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『ウクライナ危機①』三橋貴明 AJER2014.8.19(3)

http://youtu.be/cyaQKYmCqLo

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2014年9月6日(土)三重県商工会議所青年部連合会 講演会

 テーマ「中小企業が日本経済を牽引する」

http://www.yokkaichi-cci.or.jp/web/12/post_993.html

2014年9月13日(土) 大念寺本堂 三橋貴明講演会

 テーマ「増税による「国民経済の崖」を乗り越えるには、どうしたらいいのか?」

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_47.html#Koen

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 明後日は、四日市で講演です。


【014年9月6日(土)三重県商工会議所青年部連合会 講演会】
http://www.yokkaichi-cci.or.jp/web/12/post_993.html


 夕刊フジで連載「断末魔の中韓経済」が再開しています。例により、一週間(五日間)の短期集中連載です。


【断末魔の中韓経済】韓国大手銀東京支店の深すぎる闇 リベート、裏金作り、行員自殺…
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140902/frn1409021140001-n1.htm
【断末魔の中韓経済】中国不動産バブル崩壊へ 押しとどめる術はない…
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140903/frn1409031140001-n1.htm


 さて、何となく久しぶりに感じるユーロの話題ですが、6月にECB(欧州中央銀行)がマイナス金利を導入、つまりは、
「欧州の各銀行が、ECBの当座預金に預金すると、ECB側が金利をとる(手数料をとる、と思えば理解しやすいかも)」
 政策を開始したわけですが、わたくしはその時、
「民間の資金需要が不足している状況でマイナス金利を導入しても、欧州の各銀行がECB当座預金ではなく、ユーロ主要国の国債を買うだけ。国債金利、特にドイツの国債金利が下がるだろう
 と、予測しました。


 わたくしは政局に関する予測は外れることが多いのですが、経済関係は結構当たります。


 ドイツの国債金利は、ダダ下がりに下がっていき、ついに10年物で1%を割り込みました(現在は0.96%)。日本、スイスに続き、三カ国目となる「長期金利1%割れ国」の誕生です。


 国債が買われるとは、要するに民間に貸し出されていないということです。欧州の各銀行は手元の資金について、
ECBの当座預金に預けると金利を採られるのなら、国債を買うとしよう
 という行動に出たわけでございますね。

 結局、マイナス金利を導入してすら、欧州の各銀行から民間に資金が貸し出されず(注:「十分に」貸し出されず)、モノやサービスの購入(=消費・投資)が増えず、物価が上昇しない状況が続いています。14年8月のユーロ圏のインフレ率は、ついに0.3%にまで落ち込んでしまいました。全体で0%を割り込むのも、時間の問題でしょう。


ドラギ総裁の目的地は量的緩和-「道なき道」でも走り続ける
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NBA0TF6S972G01.html
 ドイツのショイブレ財務相に言わせれば、欧州中央銀行(ECB)はもう終点に行き着いている。つまり、ドラギ総裁の前に進むべき道はもうない。
 マルコム・バー、グレッグ・フゼジー氏らJPモルガン・チェースのエコノミストらはしかし、ドラギ総裁の目的地は量的緩和(QE)ではないかと考えている。
 フゼジー氏は先週のリポートで「ドラギ総裁は政策委員会の先頭を走って、追加の景気刺激へと動かそうとしている」と書いた。
 JPモルガンのエコノミストらの見積もりによれば、ECBが国債購入を今年実施する確率は30%、来年については50%程度と低い。それでもドイツの政策当局者らが認めようとしない利点が、債券購入にはあると考えている。エコノミストらは8月29日のリポートで、次のような利点を指
摘した。
 -債券購入は域内のインフレ期待低下を防ぐ-ドイツ国債利回りにはあまり低下余地がないものの、購入によってスペインなど周辺国の借り入れコストは下がり、株や社債など他の資産の価格を押し上げることが可能-QEが大企業に資金調達の道を提供すれば、銀行融資や社債市場を中小企業が利用しやすくなる-QEは銀行が保有する国債の価値を高め資本調達を容易にし、バランスシートの一段の修復に役立つ-流動性の増加はユーロ安につながり輸出企業を支援する 』


 というわけで、ユーロ圏では、
「ECBがついに量的緩和(QE)に踏み切るのではないか」
 という、予想が増えてきています。と言いますか、ECBにできることが、もはや量的緩和以外に残されていないのも確かです。


 とは言え、上記報道を見ると、
「やっぱり、ずれているなあ・・・・」
 と、思わざるを得ないのです。何の話かと言えば、ECBによる債券購入(量的緩和)の「利点」の部分です。
「債券購入は域内のインフレ期待低下を防ぐ」
「株や社債など他の資産の価格を押し上げることが可能」
「QEが大企業に資金調達の道を提供すれば、銀行融資や社債市場を中小企業が利用しやすくなる」
「QEは銀行が保有する国債の価値を高め資本調達を容易にし、バランスシートの一段の修復に役立つ」
「流動性の増加はユーロ安につながり輸出企業を支援する 」


 うんっ! やってみればいいです。QEが「銀行のバランスシート改善」以外に、果たしてユーロ圏の「所得拡大」に役に立つのかどうか、これはやってみなければ分かりません。


 お分かりでしょうが、上記の「利点」は、
民間企業が資本・資金を調達したがっている」
 という前提
になっているわけです。すなわち、セイの法則です。


 民間がお金を借りたがっているにも関わらず、期待インフレ率が低く、実質金利が高止まりしているため、お金が借りられない。という環境があるならば、量的緩和は大いに効果を発揮するでしょう。


 とはいえ、本当に民間はお金を借りたがっているのですか?

 企業の経営者として考えた場合、投資行動は論理的には投資利益と実質金利の関係で決まります。すなわち「投資利益>実質金利」となるならば、企業経営者は銀行からの借入と投資を決断するでしょう。量的緩和は、上記式の実質金利を引き下げる効果はあります。


 とは言え、物価上昇率が極端に落ち込んでいたり、あるいはデフレ化している国で「充分な投資利益」が本当に得られるのでしょうか


 分かりやすく書くと、「儲かるのか?」という話です。


 上記問いの答えが「儲からない」であれば、実質金利がどうであろうとも、企業経営者は投資を決断しないでしょう。少なくとも、わたくしはしません。何しろ、儲からないのです


 儲かるか、儲からないか。最も分かりやすい判断基準は、目の前で仕事(需要)が増えているか否かです


 現在の日本は、「目の前の仕事」が増えず、金利が史上最低の状況にあるにも関わらず、企業の国内投資や雇用創出が遅々として進まない状況です。物価上昇率を見る限り、ユーロ圏も同じ環境にあります。


 セイの法則が機能しない環境下で、順番に量的緩和を実施し、「お金は借り入れられるはず」という社会実験をしているのが、現代の世界というわけです。このバカバカしい社会実験を終わらせるには、失敗事例が多数出る必要があるのかも知れません。だからこそ、わたくしはECBのドラギ総裁に、早々に量的緩和に踏み切る決断をして欲しいと期待しているわけでございます。


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