ギリシャの既視感

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『移民亡国論①』三橋貴明 AJER2014.5.13(5)

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5月29日(木)名古屋青年会議所主催「経済のあり方を考える」(会場:愛知県名古屋市)
講演者:三橋貴明、パネリスト:三橋貴明、渡邉哲也、小幡績
お申込み・詳細は 
https://www.nagoyajc.or.jp/64nendo/

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現代ビジネス連載「三橋貴明の第2次所得倍増計画」

【第12回】第五章 中小企業対策の骨格---都市と地方の所得格差を埋める(後編)~「強い日本」は日本国民がつくる、そのために乗り越えるべき2つの課題とは~


 既視感:実際は一度も体験したことがないにも関わらず、過去にどこかで体験したことのように感じること。デジャヴュとも。(情報提供:TN様。多謝)


『[FT]ギリシャ極右、貧困層へ医療 不満すくい支持拡大
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK13028_T10C14A5000000/?n_cid=TPRN0005
 クリストス・パパディミトリオ氏は1980年代に、ギリシャ各地の病院で集中治療室(ICU)を立ち上げた輝かしい経歴の持ち主だ。引退した今は、新しいやり方で医療に携わっている。ギリシャのネオナチ政党「黄金の夜明け」の医療アドバイザーという仕事を無償で引き受けているのだ。
「失業して国の医療制度を利用できなくなった、さりとて民間の医療機関にかかる経済的なゆとりはないという人がギリシャには何万人もいる。彼ら(黄金の夜明け)は助けになろうとしている。だから私は自分から手を挙げたんですよ」。フランスで医師になる教育を受けたパパディミトリオ氏は、同党のアテネ本部に設けられたカウンセリングルームでこう語った。
 パパディミトリオ氏は週に2度診察を行う。患者から病歴を聞き出し、黄金の夜明けを支持する貧しい人々に無償で医療サービスを提供する医師150人の中から専門医を選んで推薦するのが役目だという。
 「危機のせいで、国の制度は恐ろしいほどの資金不足に陥っている。例えば、予防接種を続けることができなくなっているし、精神科医の診察はなかなか受けられない」と同氏は付け加える。「黄金の夜明けのネットワークは、そのギャップを埋めるのに一役買っている」

■社会に根を下ろすためのアプローチ
 5年間で国内総生産(GDP)を4分の1以上減らし、失業率を26%超に押し上げた経済危機のがれきの中から、黄金の夜明けはギリシャ政界に躍り出た。同党のメンバーは、威嚇的な黒いTシャツを着て反移民政策を激しく主張し、たいまつを掲げたナチス式の行進を行うことで知られている。(中略)
■支持率2ケタにも
 5月18日と25日に行われる統一地方選挙で、黄金の夜明けからアテネ市長に立候補しているイリアス・カシディアリス氏(元陸軍特殊部隊隊員)は、ある世論調査によれば同党よりも高い12%の支持率を得ている。
 「極右政党の支持率が2ケタに達していることは間違いない。我々の調査で常に数字となって表れるわけではないが」。ギリシャのある世論調査担当者は匿名を条件にこう語った。
 この担当者によれば、黄金の夜明けの支持者の多くはかつてNDを支持していたが、経済危機に見舞われたのは伝統的な政治家階級のせいだという不満があり、右派にシフトしたのだという。(後略)』


 黄金の夜明けは、フランスの国民戦線やスウェーデン民主党とは異なり、正真正銘の「極右政党」になります。国民戦線やス民主党は、「移民の制限」や「国民主義の復活」を主張しているわけです、対する黄金の夜明けは、
「すべての移民を国外追放し、国境地帯に地雷を敷設する」
 を「選挙公約」に掲げ、国会議員を誕生させてしまった政党なのです。
 
 デフレーション。極端に高まった失業率。国民所得の激減。社会保障の縮小。公的医療サービスの縮小。所得を得られない人々に襲い掛かる「飢え」。政治の混乱。デモ、暴動、テロ。ののしり合い、責任を押し付ける政治家たち。


