続 国土強靱化法案提出

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6月17日 三橋貴明著「ジャパン・コンセンサス―国民を豊かにする「最強」の経済政策  」発売記念

シンポジウム「3人の会【三橋貴明xペマ・ギャルポx生島ヒロシ -デフレを退治し、日本を救う-】http://www.a-un.jp/symposium/index.html

※シンポジウム前半は三橋貴明が講演を行います。

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『日本をギリシャ化する方法①』 三橋貴明 AJER2012.5.22(1) 】
『日本をギリシャ化する方法②』 三橋貴明 AJER2012.5.22(2) 】

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 上(↑)にもご案内がありますが、6月17日に三橋貴明著「ジャパン・コンセンサス―国民を豊かにする「最強」の経済政策 」発売記念シンポジウム が開催されます。前半はわたくしの講演です。6月は一般参加可能な講演が本シンポジウムしか予定されておりませんので、皆様奮ってご参加くださいませ。


 さて、自民党が国土強靭化基本法を提出しました。


国土強靱化法案を提出=自民
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012060400663
 自民党は4日、災害に強い国土造りを推進する国土強靱(きょうじん)化基本法案を衆院に提出した。災害の際の避難路や緊急輸送道路の整備、多様な通信手段の確保を進める。同党は民間資金も含め10年間で200兆円規模の事業費を想定している。
 党国土強靱化総合調査会長として法案取りまとめに当たった二階俊博元経済産業相は提出後、国会内で記者団に「災害をどこで食い止めるか、事前防災という精神、哲学を入れて対応していきたい」と述べた。』


【国土強靱化基本法案 概要】
http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/pdf/seisaku-118.pdf
【国土強靱化基本法案要綱】
http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/pdf/seisaku-119.pdf
【 国土強靱化基本法案 】
http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/pdf/seisaku-120.pdf ]


 本法案は単なる「震災対策」ではなく、第二国土軸形成、首都機能のバックアップ、災害発生「後」の速やかな再生、エネルギーや物流、情報通信の確保、「経済を成長させること」による国土の強靭化など、今後の日本の運命を変えかねない法案になっています。この手の法案を正しく報じない大手紙は、本当に存在価値がないと思います。(今のところ、上記の短い時事の記事のみ)


 まあ、実際に法案審議に入れば、朝日新聞などが「どけんこっかのふっかつだ~っ!」「きゅうらいがたこうきょうじぎょうだ~っ!」「せんきょもくてきのばらまきだ~っ!」などと批判キャンペーンを展開してくるのでしょうが。「ならば、お前は震災対策とかはどうするんだよ?」と聞かれても、どうせ答えられないのが日本の記者クオリティです。日本国民の「安全」を守るための法律に反対する以上、対案は必須だと思うわけですが。


 何でしょう。先日のチャンネル桜の「【討論!】思想・論壇に新しい潮流は生まれたか」でも話しましたが、「批判的な言論の自由」のみを認められた戦後の記者たちは、結局のところ甘えているのでしょう。これで何も手を打たず、大震災で被害が発生すると、どうせ国土強靭化基本法を批判していた記者たちが、

