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『規制緩和を考える(後編)①』三橋貴明 AJER2013.6.18(1)

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 7月11日(木) 第11回烏山講演会「世界経済とマスコミの嘘」(会場:東京都)

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 右の二冊、すでに発売開始しました! 田母神さんとの対談本は七月上旬発売です。



 本日は和歌山にいます。


 扶桑社「国家の階層-ザ・レント・シーキング(仮)」を書き終え、そのまま間髪おかずに実業之日本社「ミャンマー紀行-最後のフロンティア(仮)」に取り掛かっております。こちらはネタが大量にあるので、楽なのですが。


 結局、面白い本を書けるかどうかは、ネタにかかっているところが多いわけでございます。ここで言う「面白い」は、必ずしも「楽しい」「嬉しい」でなくても構いません。「怖い」「唖然」「教養的」でもOKです。


 「国家の階層」では、当初は「キメのネタ」に困っていたわけですが、例の再生可能エネルギー特別措置法に基づく固定価格買取制度を調べているうちに、内容が固まりました。あれは本当にとんでもない制度なのです。(間違いなく、皆さんが想像している以上に)


 さて、本日は久しぶりに藤井聡先生(現:内閣官房参与」のご投稿です。国会が終わり、藤井先生も「少し一息」という感じのようですね。


強靭化こそが,最大の成長戦略である(京都大学大学院教授・京都大学レジリエンス研究ユニット長 内閣官房参与 藤井聡)


「レジリエンス」は経済界の新しい世界潮流
 世界中の超一級の機関投資家や、世界経済を文字通り支え、牽引する先進諸国の政府首脳が集う平成25年の「世界経済フォーラム」(いわゆる「ダボス会議」)のメイン・テーマで、今我が国の重要政策の一つとして掲げられている「レジリエンス/強靭化」がとりあげられた。レジリエンスとは「強靭さ」、あるいは、「しなやかな強さ」を意味するものであるが、それが取り上げられた背景には、今、世界経済は、実に様々な「危機」に晒されており、そんな「危機」に満たされた時代の中で「成長」し続けるためには、どんな危機にも負けないレジリエントな強靭さが必要不可欠だ、という共通認識があったからに他ならない。グローバル化が進展すればする程に、どこかで起こった経済破綻や自然災害はまたたくまに、世界中に広がってしまう。例えば、ギリシャや中国の危機は、単なる対岸の火事では済まないのであり、東日本大震災の時には、フランスの自動車会社のドイツ工場の生産台数が6割も減少するという事態をもたらした。
 だからこそ、世界中の如何なる国も、『レジリエンス=強靱性』をいち早く手に入れなければ、過酷な国際競争を生き残れない――そんな時代に立ち至っているのが、今日の世界の実情なのである。グローバル時代とは危機の時代を意味するのであり、畢竟それはレジリエンス/強靭化の時代を意味するのである。
 ただし、世界の経済人がレジリエンスに関心を抱いているのは、「危機をやり過ごし、生き残る」という「マイナスをゼロにする」、どちらかと言えば後ろ向きの理由からだけではない。彼らは、レジリエンスを獲得することはそのままイコール「成長戦略」に繋がるということを「確信」しているからでもある。つまり、「プラスをさらに大きくする」という前向きな発想の下で、彼らはレジリエンス/強靭化を希求しているのである。
 例えば、こういうデータがある。主要先進国の、政府レジリエンス(政府の危機対応能力)と、経済競争力との関係を分析したところ、ドイツやアメリカ、イギリスやスイスはいずれも高い「レジリエンス」を持っている国々は高い国際競争力を持っている。一方で、ロシアやインド、ブラジル、イタリア等の政府レジリエンスが不十分な国々は経済競争力も低い水準に留まっている。このことはつまり、レジリエンスを持つ国家は、高い経済上の国際競争力を持つに至ることを示している。ところが、我が国「だけ」は、レジリエンスが低いにもかかわらず、それなりに高い競争力を持っているという結果だった。すなわち、我が国だけが、脆弱な政府をしか持っていないにも関わらず、民間の努力でどうにかこうにか高い経済競争力を勝ち得ているのである。
 このことは、我が国政府が強靭化され、より高いレジリエンスを持つに至れば、経済競争力は「最強」といって良い程の水準に到達しうることを示している。
 すなわち、我が国は防災対策のみならず、経済政策=成長戦略においても「レジリエンス」の強化が切実に求められているのである。