 社会問題の解決どころか、日々の生活に困窮した「国民」が、互いに攻撃し合う。そして「外国人」に対する憎悪の高まり


 1929年、アメリカのNY株式大暴落をきっかけに始まった「大恐慌」という超デフレーションが欧州に波及し、特にドイツ経済を直撃。ドイツの鉱工業生産は、最悪期にはピークから六割も縮小。失業率は1932年に43.3%という異様な水準に上昇。国民同士が衝突し、外国人への憎悪が高まり、国民の多くが、
誰でもいい! この状況を何とかしてくれ!
 と、心の底から叫び、翌33年に誕生したのが、ナチス・ドイツのヒットラー政権でした。
 まさに「既視感」としか、呼びようがありません。
 
 現在のギリシャは、EUそしてユーロに加盟しているという「ハンディキャプ」も背負っています。
 特に、ギリシャがシェンゲン協定に加盟している影響は、小さくありません。シリアやレバノン、アフガニスタンなどからの移民、難民は、トルコからイヴロス川を越えてギリシャに入ります。ギリシャに入ってしまえば、その後は国境検査なしでEUのほとんどの国に行くことができるのです。


 実際、日本人観光客がギリシャに行く場合、シャルル・ド・ゴール空港(フランス)を経由するケースが多いのですが、国境検査はフランス入国の際の一度きりです。シャルル・ド・ゴールからアテネに入る際は、何の検査もありません。羽田空港から千歳空港に飛ぶのと、変わりがありません。


 というわけで、ギリシャは中東移民などがヨーロッパに入国する際の「玄関」と化してしまっています。そもそも、ヨーロッパとはギリシャのエウロペ王女が由来ですので、象徴的ではあります。オスマン帝国の支配下に置かれていた時期はともかく、現在はギリシャこそが「ヨーロッパ」の入り口になっているのです。


 わたくしがスウェーデンのマルメに取材に行った際に、タクシーの運転手さんはアフガニスタン人でした。彼は、運転免許を「ギリシャで取得した」と言っていたので、恐らくイヴロス経由でヨーロッパ入りしたのではないかと思います。
 
 いずれにせよ、ギリシャのGDPは08年のピークから三割近くも縮小し、国民は困窮にあえいでいます。ところが、ギリシャ政府は何しろ「ユーロ加盟国」の政府であるため、まともな対策を打てずにいます


 本来、ギリシャこそインフレ覚悟で「金融政策と財政政策のパッケージ」という正しいデフレ対策を打たねばなりません(ギリシャのインフレ率は対前年比で1.5%のマイナス)。ところが、ギリシャは金融政策の主権をECBに委譲しており、さらにドイツ主導の財政均衡主義の圧力を受け、公務員削減、社会保障支出削減に精を出しています。結果、デフレ対策を打てません。というか、デフレ促進策ばかりをやっています。
 
 現在の日本の問題。グローバリゼーションの勢いが強すぎ、ナショナル・エコノミー、ナショナリズムに基づく内需拡大型の経済成長路線を採れず、実質賃金が下落し、国民が貧困化していく問題は、ギリシャの、欧州の、そして世界の問題でもあるのです


 ちなみに、「勝ち組」に見えるドイツですら、実質賃金は13年にマイナスに落ち込んでいます。最近のドイツは、ますます輸出依存、グローバル依存を強めています。対南欧諸国の輸出は減りましたが、「ユーロ圏外」への輸出を伸ばしているのです。そうなると、日本同様に新興経済諸国などの企業と競合せざるを得ず、国民の所得を上げることは難しくなるでしょう。
 
 大恐慌は、最終的には戦争により解決されるという、最悪の道をたどりました。今回はどうなるでしょうか。願わくば、日本こそが世界に先駆け「内需拡大型の国民経済の成長」を実現し、最悪の道を避ける先導者となるように、わたくしは言論活動を続けているわけです。政府が真逆の道を進むというのであれば、今後はますます政治あるいは政治家に訴えることが必要になると考えています。


「日本は内需拡大型の経済成長路線に舵を切りなおせ!」にご賛同頂ける方は、 

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