ストックオプション

テーマ:
三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba

株式会社三橋貴明事務所  講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから
三橋貴明のツイッター  はこちら
人気ブログランキング に参加しています。

新世紀のビッグブラザーへ blog

人気ブログランキングへ

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

チャンネルAJER更新しました!

NEW!『経済学と思想(後編)③』三橋貴明 AJER2013.11.19(3)

http://youtu.be/sYiJ_f-q59s

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

12月13日日本大復活 東京オリンピックと安倍政権、日本経済の行方 (大手町)

12月19日 「「“強い”日本経済は実現するか?」 --安倍政権誕生一年とこれからを検証する 」(御茶ノ水) 

NEW!1月18日 「2014年 日本はデフレ脱却し成長路線に回帰するのか?」( 日本橋人形町)

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

三橋貴明の「新」日本経済新聞のフェイスブックのページができました!https://www.facebook.com/mitsuhashipress
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 


 三橋経済塾第三期の宣伝動画、第二弾がアップされました。今度のお相手は、古谷経衡氏でございます。

【三橋経済塾第三期(古谷経衡氏対談)1 】
http://youtu.be/ADYO3rvIPXA

NEW!【三橋経済塾第三期(古谷経衡氏対談)2】

http://youtu.be/WjDPHQvgTjM


 久々に6時から「おはよう寺ちゃん活動中」に出演したら、眠いでございます。とはいえ、本日は夜までスケジュールがびっちりです。


 TPPの件は明日取り上げたいのですが、本日はこちらの話題。


コラム:米国は日本に学べるか、「長期的停滞」からの脱出策
http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPTYE9B502520131206
 米国経済は停滞の海をさまよっているのだろうか。少なくともサマーズ元米財務長官はそう考えているようだ。サマーズ氏は先月開かれた国際通貨基金(IMF)の経済フォーラムで、米国の需要や成長力などが低迷している現状を「長期的停滞」と表現した。
「われわれは今後数年にわたって、どのように経済を動かしていくのか十分に考える必要があるだろう。現状ではゼロ金利が経済活動を慢性的かつ体系的に抑制しており、潜在能力を下回るレベルに経済を押しとどめている」と語った。
 ただ、この現象は全く新しいものではない。2008年の金融危機以前にもグリーンスパン前FRB議長が続けた低金利政策は、住宅バブルこそ招いたものの、実体経済を回復させることはなかった。サマーズ氏は「大規模バブルでさえも、超過需要を生み出すには十分ではなかった」と批判的だ。(後略)』


 中野剛志氏の有料メルマガ「中野剛志「無双!中野学校」http://chokumaga.com/magazine/free/124/14/ の「無双!中野学校 vol.014長期停滞に陥る世界」でも、本件が取り上げられていましたが、現在の世界は「慢性的な過剰貯蓄(需要不足)」に陥っているのではないかという問題です。


 先日来、再三、下記の図を提示し、「中央銀行はお金の行く先を管理できない」という問題を取り上げてきました。中央銀行が量的緩和を実施するのはいいとして、そのお金の向かい先が「企業の設備投資」という実体経済ではなく、「株式市場」「土地」などの金融経済の方に偏っているのではないか、という問題です。株価や土地価格が上昇しても、「直接的」には所得を生み出しません。 


【中央銀行はお金の「行先」を管理できない】
三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_44.html#Okane


 昨日、日本の第3四半期のGDPについて「内容が悪い」と書きましたが、GDPデフレータが―0.3%になってしまったことに加え、「民間企業設備(設備投資)」の成長率がゼロに落ち込んでしまったことも、何と言うか「不吉な兆候」です。


 上記の解決策は、もちろん財政出動でお金を所得に向かわせることですが、
「それだけでは不十分かもしれない」
 という、恐ろしい可能性をサマーズ氏、さらに中野氏は指摘しているわけです。すなわち、金融政策+財政政策という「正しいデフレ対策」を実施し、インフレ率がプラス化してすら企業が設備投資を増やさない可能性です。


 中野氏はメルマガで、「長期投資より短期業績に目が行ってしまう経営者」の問題を取り上げています。株主資本主義が蔓延した結果、
「現在の企業は、配当を増やせと言う株主の圧力が強いため、経営者は、四半期ごとの利益の最大化を目指して、長期的な投資を怠っています。
これでは、投資需要が伸びるはずがありません。(中野氏のメルマガ より)」


