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 明けましておめでとうございます。今年は色々な意味で、面白い一年になりそうです。

 昨年、つまり2008年の正月。日経新聞は「円漂流 縮む日本」という腐れた特集を組み、日々掲載を続けました。何が腐れていたのかといえば、内容がひたすら日本経済ダメポ論だったというのもあるのですが、それよりも酷かったのは、「円漂流」が「円安で、日本経済は終焉を迎える」という意味だったことです。
 為替レートを見れば、当時(08年1月)は既にサブプライム危機拡大に伴う円独歩高が始まっており、現実と特集のあまりのギャップに、筆者はひっくり返ったわけです。
 その当時から、筆者は08年は急激に円高が進むと確信していましたので(そういう意味では、ヤバ韓を書いていた頃から確信していましたが)、「どうせこいつら⇒(日経記者)、円が高くなったら、円高ゆえに、日本経済はおしまいです系のキャンペーンをやるんだろうなぁ」と思ったわけです。ご存知の通り、現実はそのまんま予想通りに展開しました。
 しかし新年早々、「円漂流」などという日本ダメポ論を一面から読まされる気持ちを想像してみてください。しかも論調が正しければともかく、その時点で既に円は底値から15%以上も上昇していたのです。
 一時はまともになったかとも思いましたが、最近の日経は再び「日本の外需依存度は高い」などの、明確な間違いを平気で書く傾向が復活し、「やっぱりダメメディアか・・・」と諦めていました。どうせ今年の1月の特集も、日本ダメポ論で組むんだろうな、と。
 ところが・・・。

危機がひらく未来へ 世界この先 -トヨタ、太陽電池車で挑む 第1部 サバイバビリティ(日本経済新聞 2009年1月1日一面) 』

 思わず目を疑いました。何と、今年の日経の正月特集は「危機ゆえに、日本は新しい未来を創れる」系の、わたしでも書かないようなポジティブ記事になっているのです。しかも、いつもなら前向きな論調の合間に、必ず日本ダメポ論を入れ込むくせに、それが無いのです。
 どうした? 日経?
 長いので、要旨だけ抜粋します。

■戦後初の連結営業赤字に転落するトヨタだが、次世代の開発計画がひそかに進んでいる-太陽電池車構想
■戦後の日本は輸出主導で富を蓄積し、自由貿易の恩恵を享受してきた。米国の庇護の下、経済成長に集中するのが「国家繁栄の方程式」だった。米国の覇権の揺らぎはその方程式が成立たなくなることを示す。(注:日経が輸出主導の限界を書くとは・・・)
 乗り切るのはもとより楽ではない。かつてない厳しい調整になるかもしれない。IMFによれば2009年は先進国の実質国内総生産成長率がマイナス0.25%にまで落ち込む。戦後初の経験だ。その間、先進国の輸入は0.1%縮小すると予想される。
 だからこそ問われる。今何をすべきなのか。(注:三橋が付け加えたわけではなく、本当にこのまま書いてあるのです。)
■二十世紀は市場主義や民主主義が優位に立った。その価値観を基軸に捉える米国中心の繁栄が続き、二十一世紀初頭に実現した世界経済5%成長は持続できるように見えた。だが、地球環境や食料などの制約を考えればそれはしょせん見果てぬ夢に過ぎなかった。(注:日経がグローバリズムを否定するとは!)
■技術が財産 生き残ろうとする限り、企業はフロンティアを求める宿命を背負う。そして、それを支えるのは昆(味の素海外食品部の昆大介氏)のような、一人ひとりの働き手でしかない。
「好況よし、不況さらによし」 パナソニックを創業した松下幸之助はこんな言葉を残した。危機こそ新たな製品や技術を生み出す好機-。松下の正しさは歴史が証明している。
古い価値観が崩れるときこそ、挑戦者のリスクや参入障壁が低くなる。百年に一度といわれる足元の金融危機と世界同時不況。いまはまだ見えないが、世界を買える製品や技術がここから巣立つ可能性はある。

 まさか正月早々、よりにもよって日経の特集で感動させられるとは・・・。(昨年の特集があまりにもアレだったせいもあるのですが)
 もしかして、まともな記者が最近、この特集の準備で掛かりきりで、残された日本ダメポ論者が記事を書いていたので、昨年十二月の日経の論調はおかしくなった(と言うか、おかしな論調に戻った)のでしょうか。

 今年も何卒、よろしくお願いいたします。日経の論調ではないですが、古い価値観が崩れるときこそ、挑戦者のリスクや参入障壁が低くなります。これは事実です(ついでに不況になると、政府が金を出してくれる、というのも大切な要素です)。
 実は、わたしが開業を決断したのは、これも理由の一つだったりするのです。
 今年一年が、読者の皆様にとっても挑戦と成功が連続する一年でありますように。

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