも節約志向に」 天候不順も影響
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL05HAB_V00C14A9000000/
 甘利明経済財政・再生相は5日午後、報道各社のインタビューに応じ、足元の消費が力強さを欠いていることについて「実質賃金がプラスになっていないので買えないのではなく、買う余力はあるけれどあえて買っていない。(消費税率)10%に向けて節約しているという反応が感じられる」との見解を示した。「(税率が)10%に上がるのではないかということで、小物に対して財布のひもがしまっている」とも語った。
 甘利氏は集中豪雨などの天候不順も消費に悪影響を与えていると指摘。併せて日本企業の生産性や収益力を引き上げ、実質賃金を早期に上昇させる必要性を強調した。 』


 もちろん、甘利大臣の言う通り「買う余力はあるけどあえて買っていない」層もあるのでしょう。では、その層は全体の何パーセントなのですか?



「(消費税率)10%に向けて節約しているという反応が感じられる」

 感じられる、程度の感想を元に政策を打たれては、国民の方はたまったものではありません。感じられる、で済むならば、わたくしも書いておきましょう。
「4月の消費税増税で実質賃金が下がり、購買力が減少した結果、国民が消費を抑えていると感じられる」

 そもそも、政治家が実質賃金が下落している状況で、
「買う余力はあるけれどあえて買っていない」
 と強弁するなど、責任逃れもいいところです。そもそも、消費税増税とは強制的な物価上昇策ですから、実質賃金が大きなマイナスになるのは当たり前です。


 すなわち、実質賃金という指標を理解し、さらに実質賃金上昇が重要だと思っているのであれば、昨年時点で消費税増税に反対しなければ筋が通らないのです。実質賃金下落局面で、強制的な実質賃金切り下げ策を実施した以上、甘利大臣をはじめ、安倍総理や閣僚の面々は、
「国民の実質賃金などどうでもいい」
 と、考えているように「感じられます」。


 それどころか、国民の実質賃金の下落を、
これで日本企業のグローバル市場における国際競争力(=価格競争力)が向上する!
 と、喜んで受け止めていませんか。(と、「感じられる」のです) 


 労働規制の緩和。労働時間規制の緩和。外国移民の受け入れなど、国民の実質賃金を下落させる政策を推進している政府の閣僚が、実質賃金の下落を問題視するのは、そもそも筋が通らないのです。(筋が通らないように「感じられ」ます)

 しかも、甘利大臣は需要が拡大していない局面で「生産性向上による実質賃金の上昇」などと、相変わらず「国民経済」や「デフレ」を理解しない発言をしています。わたくしは、将来的に日本が恒常的なインフレギャップ状態になった時点では、「生産性の向上こそが経済成長を達成する」と、繰り返していますが、未だ日本は「生産性向上=所得拡大」になる環境にはなっていません。


 生産性の向上とは、労働者一人当たり付加価値の拡大です。

 付加価値の合計(GDP)が拡大していない状況で、生産性が向上した場合、失業者が増えるだけの話です。無論、生産性向上を達成した国民は所得が増えますが、あくまで「他の国民の所得を奪う形の所得増」になってしまいます。


 いずれにせよ、甘利大臣の発言からも、安倍政権が相当に焦っているのが「感じられます」。残念ながら、現実の経済指標は、どのように感じた」ところで変わりません。


 安倍政権が「経済を感じる」などとバカバカしい態度を改め、「現実の経済指標」に真摯に目を向けない限り、国民の貧困化が進み、政権を追い詰めていくことになるでしょう。(と、感じられるのです)



安倍政権は「現実の経済」に真摯に目をむけろ!に、ご賛同下さる方は、

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