希臘から来たソフィア(4)

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 自由社「希臘から来たソフィア のAmazon在庫が戻りました! ポスター(&設定集)がAmazon限定にも関わらず、在庫切れを起こして申し訳ありませんでした。Amazonからは頻繁に発注が来ているのですが、売れ行きが良すぎて追い付かないのでございます・・・・。


 昨日は佐賀で二回講演し(佐賀の皆さん、ありがとうございました!)、本日は東京に戻って対談が二本です。喉を傷めないように、常時マスク状態になっています。


 さて、本ブログやメルマガに時々登場するカレツキー氏が、ロイターに面白いコラムを書いていました。


コラム:終焉しつつある「緊縮の時代」=カレツキー
http://jp.reuters.com/article/jp_eurocrisis/idJPTYE92004120130301?sp=true
 大きな声では言えないが、緊縮財政の時代は終わりつつある。今週こんなことを言うのは奇妙に聞こえるかもしれない。米国では歳出の強制削減の発動が迫り、欧州ではイタリアの総選挙を受けて財政危機が再燃しつつある。加えて、英国債が格下げされ、キャメロン首相は「財政再建を速やかに推し進めていく」と約束した。しかし、政治は時に、現実とは逆を映し出す「鏡の国」でもあるのだ。
 米国では3月1日に強制削減が発動された場合、国民の反応は今後徐々に明らかになるだろう。しかし、イタリアと英国など欧州で今週起きた出来事は、歳出削減や増税による財政赤字の削減努力が、政治的には自殺行為で、経済的にも逆効果だと政治家および有権者に思わせたはずだ。
 イタリアをはじめユーロ圏では、こうした変化は今やほぼ確実に起きている。有権者の過半数が反緊縮を掲げる勢力に投票した今、イタリアでは一段の予算削減や雇用改革の推進はもはや見込めないだろう。もしドイツのメルケル首相が、イタリア支援の条件としてさらなる予算削減や増税、雇用改革を求めても、イタリアの有権者の大半は「もうたくさんだ」という明確な答えを出したのだ。多くのイタリア国民はむしろ、これ以上緊縮策を受け入れるよりは、ユーロ圏から離脱する方がいいと考えている。そして、もし実際にイタリアが離脱するなら、必然的に統一通貨としてのユーロは完全に崩壊する。(後略)』


 新古典派経済学、新自由主義、市場原理主義、レーガノミクス、ワシントン・コンセンサス、そしてグローバリズム。言い方は色々とありますが、これらの各政策、コンセンサスは基本的には同じです(何しろ根っ子が同じなので)。


 特に、財政分野については「均衡財政」あるいは「プライマリーバランスの黒字化」を追求します。理由は、
「政府が均衡財政を達成するか、あるいは均衡財政に向かうことで、『市場の信認』を獲得し、国債金利が下がり、企業の設備投資が増え、経済が成長する」
 と、例により風が吹けば桶屋が儲かるチックな論拠に基づいているのです。


 それにしても、『市場の信認』とは何でしょうか。例えば、国債の金利が『市場の信認』という話であれば、世界で最も信認を受けているのは「日本国」になってしまいます。何しろ、我が国の長期金利はスイスをしのぎ、世界最低水準なのです。


 上記の『市場の信認』という言葉は、
「外貨建て(もしくは共通通貨建て)で国際金融市場から政府がおカネを借りる際の信認」
 を意味しているように思えます。すなわち、グローバリズムが前提なのです。そして、国際金融市場の評価はなぜか「金利」「CDS」に加えて、「格付け」という極めて曖昧、定性的な指標に依存しています。


 日本の場合、経常収支黒字国、世界一の対外純資産国ですので、国内が延々と過剰貯蓄状態になっています。結果的に、日本政府は国内で低コストで資金調達することが可能であるため、「国際金融市場」の評価などどうでもいい話です。

