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『ドイツのユーロ(後編)①』三橋貴明 AJER2013.4.16(1)

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5月3日 憲法記念日特別講演 教育・経済再生シンポジウムin行橋

開場:13:30 開演:14:00 場所:コスメイト行橋

弁士:三橋貴明 赤池誠章 小坪慎也 入場無料!です。

フライヤーはこちら 、詳細はこちら  です。

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WiLL (ウィル) 2013年 06月号 [雑誌] 」に連載「生き抜く経済学」第12回「財政と国防は一蓮托生だ!」を寄稿しました。

 さて、本日は福岡県行橋市で講演なのですが、とある事情で予定の飛行機に乗れず(GWを甘く見ていた・・・・)、新幹線で立ったまま小倉を目指す事態になってしまいましたので、長い文章を書けません。(片手打ちをしております。)


 というわけで、本日は久方ぶりに「産経新聞を応援する会」様のご投稿でございます。


日本で金融政策が有効にならない理由(産経新聞を応援する会)
 最近の日本では、金融緩和による景気回復政策(GDP成長政策)に疑問の声があり、マネタリーベースを増やしても、マネーストックが増えにくくなっていると言われています。マネタリーベースを1単位増やすとマネーストックがどれだけが増えるかの割合を貨幣乗数と言いますが、


①マネタリーベースの推移(2003年107兆円、2004年112兆円、2005年113兆円、2006年90兆円、2007年90兆円、2008年92兆円、2009年97兆円、2010年104兆円、2011年118兆円、2012年114兆円)
②マネーストックの推移(2003年1019兆円、2004年1029兆円、2005年1032兆円、2006年1026兆円、2007年1033兆円、2008年1041兆円、2009年1064兆円、2010年1083兆円、2011年1112兆円、2012年1136兆円)(日本銀行時系列統計データ表から)
③(貨幣乗数)=(マネーストック)÷(マネタリーベース)の推移は、(2003年9.4、2004年9.2、2005年9.1、2006年11.3、2007年11.4、2008年11.3、2009年10.9、2010年10.4、2011年9.4、2012年8.6)


 これを見ると、貨幣乗数は、2003年から2005年は低く、2006年から2008年までは11.0を超え、2009年以降はまた低くなっています。2003年から2005年の低い時期は、マネタリーベースを増やしても、増えたお金は円キャリートレードで国外の株式や債権に流れ、国内の財市場に出て来なかったということです。この時期は小泉政権の頃で、この時、ジャパンマネーがアメリカで住宅バブルに火をつけただけで、マネーストックもGDPも増えないと、金融緩和の効果を疑問視する声があるわけです。


 金融政策でマネーストックが増えるメカニズムは信用創造と呼ばれるものです。マネタリーベースを財源に産業に貸し出されたお金はマネーストックとなり、支払いを経て、預金となり、その預金が再び貸し出されて、投資や消費に使われ、再び預金となるという繰り返しで、徐々に預金総額が増え、債務の拡大と共にマネーストックが増えていきます。これを信用創造といいます。信用創造の過程で、投資や消費が繰り返えされることで、マネーストックもGDPも増加して行きます。2013年4月現在、アベノミクスにおける金融政策においては、株価が急上昇しているのですが、まだ、お金は財市場には出てきていません。まだ、信用創造が行われていないのです。今後も、金融政策だけではマネーストックは増えないと予想されるので、アベノミクスではその対策として、第二の矢に財政政策を挙げています。しかし、財政政策がマネーストックとGDPを増大させるためには、もう一つ条件が必要です。それは政府が「借りて使う」財政政策を行うことです。


 該当する政府支出が税収を原資とする場合、政府支出は、乗数効果を生む回転を繰り返した後、企業や家計の預金となることでマネーストックが増加するのですが、ただし、税収を原資とすれば乗数効果は租税乗数によって相殺されるので、必ずしもGDPは拡大するとは限らないわけです。また、政府支出が税収を原資とする場合は、マネーストックが税収として回収され、それが再び財市場に戻されるだけですから、マネーストックも増えません。


