バーテンダーならばこのカクテルにこだわるのはしょうがない・・・

むしろこだわっていて欲しい物である。

ジンとベルモットだけのシンプルなカクテル。

カクテルの王様

由来は諸説有り事実は誰も知らない。

だがその生まれた事の細かい話をしなくてもこのカクテルにはどこか人を惹き付けるものがある。

「マティーニを・・・」と言えばその空間には何とも言えない緊張感が生まれる。

私がバーテンダーをしていた時に最初の一年間はマティーニを含めた3種以外は練習しなくていいと言われていた程である。

ミキシンググラスの中に氷を組み立てて透明な液体を注いでいく。

オリーブがグラスに静かに置かれていく

このオリーブは飾りとしては必要不可欠なのだ。

美しいと感じるカクテルはそう多くない。

ただ、マティーニは至高の存在というのは思い込みではないか?そう感じる。

陰鬱なカクテルのように思えばそうも言える。

今の時代に、精神的に内側に入っていくカクテルはいかがなものなのだろうか・・・