 とはいえ、ギリシャやイタリアは違います。両国ともに経常収支赤字国で、国際金融市場から政府が資金調達する必要があります。しかも、両国ともに金融政策の主権を手放し、自国で勝手に通貨発行(=国債買取)をすることはできません。


 すなわち、ギリシャやイタリアのように「国際金融市場による共通ルール」の下で政府が国債を発行しなければならない国にとって、財政均衡主義を貫き『市場の信認』を高めることには価値があるのかも知れません。とはいえ、政府の資金調達力は経常収支の状況に依存します。ドイツのように経常収支が黒字化している国は、財政均衡主義により『市場の信認』を高め、格付けを引き上げ、金利を下げ、企業の設備投資を増やし、生産力を磨き、さらなる経常収支の黒字化(貿易黒字による)を目指すことができるわけです。


 とはいえ、負け組の方はどうなるのでしょうか?



 負け組(経常収支赤字組)は政府の海外からの借入が増え、国際金融市場の『市場の信認』が下がっていき、金利が上がり、企業の設備投資が困難になります。そうなると、さらに経常収支の赤字が拡大する(=対外純負債が増える)というオチになるわけです


 しかも、ユーロ加盟国は互いの関税がゼロで、為替レートの変動もありません。公平と言えば公平ですが、そもそも大人と子供を同じリングで戦わせるような話で、しかも勝ち組は負け組に対し、
「負けたやつ(国)は、自己責任」
 と言ってのけるのが、現在の世界を席巻しているグローバリズムという話です。


 勝ち組、負け組の差は、特に失業率にはっきりと出ます。


【2013年1月時点 主要国失業率(単位:%)】
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http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_41.html#Unemp1301


 ユーロ加盟国に限れば、フランスから左側が負け組、右側が勝ち組と考えて構わないでしょう。勝ち組が北方諸国に偏っているのが分かると思います。これらの国々は元々、国内の生産力が強かったため、統一ルールで戦うと有利なのでございます。


 負け組の方は、希臘(ギリシャ)から順番に財政危機に陥っていき、勝ち組諸国から、
「負けたのはお前たちの自己責任。カネを返すために緊縮財政をしろ。結果的に市場の信認が高まり、企業の設備投資が増え、失業率が下がる『はず』だ
 と言われ、仕方なく緊縮財政を強行し、失業率をひたすら悪化させていっています。そもそも需要が縮小しているバブル崩壊後に、政府自ら支出(需要)を削減している以上、当たり前です。


 とはいえ、南欧諸国ほどに失業率が高まってくると、これはさすがに政治がもたなくなります(民主主義国の場合)。カレツキー氏は、
「多くのイタリア国民はむしろ、これ以上緊縮策を受け入れるよりは、ユーロ圏から離脱する方がいいと考えている。」
 と書いており、それが先日の総選挙に影響を与えたのでしょうが、まさしくイタリアが失業率を引き下げるには、ユーロを離脱するしかありません。


 いや、厳密にはもう一つだけあります。後略部でカレツキー氏が書いている通り、ECBがイタリアに支援(要するに国債買取)を提供し、イタリア政府が大々的な財政出動を行うのです。すなわち、アベノミクスです。


 とはいえ、ユーロ加盟国であるイタリアで、あるいは失業率が26%を上回っているギリシャ、スペインで「アベノミクス」を実施できるかどうかは、緊縮財政派のドンであるドイツの意向にかかっています。国内の失業率を引き下げるという、国家として当たり前の行為を政府が実施しようとしたとき、「外国(ドイツ)」の意向に沿ってしまう。ユーロ圏の国民は、すでに主権の一部を奪われているのです。


 日本国民は、いや世界の国民は、今、「国家」あるいは「主権」について改めて考え直さなければなりません。というわけで、日本国民に「国家」「主権」を思い出してもらうために始まったプロジェクトが「希臘から来たソフィア 」というわけでございます。

 Amazonの書評を見ると、作者たちの「主旨」がきちんと読者に伝わっているようで、大変うれしく存じます。



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