 四半期決算、短期の配当金もしくは株価上昇を求める株主の増加という現実の下では、確かに企業経営者は「短期の利益」を求めるようになります。そのためには、長期的な視点で経営するよりも、目先の「コストカット」で四半期ごとの利益を拡大することに専念してしまい、株主からはむしろ「コストカッター」の方が喜ばれるという奇妙な状況になっています。また、日本の場合は「メインバンク制」の崩壊や「株式持ち合い」の解消も、企業経営者の長期的視点を奪うことに貢献したように思います。


 もう一つ、個人的に追加しておきたい問題があります。それは、特にアメリカが顕著なのですが、企業経営者の報酬に「ストックオプション」が占める割合が大きくなっていることです。


 アメリカの最高経営責任者(CEO)と従業員の報酬格差は、95年には122倍だったのが、12年には277倍に広がりました。上記「格差」は賃金格差というわけでは、必ずしもありません。メインの理由は、CEOの報酬の中にストックオプションの行使分が含まれているためなのです。


 ということは、アメリカの各企業のCEOたちは、自らの報酬を最大化するために「株価」を常に意識しなければならないという話になってしまいます。当たり前ですが、経営者が株価や時価総額ばかりを意識した経営を志向すると、視点が「短期的」にならざるを得ません。


 逆に言えば、長期的に利益が出るタイプの技術、消費、サービス、事業に対しての投資は、CEOにはそれほどインセンティブが働かないということになるわけです。ストックオプションが報酬の多くを占め、かつ「四半期決算」となると、CEOは、
「今の四半期をどう乗り切るか」
 という感覚で経営を遂行することになります。


 実は、わたくしは診断士として独立する前、複数の外資系IT企業で、この「ストックオプション」を経験しています。外資系IT企業では、営業・マーケティングの職種にすら、報酬の一部にストックオプションが組み込まれていました。


 例えば、株価が20ドルの時点で1000株ストックオプションを獲得し、その後、一定期間を経ると行使できるようになります。その時点で株価が80ドルで、ストックオプションを行使すれば、(80ドル-20ドル)x1000株で、60000ドルのキャピタルゲインを「何もしなくても」得られます。株価が獲得時より下がっていれば、行使する必要は有りません。あるいは、株価が上がっていても、「もっと上がるはずだ!」と思うならば、行使を先延ばしにして構いません。


 わたくしは「超」がつく面倒くさがり屋なので、ストックオプションを行使できるようになった瞬間に、さっさと行使してしまいました。わたくしの同僚は、「株価はもっと上がるはずだ!」と行使を先延ばしにし、毎日、自社の株価を食い入るように見ていたのを記憶しています。(ちなみに、その後、ITバブルが崩壊し、結局、ストックオプションを行使できなかった同僚が多かったです)


 実際に経験すれば分かりますが、報酬にストックオプションが組み込まれ、その割合が多ければ多いほど「株価!」という感覚になってしまうのです。特に、経営者がこの状況に陥ってしまうと、長期的な投資など見向きもせず、四半期ごとの「利益! 株価!」という経営になります(実際になっていました)。


 というわけで、現在の「世界」で企業の長期的な設備投資が活性化せず、量的緩和が株式価格を押し上げている原因の一つに、経営者の報酬制度(ストックオプション)があるように思えるわけです。冗談でも何でもなく、ストックオプションは「一攫千金」が可能ですので、頭の中は(しつこいですが)株価で一杯になってしまいます。


 株主と経営者の利害が一致するといえば、聞こえはいいですが、「本当にそれでいいの?」と、今、主要国の「国民」は考えなければならないと思うわけです。長期的な視点を伴った企業投資が増えなければ、国民経済の持続的な成長は実現せず、世界的な過剰貯蓄(需要不足)という問題も解決に向かわないでしょう。
 
本日のエントリーを読み「なるほど!」と思われた方は、このリンクをクリックを!
新世紀のビッグブラザーへ blog

人気ブログランキングへ


◆さかき漣のページはこちら
三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba
◆本ブログへのリンクは↓以下のバナーをご利用ください。

新世紀のビッグブラザーへ blog

ポルパパのブログ

三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba

投資と車と日々の起業家日記 管理人:ポルパパさん

おじさんの談話室

三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba

経済通のおじさんと、女子高生真理ちゃんが織り成す、経済を解りやすく掘り下げた基礎講座

◇日本経済復活の会

三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba

積極財政による日本経済復活を目指して活動をしているボランティアグループです。


Klugにて「三橋貴明の『経済記事にはもうだまされない』」 連載中
新世紀のビッグブラザーへ ホームページ はこちらです。
新世紀のビッグブラザーへblog一覧 はこちらです。