「政府はいったい、何をやっていたんだっ!」 

 と叫びだすに決まっています。


 あまえるな。てなもんです。

 必要な対策を打たず、国内が悲惨な状況に陥った時、責任を取らされるのは国民です。そして、その中には新聞記者も含まれているのです。


 さて、本日のメインは(三橋〆切でぼろぼろにつき)中野剛志氏からのご投稿です。


『経済への視点 道州制導入論の誤り (中野剛志) 毎日新聞6月4日
 最近、道州制の導入を求める声が高まっている。日本経団連の「道州制の導入に向けた第2次提言」によれば、現在の都道府県を廃止して十程度の広域自治体「道州」を設置し、地方行政を道州と市町村の基礎自治体の二層にし、国の役割は外交や防衛など必要最小限にする。これにより、中央集権体制から地方自立体制へと大きく変え、地域の経済力を強化するのだという。だが、この考えは根本的に間違っている。 
 そもそも日本が中央集権的だという認識が怪しい。日本を代表する行政学者の村松岐夫氏は1994年の著書で、日本の地方行政は国際的にみて自治的だと指摘している。例えば、地方の財政支出総額(45兆円)は先進国の連邦制の地方支出額に匹敵する。地方の自主財源は約3割だが、これも先進国では比較的高い。歳出を見ても地方は全政府部門の7割を占め、先進国でもかなり高い方であり、地方が行政活動の多くを分担している。
 問題は、中央が地方に仕事を押し付けているかであるが、村松氏は否定的だ。地方行政の仕事の多さは、地方がニーズに合わせて自主的に、中央の予算や仕事を引っ張ってきたからだという。また、法形式上は、中央は地方に法律で事務を強制しているが、実際の地方行政を実証的に観察すると、地方に非常に広い裁量が与えられているケースが多い。特に地方交付税はヒモなしだ
 悪名高い機関委任事務も誤解が多い。これは少数の強制度の高いもの以外は地方の裁量が大きく、しかも、そもそも地方の事務だったものを中央が形式上引き取ったものが多いという。なお、その後、機関委任事務は2000年に廃止され、通達行政も廃止された。
 戦後、中央と地方との関係は次第に密接になっていったのは事実である。しかし、英米でも中央集権化が進んできた。これは、福祉国家化に伴う傾向なのである。
 それでも分権化を進めるなら、中央の監督に代えて、住民自治を強化して地域住民が地方行政を監視しなければならない。また、地方が少子高齢化や不況で衰退するのも食い止めねばならない。だが、道州制は、その逆の効果を生むのだ。
 第一に、国際比較でみると県の人口規模は地方自治体として十分に大きい。州にすると、州の人口規模は2000万程度と一国レベルになり、巨大過ぎて住民自治はほぼ不可能だ。
 第二に、従来の県の事務を市町村に下ろせば、市町村の規模は大きくならざるを得なくなり、合併に向かう。その結果、小規模の農山漁村の共同体が消滅し、多様な国土や文化に合わせた住民自治が困難となる。
 第三に、地方政府の多くの財政は中央より厳しい。国債の債務残高が巨額とはいえ、すべて自国通貨建てであり、中央政府に通貨発行権がある以上、デフォルトはあり得ない。だが、地方には通貨発行権はないので、デフォルトがあり得る。ギリシャが実質的に財政破綻したのは、通貨発行権がなかったからだ。だとすると財源の地方への移譲と中央の関与の後退は、財政問題を悪化させ、住民サービスの供給はより制約される。そもそも、経団連が提言するような、インフラ整備、教育、労働政策、農業、福祉、社会保障、災害対応をすべて地方に委ねている先進国などない。
 近年の地方経済の疲弊はデフレによる面が大きい。しかしデフレ対策には、全国的な財政金融政策が不可欠だ。特に世界規模の経済危機には、国家レベルで対応するしかない。少子高齢化に伴う社会福祉政策の充実も必要だ。だが、中央政府の役割の後退や分権化は、それらをより困難にする。地方の疲弊は、中央集権のせいではなく、逆に中央の役割の不足のゆえなのだ。
 さらに東日本大震災は、日本が国全体で対応しなければならない巨大災害が起き得る国土であることを思い出させるものだった。自衛隊や国交省地方整備局の活躍は、災害対応における中央政府の重要性を再確認させた。もし、東海・南海・兼南海地震の3連動が起きたら、州ですら対処できない。
 地域文化の問題も忘れてはならない。滋賀県安土町では、09年に近江八幡市との合併が決まった。反対運動が起き、町民のリコールによる選挙、合併反対派の町長の当選、町議会で合併反対の決議にまで至ったが、結局、合併は成立した。安土の歴史は古く、特に織田倍長が築いた城下町として知られる。安土町民は、この伝統ある「安土」の名に愛着があり、失いたくなかったのだろう。同様の問題は、都道府県を廃止する際にも起きるだろう。
 住民が慣れ親しんだ地名は、単なる行政区分の便宜上のものではなく、地域共同体の象徴であり、郷土愛の重要な源泉である。地名は、地域の多様性を守り、真の住民自治を実現する上で極めて重要なのだ。地域の歴史文化や郷土愛よりも経済や行政の効率を優先して地方の行政区分を変えるような道州制の推進は、それこそ悪しき中央集権の産物である。(なかの・たけし=評論家)』


 デフレとは結局のところ貨幣現象ですから、「通貨発行権」を持つ中央政府以外には対応できません。地方行政で「デフレを何とかしよう」としても、無理なのです。

 しかも、日本は世界屈指の震災大国です。そんな国土において「道州制~っ!」などと主張するのは、冗談抜きで脳みそにお花畑が広がっているとしか思えないわけです。あるいは、

「道州制! 地域主権! 中央集権打破!」

 とかやっている人は、結局、中身も理解せずに、

そっちのほうが格好良さそう

 というノリで叫んでいるように思えてなりません。


 中野先生、ありがとうございました。


「マスコミは国土強靭化基本法をきちんと報道しろ!」にご賛同下さる方は、

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