棚田とトスカナの別荘

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NEW!『アニマル・スピリット(後編)③』三橋貴明 AJER2013.9.24(3)

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http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11613422415.html

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 それはともかく、「いや~」な記事が朝日新聞から報じられました。


『(増税の先に:上)10% 首相「必要あるのか
http://www.asahi.com/business/articles/TKY201310020049.html
 9月10日、首相官邸。来年4月の消費税率引き上げをめぐり安倍晋三首相、菅義偉官房長官ら4閣僚が顔を突き合わせた。首相の目の前に示されたのは、2閣僚がそれぞれ持ち込んだ二つの資料。増税による成長率の落ち込みは経済対策でどう推移するか。それを示した折れ線グラフだった。
 麻生太郎副総理兼財務相が示したのは、景気の落ち込みを財政出動で補う財務省シナリオ。一方、甘利明経済再生相は、落ち込みの軌道を上回るには成長戦略が不可欠とする経済産業省シナリオを示した。
 首相は迷わず後者を選んだ。「成長戦略を含めた経済政策パッケージをとりまとめてほしい」。増税を逆手に取り、アベノミクスを推し進めようと考えた。 (後略)』


 今回の消費税増税問題を経て、安倍総理が「経世済民」や「デフレ対策」を全く理解していないことが明確になりました


 わたくし達は、安倍総理が昨年の総裁の時点で、以下の「文芸春秋『新しい国へ』」に代表される、
「ウォール街から世間を席巻した、強欲を原動力とするような資本主義ではなく、道義を重んじ、真の豊かさを知る、瑞穂の国の市場主義
 を実現すると明言したからこそ、支持したわけです。


【写真 油谷の棚田】
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出典:写道(http://eomai.exblog.jp/ )


「日本という国は古来から、朝早く起きて、汗を流して田畑を耕し、水を分かちあいながら、秋になれば天皇家を中心に五穀豊穣を祈ってきた、『瑞穂の国』であります。自立自助を基本とし、不幸にして誰かが病に倒れれば、村のみんなでこれを助ける。これが日本古来の社会保障であり、日本人のDNAに組み込まれているものです。
 私は瑞穂の国には、瑞穂の国にふさわしい資本主義があるだろうと思っています。自由な競争と開かれた経済を重視しつつ、しかし、ウォール街から世間を席巻した、強欲を原動力とするような資本主義ではなく、道義を重んじ、真の豊かさを知る、瑞穂の国には瑞穂の国にふさわしい市場主義の形があります。
 安倍家のルーツは長門市、かつての油谷町です。そこには、棚田があります。日本海に面していて、水を張っているときは、ひとつひとつの棚田に月が映り、遠くの漁り火が映り、それは息を飲むほど美しい
 棚田は労働生産性も低く、経済合理性からすればナンセンスかも知れません。しかし、この美しい棚田があってこそ、私の故郷なのです。そして、その田園風景があってこそ、麗しい日本ではないかと思います。市場主義の中で、伝統、文化、地域が重んじられる、瑞穂の国にふさわしい経済のあり方を考えていきたいと思います。(文芸春秋創刊90数年記念号「新しい国へ」安倍晋三(自由民主党総裁)」


 そのウォール街で、安倍総理は以下の演説をしたわけです。


平成25年9月25日ニューヨーク証券取引所 安倍内閣総理大臣スピーチ
http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/statement/2013/0925nyspeech.html
(前略)もはや国境や国籍にこだわる時代は過ぎ去りました。(後略)』


日本列島は日本人だけのものじゃないんですよ
 と、発言した元総理大臣がいましたが、わたくしには鳩山由紀夫の「東アジア共同体」も、安倍総理の「グローバリズム」も、日本古来から伝わる文化、伝統、言語、風習、慣習、ライフスタイル等、「古き良きもの」「将来のそのまま残したいもの」を、「捨て去れ!」と言っているようにしか聞こえません。


 総理は「新しい国へ」において、故郷である油谷町の「棚田」について書いています。海を見下ろし、緑に覆われた山々の一部が段段に開墾され、「人」と「自然」の融合として広がっている。あの美しい棚田は、確かに経済合理性という点から言えば、生産性が低いわけでございますが、あの素晴らしい光景を「グローバリズム!」とやらで守っていけるとでも言うのでしょうか。


 グローバリズムの価値観のメトリクス(ものさし)は、「経済人」です。常に経済合理的に活動し、情報を均等に持つ経済人。この経済人が「自由な市場」で自由に活動することで、新古典派経済学者たちが夢見るパレート最適な世界が実現する。「国境」など、経済人が自由に活動する際の「規制」でしかない。撤廃すべき、というのがグローバリズムです。


 つまりは、
美しい棚田を、未来の国民にまで引き継ごう
 という価値観は、経済人を中心とするグローバリズム、新古典派経済学には端から含まれていないのです。


 9月24日の「ユーロの邪悪なる天才 」では、ユーロ生みの親ロバート・マンデル教授について書かれたガーディアンズ紙の記事をご紹介しました。実は、ガーディアンズの記事では省略した部分があります。すなわち、マンデル教授が「なぜ」ヨーロッパの規制緩和を求めたのか、という部分です。


 イタリアのトスカナ地方に古風な別荘を持つマンデル教授は、ガーディアンズ紙のパラスト記者に対し「規制」について愚痴をこぼしています。
「彼ら(規制当局)は私にトイレすら設置させないんだ。この部屋にトイレを設置できない規制について、彼らは滔々と説明した。想像できるかい?」


 パラスト記者は別にイタリアに別荘を持っているわけではないため、もちろんマンデル教授の「トイレの配置を定める規制に対する不満」について想像することはできませんでした。


 というわけで(と、パラスト記者は書いています)、マンデル教授はトイレの設置に関するイタリア政府の「規制」を吹き飛ばす最強の武器を思いついた。すなわち、ユーロである、と。


 最後の部分はジョークなのでしょうが、共通通貨ユーロというシステムが最終的に「一部の国」に規制緩和を強要するのは確かでございます。


「美しい棚田を、未来の国民にまで引き継ごう」
「美しいトスカナの建築物を、今のままの状態で将来に引き継ごう」


 これらは、まさに「価値観」の問題であって、反対する人は反対します。

「いや、棚田など経済合理性の点からはナンセンスである」
「たとえ古くから残っている別荘でも、不便極まりないのだから、ここにトイレを造らせろ」


 結局、現在の世界を混乱に陥らせているのは、「経済人を中心とした価値観」と「経済合理性以外にも重きを置く価値観」のぶつかり合いなのです。そして、わたくし達は、少なくともわたくしは「新しい国へ」を読み、安倍総理大臣が「経済合理性以外にも重きを置く価値観」の立場に立たれたと信じたからこそ、支持をしたわけでございます。


 現在の安倍総理は、とてもではないですが「新しい国へ」を書いた人物と同一人物には見えません。選挙に勝ち、総理大臣に就任し、現実と向き合う内に次第に変わっていったのか。それとも、最初から「経済人」の立場でありながら、あの素晴らしい「新しい国へ」を書いたのか


 今後、深く、深く、考えていきたいと思います。


今回のエントリーで色々と考えさせられた方は、

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