若年層の失業という問題

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『ドイツのユーロ(後編)①』三橋貴明 AJER2013.4.16(1)

http://youtu.be/EfAWKK9ulaE

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 現在の世界経済の問題の中心は、雇用です。雇用環境が悪く、国民が所得を得て様々な技術、ノウハウ、スキル等の蓄積をすることができないことが問題なのです。


 特に、雇用環境が悲惨なことになっているのが、ご存じユーロ圏。


【主要国 2013年3月末時点失業率(単位:%)】

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http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_42.html#Unemp1303


 3月のユーロ圏の失業率が発表されました。相変わらず一部の国(ドイツなど)を除き、悪化を続けております。


ユーロ圏失業率12・1% 3月、最悪更新
http://www.47news.jp/CN/201304/CN2013043001002236.html
 欧州連合(EU)統計局は30日、ユーロ圏17カ国の3月の失業率(季節調整済み)は2月より0・1ポイント悪化し、12・1%になったと発表した。失業者数は前月比6万2千人増の1921万1千人。失業率、失業者数とも1995年の統計開始以来の最悪水準を更新した
 欧州債務危機は各国の実体経済を直撃し、景気後退、企業のリストラが続く中、EUは雇用悪化に歯止めをかけられずにいる。
 失業率が最悪のスペインは前月比0・2ポイント悪化の26・7%。次いでポルトガル17・5%、スロバキア14・5%、キプロス14・2%、アイルランド14・1%の順。』


 ギリシャは1月までの失業率しか公表されておりませんが、現時点ではスペインを上回り、欧州最悪の状況に至っている可能性が濃厚です。


 終わりなき雇用環境の悪化(逆効果の政策ばかりやっている以上、当たり前ですが)を受け、ECB(欧州中央銀行)のコンスタンシオ副総裁は、
「(失業増加を)無視できない。欧州で起きている最大の分断化現象だ。若年層の失業状況はさらに悪い
 と語りました。


  3月時点のユーロ圏の「若年層失業率」は全体で24%、スペインは57.2%(1-3月期)、ギリシャは59.1%(1月)と、眩暈がするような高水準に達しています。


 若者が職を得る機会を奪われているということは、彼らは仕事という経験を通じて各種の知識、ノウハウ、技術、スキルを自らの中に蓄積し、「人材」として国民経済の供給能力を担う機会を奪われているという話になります。無論、失業している若者本人にとっても悲惨ですが、マクロ的に見ても若年層の高失業率は損失です。


 WiLLの連載で、冒頭に必ず、以下の「原則」を掲げるようにしています。


『-国民経済の原則-
◆国民経済において、最も重要なのは「需要を満たすために供給する能力」である
◆国民経済において、お金は使っても消えない。
◆国民経済において、誰かの金融資産は必ず誰かの金融負債である。
◆現代世界において、国家が発行する通貨の裏づけは「供給能力」である。
◆国民経済の目的は「国民を豊かに、安全に暮らす」を実現することである。』


 国民経済の強さ、あるいは「国家の強靭さ」とは、結局のところ「需要を満たすために供給する能力」が十分か否かにより決まります。わたくしがデフレや高失業率を問題視するのは、現在の失業者増加や所得縮小もそうですが、それ以上に、
「デフレ深刻化で供給能力が毀損され、将来的に需要を満たすことができなくなる
 可能性が極めて濃厚であるためです。


 すでにして、我が国はある産業が「供給能力が減り過ぎ、需要を満たせなくなっている」有様に陥っています。ずばり、建設産業です


安倍流経済 復興足かせ 被災3県 入札不調が増加
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013042402000125.html
 安倍政権が掲げる経済政策「アベノミクス」が、東日本大震災の復興の足を引っ張る-。そうした指摘が、現実になりつつある。被災地では今月以降、集落移転を伴う住宅再建の工事が集中的に始まる。だが、政府が全国の公共事業費を積み増すことで、被災地以外の土木工事が大幅に増える。慢性化している建設作業員の不足がさらに悪化し、被災者の生活再建を遅らせる原因となりかねない。(中略)
 安倍政権は、防災・減災対策の強化を理由に二〇一二年度補正予算と一三年度予算案の合計で約七兆七千億円の公共事業関係費を計上している。民主党政権が編成した一二年度当初予算の約四兆六千億円と比べると一・七倍にあたる。
 ここで浮上する問題は、建設作業員不足だ。型枠大工やとび職など建設工事の技能職の今年二月の有効求人倍率は全国で五・六四倍。被災三県は、岩手県が五・七八倍、宮城県が一二・五八倍、福島県が九・八二倍と全国平均より高い。公共事業が増えることで人手不足がさらに深刻になるのは間違いない。
 被災三県では、作業員や建設資材の不足で工事のコストも高騰。公共事業の受注が進んでいない。国土交通省によると、落札業者が決まらない「入札不調」は、昨年四月から今年一月に岩手県で15%、宮城県で38%、福島県も昨年四月から十二月で24%に上り、いずれも増加している。(後略)』


 散々に建設産業、土木産業を叩きまくっておきながら、何の反省もせず、日本の大手紙は、
「建設産業の人材不足で、復興に悪影響が生じている」
 などと書くわけでございます。楽な商売でございますね。


 現場の方々にお話を聞く限り、特に「若い世代」の人材不足が、今後の日本の復興、国土強靭化に影を落としそうです。ギリシャやスペインほどではないですが、日本も若年層失業率は全体よりも高くなっています(7.3%)。


 現在の若い世代に、現役世代が持つ技術、ノウハウ、スキル等が継承されなければ、今後の我が国は国土の強靭化どころか「高層ビルを建てられない」「道路を建設できない」発展途上国へと落ちぶれていくでしょう。


 などと書くと、すぐに、
「ならば、外国企業、外国人労働者の力を借りればいい。そのためにはTPPだ!」
 などとバカの一つ覚えのように「規制緩和だ!」「自由貿易だ!」と言ってくるのが構造改革主義者ですが、今、この瞬間に大地震が足元で発生した時、海の向こうに「助けて!」と叫ぶような有様で、国民の生命や安全が守られますか? という話なのでございます。


 世界屈指の自然災害大国である我が国は、建設サービスは「高品質で、万遍なく」保有し続けなければならないのです。


 逆に言えば、東北復興や国土強靭化を「若い世代の参入」を促す形で実現できれば、今後しばらく日本は「建設産業の供給能力不足」に悩む必要が無くなるという話でもあります。そのためには、若い世代が就職したがるように、建設産業について、
給料が悪くなく、しかも花形産業
 にする必要があります。


 少なくとも「土木国家」や「土建国家」に対する悪いイメージを、早急に払拭しなければなりません。日本国民にとって、土建産業とは非常事態(自然災害)が発生した際に「我々の生命や安全を守ってくれる産業」なのです。


 今後、東北復興や国土強靭化を巡る「情報戦」が激しくなるでしょう。ある意味で、現在の日本は「各種の供給能力を維持、発展しつつ、繁栄していく」道を歩み続けることが可能かどうか、ぎりぎりのところを歩いているように思えるわけです。
 

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