民主主義と政治介入

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『コレキヨの恋文①』三橋貴明  AJER2012.4.10(3)

『コレキヨの恋文②』三橋貴明  AJER2012.4.10(4)

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4月17日に、熊本の前衆議院議員、木原みのる先生の「みのる塾」に特別講師として出席いたします

【日時】平成24年4月17日(火)午後6時30分開場7時開演
【場所】祟城大学市民ホール大会議室

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4月28日に、鳥取で講演会「日本の明日はどっちだ!?地域経済活性化について語る 」が開催されます。
【日時】平成24年4月28日(土)午後2時~3時30分
【場所】鳥取県立生涯学習センター 県民ふれあい会館
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 エンターテイメント経済歴史小説、「コレキヨの恋文 」、長谷川慶太郎氏との対談本「日本と世界はこう激変する 大恐慌終息へ!? 」、日本の資本主義を語る「悲観論に踊らされるな! ニッポン経済集中講義 」発売になりました!



 本日は熊本で講演です。詳しくは(↑)をご覧くださいませ。


 戦後の左翼マスコミ(だけじゃないですが)は、言葉や用語に「胡乱な意味」を付け加え、ネガティブキャンペーンに活用することを続けてきました。例えば、「族議員」「土建国家」「バラマキ」などがこれに該当します。


 ちなみに、わたくしはデフレ期に有効需要にならない所得移転系の政府支出(子ども手当とか、高速道路無償化とか、農家戸別所得補償とか)について「バラマキ」と呼び、批判していますが、GDPの需要項目になる政府最終消費支出や公的固定資本形成の拡大について批判したことは一度もありません。何しろ、現在の日本はデフレであり、需要が足りないのです。需要が足りない国において、需要拡大政策を批判するのでは意味不明です。


 子ども手当などの所得移転系の支出は、「貯金」に回る可能性があるからこそ、批判しているわけです。同じ所得移転でも、国民の「民間最終消費支出」という需要が必ず増えるエコカー減税やエコポイントは、批判したことは一度もありません。


 それはともかく、左翼系というか「日本を成長させたくない」経済的自虐史観の持ち主たちは、「用語」を利用するのが巧みです。平和、人権、平等、男女同権、共生、環境、「子供は社会が育てる」などなど、美辞麗句に基づき、彼らはおぞましい政策を世に受け入れさせようとします。代表的なものが、言うまでもありませんが人権侵害救済法です。


 さらに、それまでは「正しいのではないか」と、何となく社会に受け入れられていた概念について「悪しき印象」を付加したレッテルを貼り、ひたすらネガティブに繰り返すことで国民の意識を誘導しようとするわけです。先の族議員(専門家議員)、土建国家(国土強靭化のための能力を持つ国家)が典型ですが、もう一つ、「政治介入」という言葉があります。


 朝日新聞などは、政治家の「判断」により物事が変わることについて「政治介入だ!」とネガティブな報道を繰り返し、政治介入が「悪しきもの」であるかのごとき印象を醸成するのに成功しました。とはいえ、そもそも政治介入とは何を意味しているのでしょうか。日本国民は、今こそ言葉のイメージに捉われず、冷静に判断する必要があるのです。


『社説:日銀への政治介入 信用落とす愚行やめよ
http://mainichi.jp/opinion/news/20120411k0000m070148000c.html
 日銀に対する政治の圧力が高まっている。政治家が日銀をコントロールしようという動きを強めていると言ってもよい。日本経済の重大な混乱や国家の信用失墜につながりかねず、憂慮を禁じ得ない。
 まず、日銀の審議委員人事に関する問題だ。任期満了の委員の後任として政府が国会に提示した人事案が、参院で自民、公明両党などの反対多数により否決された。政府が推した民間エコノミストの河野龍太郎氏は、財政や金融政策に対する考え方が好ましくない、との理由らしい。
 審議委員は、総裁や副総裁らとともに金融政策などを決める政策委員会を構成する。衆参両院の同意を経て内閣が任命することになっている以上、不同意に制度上の問題はない。
 気になるのは、今回、参院が否決した理由や背景だ。政権交代後、国会はすでに4回、日銀人事に同意している。金融政策のスタンスがほとんど知られていない候補もいたが、特に問題になることもなかった。
 本人に直接考えを問う仕組みもなく適不適を判断すること自体、公正さを欠くが、河野氏の場合は、消費増税に積極的で日銀の追加金融緩和に消極的とみなされたことが、反対の主な理由の一つとなったようだ。そうだとすれば、政府は今後、追加緩和に前向きと受けとられる人材を選ばねばならなくなるだろう。』


 昨日の日経の記事同様に、上記は毎日新聞の社説です。社説である以上、毎日新聞が「社」として河野氏の人事案否決を「政治介入」と主張していることになります。


「毎日新聞、正気ですか!?」

 という感じです。まあ、WaiWai事件 の頃から、この新聞社が正気だと思ったことはないのですが。


 参議院が河野氏の審議委員就任について「国会」という日本国家の最高機関で審議を行い、採決で否決したとして、これの何が問題なのでしょうか。政治介入といえば、確かに政治介入ですが、
「だから、何?」
 としか言いようがないのです。 