 したがって、財政政策の財源を税収に頼る場合には、マネーストックを増やすために、景気刺激策に誘発されて、企業と家計が債務を拡大することが必要になります。しかし、金融政策が有効な環境になっていない場合であっても、つまり財政政策だけでも、政府が債務を拡大して支出すれば(借りて使う政策を行えば)、マネーストックもGDPも確実に増加するわけです。政府債務の拡大は国民の貯蓄の増加になり、かつ、乗数効果を相殺する要因がないからです。ただし、財政政策だけでは、金融政策が有効となっていない環境では、マネーストックの増え方はたかが知れています


 金融政策が機能しない環境を放置し、マネーストックの増大を財政政策だけに依存している場合、政府が債務拡大と財政政策を止めれば、すぐに、経済(GDP)成長も同時に止まります。つまり、民間経済の自律的成長が起こらないまま、アベノミクスは終了するわけです。金融政策だけが継続され、大規模な金融緩和で、運用先のない大量の資金を抱えさせられた金融機関は、再び、円キャリートレードで外国の投資家に貸し出す以外になくなります。このような姿はあまり見たくありません。


 日本経済の体質改善のカギは、企業や家計が債務を拡大できるかどうかにかかっています。財政政策だけで企業や家計が債務を拡大できるかというと、財政政策だけ有効となっている社会であっても、中小企業の業績が上がるようになり、給与も上昇するようになれば、なんとか返済財源はできるわけで、一時的に企業や家計が債務を拡大できるような気もします。しかし、政府が財政政策にブレーキをかければ、たちまち、中小企業は倒産し、労働者は解雇されるわけですから、金融機関にとっては当面の返済財源ができるというにすぎません。このような中では、中小企業への融資は、あくまで売上の範囲内でしか行われません。現在の建設業者に対する融資の姿勢は、工事請負契約の範囲内で融資するというものです。給与所得もいつまで安全か解りません。住宅着工件数も、給与所得の増加だけに頼っているようでは大した延びを見せないでしょう。これでは、いかにも限られた融資しか行われないわけです。私は、この融資の規模が小さすぎるので、(財政政策は絶対に必要ですが)、財政政策で出てくるお金ばかりに頼る融資ではダメだと言っているのです。


 やはり、金融政策そのもので、企業や家計が債務を拡大できなければダメなのです。債務の拡大には、担保の存在が欠かせません。担保の存在で、融資の規模は飛躍的に増大します。担保とは、貨幣と代替する資産のことです。担保と引き換えにはじめて貨幣が財市場に出てきてマネーストックが生成されるのです。そして、さらに担保によって、信用創造が拡大します。融資は宙から宙へ行われるのではなく、融資の都度、担保が差し入れられますから、担保価値が増大した範囲内でしか信用創造は行われません。この信用創造のシステムで、はじめて、民間サイドでマネーストックを増やすことが出来るのです。この原理と同様に、政府や日銀が通貨を発行するときも、何かを担保にしているはずです。その何かとは、国民の生産力です。民間には、そのような芸当は出来ませんから、「国民の生産力」に匹敵するほどの「普遍的な価値のある資産」を担保にするのです。


 融資の担保となる「普遍的な価値のある資産」とは、株価ではなく、地価であることが統計から解ります。


④株価総額・前年比増加率の推移(2003年+27.7%、2004年+15.2%、2005年+48.0%、2006年+1.9%、2007年-12.0%、2008年-41.4%、2009年+8.6%、2010年+0.9%、2011年-17.6%)(東京証券取引所「月末時価総額」資料から)
⑤地価総額・前年比増加率の推移(2003年-5.6%、2004年-4.0%、2005年-1.4%、2006年+1.6%、2007年+2.7%、2008年-1.3%、2009年-4.7%、2010年-2.8%、2011年-2.9%)(内閣府統計資料から)
⑥家計および非金融法人企業の金融機関からの負債残高の推移・前年比増加率の推移(2003年-2.8%、2004年-2.5%、2005年-1.0%、2006年+0.4%、2007年+1.0%、2008年-3.1%、2009年-1.6%、2010年-1.2%、2011年-0.8%)(日本銀行調査統計局資料から)


