生間流式包丁による『まな板の鯛』を見た! | 京都の春夏秋冬とプラスα

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式包丁(しきぼうちょう)は料理に使われる包丁の種類ではなく、平安時代から宮中(京都御所)でめでたい日に行われてきた食の儀式。その流儀のひとつに生間(いかま)式包丁がある。

筆者にとっては未だ見ぬ関心事のひとつであったが、先日(12月13日・14日)開催された第110回・京料理展示大会式包丁を初めて見る機会を得た。
▽ まな板の鯉ならぬ鯛の切り分け部分

式包丁とは?
大きなまな板に魚や鳥を、直接手を触れずに包丁刀と魚を料理する時に用いる(まな)で切り分け、瑞祥(ずいしょう)というめでたい形を表現するで、食するための調理方ではない。

この儀式は5月5日の端午の節会等の折々に平安時代の中頃、即ち藤原道長の時代に宮中より伝わり1100年ほどの歴史を重ねている。

式包丁を継承する生間流
式包丁は平安時代の中頃に権勢を誇っていた藤原一族の手で完成され、当時の貴族・公家の間で伝えられた。その中で、安土桃山・江戸初期の後陽成天皇[在位:1586~1611]に仕え継承されているのが生間流で、現在の家元は30代目。

□式包丁の技の「神厳の」と「藻隠れの
当日の会場ではを使った式包丁の技が披露された。画像は鯛による「藻隠れの鯛」。

▽ 最後に紙吹雪が舞い完成

▽展示コーナーでの式包丁・鯉の展示品