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『「原発ゼロ」の真実①』三橋貴明 AJER2014.7.15(3)

http://youtu.be/txi8clj3I_8

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 ウクライナの話を書いていると、クリミア半島に行きたくて行きたくて、たまらなくなりました。行っちゃおうかな・・・・。


 実は、クリミア半島はキプチャク・ハン国、クリミア・ハン国の支配下から、オスマン・帝国の影響下に入り、その後、数度の露土戦争を経て、ロシア帝国に併合された地域になります。ウクライナのコサックたちがクリミア半島を支配したことは、実はソ連のフルシチョフ書記長の時代までは、一度もないのでございます。


 1954年、当時のソ連書記長フルシチョフは、ウクライナ懐柔のために、
「ウクライナに対するロシア人民の偉大な兄弟愛と信頼のさらなる証」
 と、クリミア半島をウクライナ・ソヴィエト社会主義共和国に移管しました。当時のソ連人の中で、ウクライナがロシアと袂を分かつなどと想像した人は、一人もいなかったのでしょう。(もっとも、ウクライナ人たちは1648年のフメリニツキーの乱以降、「独立」のために戦い続けてきましたが)。


 移管前はロシア・ソビエト連邦社会主義共和国(革命前はロシア帝国)の管轄下にあったため、クリミア半島の住人の過半はロシア人です。とはいえ、元々は「ハン国」であったため、クリミア半島にはタタール人(モンゴル系)も住んでいます。十九世紀まではクリミア半島の住人のほとんどがタタール人だったのですが、1944年にスターリンにより追放され、ロシア人が多数派になりました。(1991年のウクライナ独立以降、タタール人の一部がクリミアに帰還しました)


 いずれにせよ、日本「以外」の大陸諸国では、言葉が通じない「異民族」の問題と常に向き合い続けてきたんだなあ・・・、と、つくづく思います。


  日本「以外」の国々は「外国移民」「民族問題」「人種問題」等への対処について、それなりのノウハウを持っているということなのでしょう。逆に、日本国民はノウハウを持ちません。「人権派」の弁護士などから、
「人種差別だ! 民族差別だ!」
 などと、批判されると、すぐにパニックに陥り、「自分たちが悪いんだ」と勝手に思い込み、そのまま思考停止状態に陥ってしまうほどナイーブなのが日本人です。


 戦後の日本は、中国や韓国などから上記の「ナイーブさ」を散々突っつかれ、国益を損なうことを続けてきました。代表が、もちろん「村山談話」「河野談話」ですね。


 福沢諭吉ではないですが、日本の不幸は隣に中国と朝鮮半島があることです。特に、今後の日本における「移民問題」は(現在もですが)、反日教育を継続している中国共産党に支配された中華人民共和国からの「ヒト(労働者)」の流れをいかに押しとどめるか、という問題でもあるわけです。


 無論、わたくしはそもそも現在の日本が外国人労働者を大々的に受け入れる必要があるとは全く思いません(不要ですから)。とはいえ、現実の日本は外国移民問題に輪をかけて厄介な「中国人移民問題」という、冗談でも何でもなく日本国という「国家」を脅かす問題と向き合っていかなければならないのです。


 というわけで、外国の「中国人移民問題」についてみてみましょう。


急増する中国系移民にバンクーバーで高まる反感
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2014/07/post-3342.php
◆投資と引き換えに中国人移民を受け入れたものの、中国語や中国文化の氾濫に戸惑うカナダ
 カナダ西岸の都市バンクーバーが、中国からの移民に埋め尽くされようとしている。今やこの都市は香港をもじって「ホンクーバー」と揶揄され、アジア以外で「最もアジアらしい街」との異名を取る有り様だ。
 中国系移民は独自の文化を育み自分たちで仕事も生む。だが最近になって、他のカナダ人住民らが彼らを敵視しだした。まず標的にしているのは、街にあふれる中国語の看板や広告だ。
 ノースバンクーバーに住むブラッド・サルツバーグは、中国人向けの広告が「英語とフランス語による伝統的なカナダのアイデンティティーをむしばんでいる」と言う。今月中旬には、ウェストバンクーバーのバス停に掲げられた多数の中国語の広告に「カナダの公用語を大切に」と書かれたステッカーが貼られる事件が発生した。

 ウェストバンクーバーのマイケル・スミス市長は、中国語の広告は何ら問題がないと語る。「カネを払えば何でも好きな言語で広告を出せる」と彼は言う。
 中国人排除の動きは、香港が中国に返還され、移民が急増した97年前後から問題になり始めた。ブリティッシュ・コロンビア大学のダニエル・ヒーバート教授(人口統計学)は、31年までにバンクーバーとトロントの中国系人口が倍増するとの予測を発表。バンクーバーの中国系人口は総人口の23%となる80万9000人に急増するという。(後略)』


 現在の中国人こそが、ある日突然、地平線の彼方に砂煙が立ち上り、異民族(もしくは同族)の大軍が押し寄せ、民族が丸ごと消滅するほどの戦禍が繰り返し起きる中で「生き延びた」人々の代表です。結果的に、中国人のメンタリティは日本人とはまるで異なり、「嘘をつく」「人を騙す」ことについて、特に悪いことだと思っていません。何しろ、そうしなければ「生き延びられない」環境で暮らしている人々なのです。(中国人のメンタリティについて詳しく知りたければ、ラルフ・タウンゼントの名著「暗黒大陸 中国の真実 」が参考になるのではないかと(個人的感想)。タウンゼントは別に「親日派」というわけではないのですが、1930年代に中国の「現実」を見た上で、冷徹な視点でリアルな中国人について書き残しています。(まあ、今と変わらないと言えば、変わらないのですが)


 昨日、
「移民問題を矮小化して捉えてはならない!」
 と、書きましたが、移民問題には様々な側面があります。


 人手不足のみならず、安全保障、若者(日本人の)への技術継承、実質賃金、経済成長、外国人のセーフティネットへのただ乗り、外国人地方参政権(将来的な)、少子化、防犯、文化・伝統・ナショナリズムなどなど、様々な視点から「移民問題」について議論しなければ、後世に禍根を残さない結論は出せないでしょう。一応、「移民亡国論: 日本人のための日本国が消える! (一般書) 」では上記を全て網羅しましたが、本書で同時に強調したのは、
日本にとって、移民問題は中国人移民問題でもある
 という点です。


 現実に、技能実習生の七割強が中国人である日本においては、「特に」移民問題については慎重に議論しなければならないのです。それにも関わらず、
「外国移民? ああ、人手不足なんだから、仕方がないでしょう」
 と、思考停止状態に陥った人が少なくないことこそが、日本の移民問題における「最大のリスク」であると思うのです。


移民問題を矮小化して捉えてはならない!にご賛同下さる方は、↓このリンクをクリックを!

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