 ④と⑥を比較すると、株価の増減は、家計および非金融法人企業の金融機関からの負債残高とは無関係であることが解ります。これに対して、⑤と⑥を比較すると、プラスの年度とマイナスの年度が一致しているなど、地価が上がれば民間の債務が拡大し、地価が下がれば民間の債務が縮小していることが観察されます。この違いは、株式の売買のほとんどが手持ち資金で行われ、土地の売買のほとんどが借入金で行われることに由来しています。


 そして、マネーストックは、政府純債務、および企業・家計債務の対前年度増加額を原資としています。


⑦マネーストックの対前年度増加額(2004年+10兆円、2005年+3兆円、2006年-6兆円、2007年+7兆円、2008年+8兆円、2009年+23兆円、2010年+19兆円)
⑧政府純債務および企業・家計債務の合計の対前年度増加額(2004年+3.9兆円、2005年-16兆円、2006年+4.9兆円、2007年+19.2兆円、2008年+35.4兆円、2009年+12.1兆円、2010年+33.9兆円)(日本銀行資金循環統計から)

 ⑦と⑧を比較すると、政府および民間の債務増加額から1年のタイムラグの後、マネーストックが増加していることが観察されます。


 株価や地価などの資産価格が上昇することによって、消費や投資が増加する効果を資産効果と言いますが、株価と地価では資産効果の意味が異なります。株価と地価の売買においては、手持ち資金で売買される場合、買主はマネーストックから代金を支払い、売主は代金を預金し再びマネーストックとなるので、マネーストックそのものは変化しません。この場合の資産効果は、売買に伴う利益で消費意欲が高まるといった、多分に気分的なものにすぎません。ここまでは株価も地価も同じです。


 しかし、株や土地の売買が、株や土地を担保とする借入金で行われた場合、状況は一変します。信用創造が行われ、マネーストックが増加するのです。このうち、株式については、売買がどれほど借入金で行われるかというと、ほとんどの株取引は手持ち資金で行われ、融資を受けての取引は希ですから、ほとんどマネーストックの増加に貢献しません。これに対し、土地の場合は、土地を担保に金融機関から融資を受けることが一般的ですから、土地資産が普遍的に信用されるようになれば、たちまち信用創造が拡大し、経済は普遍的に活性化することになります。地価の上昇は巨大なマネーストックを創り出します。


 「流動性の罠」の説明として、いくら金融緩和をしても、投機的貨幣需要(待機マネー)が無限大になり、現金預金以外の資産である債権などの資産が買われなくなることと説明されていますが、なまぬるい説明と言わざるを得ません。債権がいくら買われても「貸し手」が移動するだけで、新規の貸出しが行われるわけではありませんから、それによって、マネーストックが増加するわけではなく、GDPにも影響を与えません。やはり、「流動性の罠」を論じるときは、金融政策が明確に財市場にお金が出てくる効果をもたらすのかどうかを問題とすべきです。「債権購入」が「新規融資」も意味するというなら、いかにも用語の錯誤のように思えます。正しくは、「現金預金以外の資産」の説明から株式や債権は除外すべきです。新規融資を伴う資産の購入を意味するときは、「現金預金以外の資産」は「土地」に限定されます。「流動性の罠」に関する取り組みは、「土地」を中心とする資産政策によって行わなければ意味を持たないと考えます。


 以上のとおり、金融政策が有効にならない理由を、資産の理論で説明させて頂きました。私は、日本では「地価」を下げる目的の固定資産税制(地価変動と不整合な、再建築価格を課税標準とする建物固定資産税の重用)を採用していますから、今後も、いくら金融政策を行っても、マネーストックを増やすことは不可能であろうと、懸念しているのです。』


 「産経新聞を応援する会」様、ありがとうございました。


 国土交通省によると、2013年の公示地価は、全国全用途平均で前年比1.8%減と、5年連続で前年を割り込みました。とはいえ、10年の同4.6%減から比べれば、減少幅は年々縮小しています
「底入れしつつある」
 という感じですね。地価の動向も、デフレ脱却を示す指標の一つとして、今後、注目していきたいと思います。


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