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チャンネルAJER更新しました。
『新古典派経済学の正体(後編)①』三橋貴明 AJER2012.11.27(1)

http://youtu.be/FltSHLAX23E

『新古典派経済学の正体(後編)②』三橋貴明 AJER2012.11.27(2)

http://youtu.be/a969HpTsVHk

後編がアップされました!

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【12月8日(土) 「2013年」世界はどう変化するのか 三橋貴明講演会&三橋貴明・さかき漣サイン会】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_40.html#Obihiro

【2013年1月11日 江別商工会議所 新春経済講演会】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_40.html#Ebetsu

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藤井聡京都大学教授 平成24年度総選挙に向けてのFacebook発信記録
http://trans.kuciv.kyoto-u.ac.jp/tba/index.php/general-election
是清プロジェクト開催中 塾生の皆様、是非、お立ち寄りを!

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 徳間書店「2013年 大転換する世界 逆襲する日本 」がまたもや大増刷になりました。今回で第四刷で、発売二週間にして早くも五万五千部突破になります。(すみません、前回の増刷時に第四刷と書いてしまいましたが、あれは三刷が二倍の部数になったという話で、今回が四刷でした) ありがとうございます。


 本が売れるのも嬉しいのですが、それ以上に総選挙前という極めて重要な時期に、「総選挙の意味」について理解して下さる日本国民が増えていることの方が嬉しいです。何しろ、今回の総選挙は冗談でも何でもなく「世界の歴史を変える」選挙になるわけです。


 なぜならば、現在の日本で激しくなっている政策論争は、「オーソドックス(新古典派経済学)」と「ケインズ的実践主義」の間で繰り広げられている世界的な戦争の「日本戦線」であるためです。フランスではオーソドックスなサルコジ大統領が破れましたが、ユーロという縛りが厳しく、まともな雇用対策が取れていません。結果的に、フランスはもとより、欧州全域で失業率が極端に悪化しています(ドイツ除く)。


【欧州主要国及び日本、アメリカの失業率(2012年10月時点) 単位:% 】
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http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_40.html#Unemp


 スペインの失業率は26.2%と、すでにしてアメリカ大恐慌期の水準を上回り、我々にとって「未知の領域」に入りつつあります。ギリシャは8月時点で25.4%なので、現時点ではスペインを上回っているかも知れません。


 この両国の雇用環境が恐ろしいのは、失業率の高さもさることながら、危機ぼっ発以降、一度も改善していないという点です。統計発表のごとに必ず、失業率が悪化していっています。


 何しろ、ここまで失業率が悪化しているにも関わらず、両国は(他の国々も)ドイツ主導の「新古典派経済学」から、
雇用の流動性を高めよ
「規制を緩和せよ」
「均衡財政をコミットせよ」
 などなど、明らかに失業率を悪化させる「改革」遂行を強要されているわけです。これで失業率が下がったら、本気で奇跡です。


 特に問題だと思うのは、失業率が悪化したことを受け、新古典派経済学は、
「雇用の流動性を高め、企業が労働者を解雇しやすくしなさい。そうすれば、却って企業は労働者を雇うから」
 と、もっともらしい説を唱え、それを政府が実行に移すと(スペインなど)、企業が「喜んで」労働者を解雇し、新規雇用は増えず、失業率はただただ悪化する事態になることです。何しろ、バブルが崩壊した以降の国では、企業はとにかく労働者など増やしたくないし、設備投資もしたくないのです。代わりに何がしたいのかと言えば、借金返済と預金です。


 新古典派経済学の政策は、企業が「常に」労働者を増やしたがっているし、設備投資をしたがっているし、そのための銀行融資を受けたがっているという前提になっています。なぜ、企業が「労働者増員」「設備投資」「銀行融資」を「常に」やりたがっているのかといえば、もちろん「モノは生産すれば、必ず売れる。サービスは供給すれば、必ず客がいる」というセイの法則を前提としているためです。


 とはいえ、バブルが崩壊した以降の国では、セイの法則など竹中さんが逆立ちしたところで成り立っていないことは今さら言うまでもありません。


 さて、上記の「雇用の流動性強化」を日本で主張している「オーソドックス(新古典派経済学)」派の代表株が、もちろん日本維新の会です。


【日本維新の会 骨太2013-16】
http://j-ishin.jp/


 上記の日本維新の会の公約「竹中2013-16」じゃなかった、「骨太2013-16」には、ばっちりと、

■非正規・正規の公平性、解雇規制の緩和、市場メカニズムを重視した最低賃金制度への改革
■給付付き税額控除など負の所得税の考え方で一定の所得保障

 と、新古典派色バリバリの労働政策が盛り込まれています。特に、「解雇規制の緩和」「市場メカニズムを重視した最低賃金制度」「負の所得税で所得保障」の三点セットが載っていることで、わたくしは、
「来たな」
 と思ったわけです(本当に「来たな」と思いました)。