 今さらですが、日本国家の最高機関は「国民に選ばれた政治家」が判断を下す国会であって、日本銀行ではありません。また、なぜ国会が最高機関なのかと言えば、そこに集い、議論を交わし、最終的な判断を下す政治家を「国民自身」で選べるからになります。


 日本国は日本国民が選挙で選んだ政治家が最終的な判断を下すからこそ、国民主権国家なのです。別に、「日銀」主権国家ではございません。


 そもそも、毎日新聞は「政治介入」について、あたかも「良くないこと」であるかの如く印象操作を行っていますが、わたくしに言わせれば、政治介入こそが政治家の仕事になります。例えば、官僚が作った法律の草案に対し、「国民主権の束」を背負っている政治家が介入し、自らが代表する「国民」のために圧力をかけ、変えさせる。これが、そもそも政治家の仕事なのです。「政治介入してはいけない」というのであれば、政治家など不要という話になります。官僚に任せきりで、国家運営をすればいいわけです。


 毎日新聞の社説に限らず、昨今の「政治介入批判」が問題だと思うのは、民主主義の根本から逸脱しているとしか思えないためです。例えば、参議院が河野氏を日銀の審議委員就任案を否決したとして(実際にしたわけですが)、結果的に我が国に問題が生じた場合、日本国民は反対票を投じた参議院議員たちに「落選させる」形で責任を取らせることが可能です。ところが、日本国民は日本銀行の官僚に責任を取らせる手段を持ちません


 かたや、国民が責任を取らせることができる政治家。かたや、責任を取らせることができない官僚。果たして、日本国民はどちらの判断に重きを置くべきなのか、自明の理だとしか思えないわけです。


 ちなみに、河野氏は日銀審議委員に就任できなかったことを受け、
人類の知恵として中央銀行を政治から独立させ、マネタイゼーション(財政ファイナンス)から しゃ断する制度を改変させる動きが以前より増殖していることに対し非常に危機感を覚える」
 と、与野党で日銀法改正(再改正)の動きが広がっていることを批判しています。


 上記の河野氏の発言の中に、まさしく現在の日本のデフレ深刻化の原因の一端がうかがえます。すなわち、中央銀行の独立性強化について、まさしく「普遍的に正しいアイデア」であるかの如く、頑なに信じ込んでいる愚かさです。


 そもそも、中央銀行の独立が言われ始めたのは、戦後の世界で「インフレーション」に苦しむ国々が増えたためです。政治家の権力や発言力が強すぎ、各国の中央銀行が唯々諾々と国債買取(=通貨発行)を繰り返した日には、確かにインフレ圧力は止められなくなります。


 すなわち、中央銀行を政治(特に財政)から独立させ、政治家の圧力で通貨を発行できないようにすることは、インフレ対策の一環という話なのです。河野氏は「人類の知恵」などと大仰なことを言っていますが、中央銀行の独立は単なるインフレ抑制策に過ぎず、別に「人類の知恵」でも何でもありません


 すなわち、デフレの国においては、中央銀行の独立性強化は「デフレ促進策」になってしまうのです。現在の日本銀行を見ていれば理解できると思いますが、デフレが深刻化している国家において中央銀行の独立性を強めれば、その国は永遠にデフレ局面を脱せなくなる可能性が高まります。無論、中央銀行が「正しいデフレ対策」のために、国債買取や通貨発行を増やしてくれればいいわけですが、そうでないケースが現実にあるのです。


 日本はもちろんのこと、ECBに中央銀行の機能を委譲しているユーロ圏加盟国も、デフレ下で適切な対策が取れず、苦しんでいます。そもそも中央銀行の独立がインフレ対策である以上、当たり前です。


 この辺の話は来月発売になる「ジャパン・コンセンサス」で書きましたが、いずれにせよ「政治家の日銀への介入」を「政治介入」として批判する毎日新聞の社説は、異様極まりないのです。毎日新聞は、
「選挙で選ばれた政治家が国会で議論し、国家の行く末を決める」
 という民主主義の根本的な思想を否定していることになります。毎日新聞は、民主主義を否定する新聞なのでしょうか。(参考⇒WaiWai事件


【図 日本のコアコアCPIの変動率の推移】
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http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_37.html#koakoa


 先日も掲載しましたが、コアコアCPIが98年以降、延々とマイナスを続けている以上、政治家から「日銀法再改正」の意見が出てくるのは当たり前です。そして、選挙で選ばれた政治家が「日銀法再改正」を実施するのは、まさしく政治家の仕事であり、同時に政治介入と言えば政治介入です。が、「だから、何?」以外に表現しようがありません。


 上記のように異様としか感じられない主張を、平気で「社説」として載せてしまうわけですから、日本の新聞の存在価値も地に落ちたと断ぜざるを得ないわけです。


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