終わらない欧州危機

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チャンネルAJER2011.7.5 NEW!!!

日本経済復興と成長その5(前半)

http://www.youtube.com/watch?v=YufUbz3Pdg0

日本経済復興と成長その5(後半)

http://www.youtube.com/watch?v=AAw3yVspcbM


 チャンネルAJERの最新動画がアップされました。今回のテーマは「信用創造」及び「借金」です。


 7月4日に発売になった「撃論 Vol2(http://www.amazon.co.jp/dp/4775517198/ )」に、「過去の改竄は全体主義国家の十八番 民主党が露呈した『1984年』体質」を寄稿しました。


 「撃論」はわたくしがお付き合いある出版社、雑誌の中で、最も「無茶ぶり」をなさる方でございます。ほとんど仕事を断らないわたくしが、これまでに二度も「そ、それは(能力的に)ちょっと無理です」と寄稿をお断りさせて頂いたことがあるほどです。わたくしはテレビに登場するコメンテーターではないので、分からない件(と言うか、専門外の件)について、お仕事をお引き受けすることはできません。


 例えば「軍事や軍備について書いて下さい」などと三橋に依頼されても、困ってしまうのです。不勉強あるいは専門外のことを下手に書くと、大恥をかくことになってしまうのみならず、おかしな情報を蔓延させることになりかねません。


 今回の撃論も「民主党の東電に関する情報統制の件で、十八枚書いて下さい」と依頼され、(分量に)度肝を抜かれました。とはいえ、今回ばかりは書きたいこともあったので、喜んでお引き受けさせて頂きました。


 さて、ギリシャですが、例のギリシャ債のCDSの現況は以下の通りとなっています。


ISDA:ギリシャ債ロールオーバーでCDS決済発生せず
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aQJyLbKhG5dE
 国際スワップデリバティブ協会(ISDA)のデービッド・ジーン氏は6日、ギリシャ国債のロールオーバーまたは交換が、想定通り自発的なものであれば、同国債を保証するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の決済を引き起こすことはないだろうとの見解を示した。
 ドイツ政府の当局者はこの日、ギリシャの既発債保有者が自発的に、より長期の債券に交換するスワップの案を同政府が再び提示する方針だと明らかにした。また、ギリシャのベニゼロス財務相によれば、同国の銀行は欧州連合(EU)が取りまとめている国債のロールオーバー計画に参加する用意がある。
 ISDA法務顧問のジーン氏はインタビューで、「CDSの観点から見ると、これらの提案は交換かロールオーバーのいずれかだ」とした上で、「自発的であれば、ロールオーバーも交換もCDS決済事由にはならない」と述べた。 (後略)』


 う~む・・・。「自発的」なロールオーバー(償還期限延長)であるため、CDSのデフォルト事由に当たらないと、ISDAは主張しているわけです。これは、わたくしが軍事関係の著作を書くよりも無理があるように思えます。


 とはいえ、ギリシャ債のロールオーバーをCDSの決済事由にすると、第二のリーマンショックになりかねないため、この種の強弁で乗り切るしかないのだとは思いますが・・・。


 もっとも、格付け機関のS&Pがすでに「自発的」なロールオーバーが発生した場合、ギリシャ債をデフォルト格付けに落とすと明言しています。ギリシャ債がデフォルト格付けになると、ECB(欧州中央銀行)はギリシャ債を担保として引き受けることができなくなります。(この辺の詳しい話は、Klugの連載「三橋貴明の『経済記事にはもうだまされない!』(http://www.gci-klug.jp/mitsuhashi/ )」をご覧下さいませ)


 格付け機関がデフォルト格付けに落とし、中央銀行が担保として受け取ってくれないギリシャ債を「自発的」にロールオーバーさせられても、ISDAは「否!、デフォルトではない!」と主張するしかないわけです。何となく、カリカチュア(戯画)っぽくなってきました。