 何が来たのか。


 「解雇規制の緩和」と「市場メカニズムを重視した最低賃金制度」の二つは、要するに「人件費引き下げを容易にしましょう」という話です。さすがに時給1円は大袈裟ですが、「市場メカニズム」の働きで最低賃金押し下げを目指すことは間違いないわけです。ここに「解雇規制の緩和」が加わると、労働者に対し企業側から人件費引き下げ要求を受け入れるよう圧力がかかります。


 とはいえ、本当に「市場メカニズム」の働きで最低賃金が下がっていったとして、物価は所得ほどには下落しません。特に、デフレ期の国は所得下落率が物価下落率を上回ります。そうなると、ある時点で労働者の最低賃金は、
「これではもはや全く暮らしてけない」
 水準にまで落ち込んでしまうことになります。

 そこまでいってしまうと、さすがに低所得者層が暴動を起こすなり、犯罪に走るなりで、社会は不安定化します。(スペインではすでに反緊縮財政デモが暴動になったりしています)


 だからこそ、「負の所得税で所得保障」というわけです。企業側が容赦なく賃金水準を引き下げていき、労働者が給与では暮らせなくなっても、「負の所得税」で一定の所得が保障されるわけだから、いいだろ? という話なのです。


 ん・・・・・? と思わなければなりません。


 解雇規制の緩和と最低賃金制度改革で、労働者の人件費がひたすら下がっていく。とはいえ、ある程度の水準にまで人件費が下がってしまうと、国家が「負の所得税」で所得を保障するため、労働者が飢え死にする心配はない。問題ないだろ。というわけございます。


 んん・・・・・・?


 上記の事態になると、「ある登場人物」が一方的に得をしているように思えるわけですが・・・・・。


 ある登場人物とは、もちろん企業です。何しろ、企業は人件費削減のツケを、最終的には政府に押し付けることができ、費用削減効果で利益が最大化され、株主への配当金を膨らませることが可能になるのです。


 無論、上記の事態になると、国民から企業への批判が殺到するでしょうが、米倉氏は、じゃなかった企業側は、
グローバルで勝ち残るためには、人件費を下げざるを得ないんだ。ガタガタ文句を言うならば、工場を外国に移してしまうぞ
 と、のたまうわけでございます。


 勘のいい人は気が付かれたでしょうが、わたくしが以前「サムスン栄えて不幸になる韓国経済」などで取り上げたウォルマートの事例に酷似しているでしょう。以前のウォールマートは、従業員にまともな社会保障を提供せず(コスト削減のため)、その部分をアメリカ政府の社会保障に頼らせるという言語道断な経営を行っており、激しく批判されていました(現在は改善されているようですが)。要は、企業が負担すべきコストの一部を、不当に「政府」すなわちアメリカ国民に支払わせていたのでございます。


 最低賃金制度の廃止と負の所得税が実現すると、日本で類似したケースが多発することになるでしょう。何しろ、賃金負担の一部を「負の所得税」という政策に負わせ、自らの利益を拡大する行為は、「利益追求」が役割である企業にとっては、まことに合理的行動なのです。


 ここまで読んで頂かなければ、「新古典派経済学」的な骨太2013-16の「怖さ」は分からないのです。ところが、日本の新聞は、


『維新の会:最低賃金廃止を修正 衆院選公約
http://mainichi.jp/select/news/20121205k0000m010076000c.html
 日本維新の会が衆院選公約の付属文書・政策実例に掲げた「最低賃金制の廃止」を、「市場メカニズムを重視した最低賃金制度への改革」に改めていたことが分かった。野田佳彦首相が「格差拡大の政策」と指摘するなど各党から批判が相次いだことから修正したという。
 維新が先月29日、公約「骨太2013-2016」とともに発表した政策実例で、最低賃金制度の廃止を明記する一方、最低限の生活を保障するために一定の現金給付を設けることを掲げていた。浅田均政調会長(大阪府議会議長)は4日、記者団に「誤解を生まないように文言を変えた」と説明した。』


 と、通り一辺倒の記事を出すだけで、その本質にまで踏み込むことはありません。(記者が理解できないだけのように思えますが)


 というわけで、わたくしは藤井聡先生や「評論家」中野剛志先生などと、日本維新の会の政策の本質について、様々な媒体で警告を発しているわけです。「2013年 大転換する世界 逆襲する日本 」が早くも五万部突破ということは、上記の本質について理解し始めている日本国民が増えているはずで、わたくしは大変ホッとすると共に、16日の戦いで何としても勝たなければならないと、改めて決意を固くするわけでございます。


 明日も「骨太2013-16」を取り上げる予定です。


「骨太2013-16」の背後にある思想の怖さを理解して頂けた方は、
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