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◆1月23日の「日本文化チャンネル桜 二千二委員会 栃木県支部」主催の講演会「H23 01 23 マスコミに騙されない、経済の読み方」が掲載されました。(http://chsakura.com/mov_230123.html


 先日、ニコ生「シノドス番外編」に出演した際に、飯田泰之先生(駒大の経済学者さん)とお話したのですが、経済学で出てくる数式は、本来は「現実を巧く説明するためのツール」なのだそうです。つまり、わたくしがグラフを多用してプレゼンテーションしているように、経済学者は数式を使っているだけというわけです。


 ところが、その数式を学んだ日本の経済学者の中には、「数式こそ正しい」といったスタイルになり、現実との矛盾が生じると「現実が間違っている」といった態度をとることが少なくないそうです。思い当たる人が、結構いますよね。


 ノーベル経済学賞は、数式モデルを「発明」「開発」しなければ取れませんが、別にノーベル経済学者たちは「数式=現実」などとは捉えていません。単に、「現在の現実を説明するには、この数式モデルがやりやすい、便利だ」というだけの話に過ぎないわけです。


 というわけで、クルーグマン氏にせよ、スティグリッツ氏にせよ、経済政策への提言などが結構変わります。「数式=現実」などとは微塵も思っていないわけで、現実の環境が変化した場合、「別の数式」がツールとして必要になると、極々当たり前に考えているわけでございます。


 というわけで、スティグリッツ氏。


スティグリッツ氏:欧州の過剰な緊縮財政策は「壊滅的」-英国では不要
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=a23OWC5WOo2k
 ノーベル経済学賞受賞者のジョゼフ・スティグリッツ氏は、欧州の多くの国が「過度な緊縮財政」を進めていることから、経済成長が著しく鈍化する恐れがあるとの見方を示した。
 同氏は2日、モスクワでの投資家会議で、英国のような「緊縮財政の必要でない国まで、こうした壊滅的な政策を実行している」とし、「必要以上に行き過ぎた緊縮財政だ」と続けた。さらに、「こうした緊縮財政がもたらす結果はすでに域内で見られるようになった。明らかなのは、成長が鈍化するということだ」と加えた。
 スティグリッツ氏は、救済を受けたギリシャとアイルランドにとっては財政引き締め以外に「選択肢はなかった」とする一方、英国などで実施された引き締め策は正当化されないと指摘。昨年10-12月(第4四半期)がマイナス成長となった英国ではすでに引き締め策の悪影響が出ていると述べた。 (後略)』


 現在、欧州各国が緊縮財政を実施していますが、やはり97年の橋本政権時の日本に最も似ているのはイギリスだと思います。ギリシャやアイルランドは、IMFやEUの支援を受けている以上、緊縮財政で国民からユーロを搾り取る以外に対外債務返済の手段がありません。通貨暴落で輸出主導の経常収支黒字化、という道すら、この両国は「ユーロの呪縛」により封じられているわけです。


 ところが、イギリスはユーロ加盟国でもなければ、別に国際機関から支援を受けているわけでもないのです。それにも関わらず、バブル崩壊後の財政悪化を理由に、戦後最大の緊縮財政を始めてしまいました。ついでに言えば、そもそも保守党が政権に返り咲けたのも、財政赤字を拡大するブラウン政権を批判し、国民の支持を得たためです。そういう意味で、現在のイギリスは97年の橋本政権と、09年の鳩山政権が融合したような状況に陥っているわけですね。


 既にイギリスでは「予想外の悪い指標」が出始めていますが(参考「イギリスのジレンマ」http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-10780167020.html  )、「景気低迷⇒財政悪化⇒緊縮財政⇒景気低迷」のスパイラルに入った可能性があるわけです。とはいえ、何しろ、「緊縮財政」を叫んで政権を取った以上、キャメロン政権はそう簡単に財政出動拡大に転じることはできません。


 リチャード・クー氏は「あの時(97年)、橋本首相が官邸でプラモデルでも作っていてくれれば・・・(=何もしなければ)」と、自著で書かれていましたが、将来のイギリス国民が、
あの時、キャメロン首相が官邸でプラモデルでも作っていてくれれば、イギリス経済はどん底に落ちずに済んだのに・・・」
 と、悲嘆にくれる可能性は高いと思います。


 ところで、国際機関の支援を受けており、緊縮財政が「必須」になってしまったアイルランドでは、嫌な報道が目立ち始めています。


アイルランドの銀行格付けを引き下げ、ソブリン債格下げ後-S&P
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=ayjVOt_dF5ds

 米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、アイルランドのアライド・アイリッシュ銀行とアングロ・アイリッシュ銀行、アイルランド銀行、アイリッシュ・ライフ・アンド・パーマネントの格付けを引き下げた。S&Pはこの日、アイルランドの信用格付けを引き下げていた。
 S&Pは発表文で、「当社の見解では、国有化されたこの4行に特別な支援を提供するアイルランド政府の能力と意志の両方が低下しているほか、こうした銀行による中央銀行の融資への依存度は依然として高い上、政府の保証があるにもかかわらず、ターム物の資金調達が数カ月間もできていない」と指摘した。 』


 S&Pが、アイルランドのソブリン債(国債など)や銀行の格付けを引き下げたのです。S&Pが国債の格下げをしたら、逆に長期金利が下がり、首相が「そういうことには疎くて・・・」などと発言しても、金融市場から無視される「嫌な市場」は、日本くらいなものです。

 アイルランド国債などの格下げは、同国経済の将来にとって大きな抑制要因になります。「財政悪化⇒格下げ⇒緊縮財政⇒景気悪化⇒財政悪化⇒格下げ」という、極めて鬱陶しいプロセスに、アイルランドは既に突入してしまったのです。


 注目したいのは、S&Pの発表文の中に、
「国有化されたこの4行に特別な支援を提供するアイルランド政府の能力と意志の両方が低下している
 と書かれている点です。能力が不足しているのは仕方がないのですが、今やアイルランド政府は意志までをも失いつつあるわけです。


 アイルランドでは、今月の25日に総選挙が実施されます。


アイルランド総選挙、2月25日に実施-政権交代の公算大
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920012&sid=apC_UWx2c724
 アイルランドのカウエン首相は総選挙の日程を、先月の発表より2週間早い2月25日とすることを決めた。議会が現政権の退陣を早めるため予算案可決を急いだことが背景。(後略) 』


 現与党の共和党は、過去最悪の苦戦を免れないでしょう。とはいえ、政権交代したらしたで、新政権は「国際金融市場」から債務削減と、経済成長の両立という無茶を求められるわけです。しかも、アイルランドの場合はユーロ加盟国ですので、成長のためのフリーハンドが小さすぎます。


 アイルランドの共和党の政治家たちが、「いっそ、早く政権を手放したい・・・」と考えていたとしても、わたくしは全く驚きません。



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