 ギリシャ議会が緊縮財政案を可決したとはいえ、欧州の状況は全く好転していません。と言うか、悪化しています

 何しろ、今度はムーディーズがポルトガル国債を一気にジャンク債へと格下げしたのです。


ジャンク落ちポルトガル、袋小路のギリシャ2次救済-感染懸念高まる
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=axRkD7gXqLFw
 ポルトガル国債のジャンク級(投機的格付け)への格下げと第2次ギリシャ救済での投資家の役割をめぐる議論百出で、欧州の財政難国の債務返済能力に対する懸念はますます高まっている。
 格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは5日遅く、ポルトガルの格付けを4段階引き下げ、ジャンク級の「Ba2」とした。ドイツ銀行プライベート・ウェルス・マネジメント部門の債券トレーディング責任者、ゲーリー・ポラック氏(ニューヨーク在勤)に言わせれば、「ソブリン債危機がギリシャで終わらない」ことをあらためて印象付けた。
 ムーディーズによるポルトガル格下げは欧州連合(EU)当局者と格付け会社の間の軋轢(あつれき)をさらに強めるものでもある。当局はデフォルト(債務不履行)に該当しない方法での第2次ギリシャ救済を模索している。ムーディーズはギリシャをめぐる計画に関連し、EUがポルトガル支援でも民間債権者の貢献を求める公算があると述べ、ポルトガル債保有のリスクを高めると指摘した。 (中略)
 第2次ギリシャ救済での投資家関与に対し、格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とフィッチ・レーティングスは、投資家にギリシャ債のロールオーバーを受け入れさせるEU計画がデフォルト格付けにつながると警告し、協議は行き詰まっている。
     ◆ 恐れていたことを口にした格付け会社 ◆
 欧州中央銀行(ECB)はデフォルト格付けを避けることを強く求めている。ギリシャ債がデフォルト格付けになれば、オペの担保として受け入れられず、ギリシャの銀行を支えられなくなるためだ。 (後略)』


 ISDAが何と強弁しようとも、格付け機関はギリシャ債に関する「自発的ロールオーバー」はデフォルトに値すると主張しているわけです。そして、珍しく今回はわたくしも格付け機関に賛成です。投資家が政府に「指示されて」金利が16%を超える債権の償還期限延長をさせられて、「それはデフォルトではない」と言われても、無理がありすぎます。


 というか、順番で言えば格付け機関が「自発的ロールオーバーはデフォルトとみなす」と宣言したため、慌ててISDAが「デフォルトには当たらない。CDSの決済は起きない」との声明を出したわけですね。


 先にも書いた通り、ECBはデフォルト格付けの債権を担保として受け入れることはできません。だからと言って、ECBが格付け機関に「デフォルト格付けを避けることを強く求める」のは、これまたある種のカリカチュアです。中央銀行の圧力で格付け機関が格付けを変更するのでは、そもそも格付けの信頼性そのものが崩壊します(格付け機関の信頼など、とっくに地に堕ちていると言いたい人はいるでしょうし、わたくしも言いたいですが)。


 いずれにせよ、ポルトガル国債がジャンク級に格下げされた結果、欧州の混乱がギリシャ国会の緊縮財政案可決程度では全く沈静化しないことが明らかになりました。


 EUはすでに、7月11日、12日としていた第2次ギリシャ救済の合意の時期を、9月に先送りしてしまいました。また、IMFはEUがギリシャの資金繰りを確かにするまで、第1次救済からの33億ユーロの融資実行を見送っています。ギリシャ国会やパパンドレウ首相の努力が水泡に帰す可能性が出てきているのです。


 7月7日現在。ポルトガルの十年債の金利は13%を上回っています。(ギリシャは16.8%)
 ポルトガル国債金利上昇に引きずられるように、スペインやイタリアの長期金利も上昇しました。十年債の金利は、イタリアが5.12%、スペインが5.61%、アイルランドが12.43%です。いつの間にか、ポルトガルの十年債の金利はアイルランドを上回ってしまいました。


 いずれにせよ、欧州の破綻国もしくは破綻予備国は、十年物国債金利が二桁の攻防になっているわけです。
 国内がデフレで需要不足、十年債の金利が1%強のどこかの国において「破綻! 破綻! 増税だ!」などとやっていることが、どれほどバカバカしい話か、お分かりになるでしょう。


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