レジリエンスが成長をもたらすメカニズム
 ではなぜ、レジリエンス=強靭化が成長戦略の要になるのか、という点について、とりわけ日本の状況も踏まえながら、概説しよう。
 第一に、我が国は、上述のグローバル経済危機に加えて、首都直下/南海トラフの巨大地震や噴火、洪水などの数々のリスクを抱えている。しかも、そうしたリスクの発生確率は極めて高いのであり、それらの被害を最小化するレジリエンス=強靭化が不在では、数十兆円、数百兆円の被害を被り、日本経済は「成長」どころか、「衰退」せざるを得なくなる。これはつまり、巨大リスク下の今日ではレジリエンスの経済価値は、数十兆円、数百兆円規模に達するということである、
 第二に、デフレ状況下での今日の状況では、レジリエンスを確保するための官民合わせた各種の投資が進むことが、巨大な内需を産みだし、それを通して、デフレ不況を終わらせるという効果が期待できる。巨大地震対策のために進められる、インフラ投資は言うに及ばず、民間の住宅耐震化、ビル耐震化等もまた、需要拡大をもたらすのであり、官民合わせたレジリエンス/強靭化という国家プロジェクトは、デフレ脱却の巨大エンジンを担うのである。
 第三に、レジリエンス確保のためには「産業構造」そのものの強靭化が必要不可欠であるが、巨大地震に対してレジリエント/強靭な産業構造は、高い生産性をもたす構造でもあるのである。我が国は、一極集中が過剰に進み、東京や太平洋ベルトが壊滅的ダメージを受ければ、そのマクロな被害は天文学的な水準に達する。一方で、レジリエントな産業構造とは、生産拠点が分散化され、かつ、分散化された各拠点が密度の高いネットワークで結ばれた構造である。こういう構造であれば、どこかで何かが破壊されても、全体の生産性は保持される。つまり、産業構造の強靭化とは、分散化とネットワーク化を意味するのである。そんな構造では、東京のみならず、全国各地が成長していくことは火を見るより明らかだ。例えば、仮に日本海国土軸が形成され、太平洋側とネットワークで密に接続されたのなら、日本海側諸都市は爆発的に成長することは間違い無い。しかもそういう構造ができあがるなら、東京一極集中で高い土地代に悩み、巨大地震の恐怖に怯えながら事業を続けている数々の企業も、さらなる競争力を獲得するために、より自由なビジネス戦略を展開していくこともできるようになるだろう。何より、それだけの強靭な構造を持つ国家であるなら、海外への国内産業の流出を最小限に食い止めることができるだろう。 これらはいずれも、マクロな日本経済の経済成長に抜本的に寄与することは明白だ。
 そして何より、過去において爆発的な国力を増進させた国々、古くはローマ帝国、新しくはドイツやアメリカは、いずれも全国各地を「網の目」の様に張り巡らせたネットワークを作りあげ、それを通して爆発的な経済成長を果たしたのだ。今、中国はそれを必死になって作りあげようとしている。彼らは地震の恐怖に怯えて、そのようネットワークを作りあげたのではない。ただただ彼らは、人々の交流の拡大、物流の効率化を通した経済の発展を期してネットワークを作ったのだ。だとするなら、巨大地震の影に怯える我々が強靭化のために是が非でも求められるネットワークを作りあげれば、日本経済の超絶な飛躍という巨大なる恩恵を、好むと好まざるとに関わらず必然的に手に入れることができるのである。
 強靭化こそが、最大の成長戦略である―――この一点を我が国が見失わなければ、仮に巨大地震に襲われる危機があろうとも、我が国の未来はそれでもなお眩いばかりに明るいのである。

(本稿の議論の詳細は、拙著『レジリエンス・ジャパン 』を参照されたい)』


 藤井先生、ありがとうございました。


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