危機感を高めて事業に取り組む | ~同じ空の下~ @Jakarta

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みんな同じ空の下に暮らしてるんだよ。だから色んな人とコミュニケーションしていきたい。だって、同じ空の下に暮らす同じ人だから。

今年はブログの更新頻度を気持ち高めて行きたいと思うのでポストしたいと思います。

東南アジアの資金調達環境はご存知の方はご存知かと思いますが、
2014年10月に支援先TokopediaがSoftbank / Sequoia Capitalから約100M USD(日本円で120億円ほど)の調達を完了させました。

また実際に2014-2015年で東南アジアで10M USD以上の資金調達をした会社が20社を超えています。(当社、メディア/ニュース調べ)

既に日本のスタートアップの資金調達環境を優に超えている状況が起こっています。

ただこの良い流れがある一方で強く懸念している事があります。
(VCだからと言うポジショニングトークに聞こえる可能性もあるかもしれませんが、しっかりと向き合う必要がある話しだと思っています)

Tokopediaの巨額調達以降、多くの起業家/スタートアップが非常に強気で時価総額を釣り上げ、かつ事業ステージに合わない必要資金以上のお金を調達するケースが散見され始めています。

何故かと言うと東南アジアに投資を新たに開始するローカル/東南アジア外の投資家が急増しており、新規参入と言う事もアリ、相場観が分からないと言うのもあると思いますが、まず投資実績を創ると言うのが先行してしまい、ステージに合わない明らかに高過ぎるの時価総額へ投資を実行してしまう事があるためです。

ただ2016年は、この流れが継続するとは思っていません。
何故なら中国経済の停滞、US利上げ/ユニコーン企業の成長に陰り、インドEC市場うんぬんかんぬん等、様々な要因があります。

そうとは言っても東南アジアへの資金の流入量は今年も増えて行くと思っていますが。

では、何が起こるのか?と言うと昨年までみたいに誰もが資金調達が出来るのではなく、選ばれた起業家/スタートアップのみに資金が集中して行く流れが起こる/加速して行くと感じています。

2015年で資金調達をした数多くのシード/シリーズA企業が実態以上の時価総額による評価が付いている(肌感覚として2014年と比較して倍以上の評価額になっている)のですが、これら企業が2016年に順当に成長をしていれば次の資金調達を開始します。

ただ時価総額を正当化するだけの数字が出ていないのが当たり前。
かつビジネスモデルの検証も出来ていない。

その事により資金調達が出来ない、もしくは【ダウンラウンド】を受け入れて調達を行う事例が散見されるように思います。

シード/シリーズAのアーリステージの起業家/スタートアップは、プロダクト/マーケットフィットの検証を早々に終わらせ、KPI改善に注力しグロースさせる事に集中する。
そして更に、実際にマネタイズまで出来ていなくて良いがマネタイズ/ビジネスモデルの検証までをしっかりと行っておかないと資金調達がドン詰まる可能性が高いと思います。

勿論、とにかくユーザー数、アクティブユーザー数を伸ばすのが先決でビジネスモデルを後回にすると言ったサービスも一部あると思いますが、これらのサービスは事業としての難易度も高く、資金調達としての難易度も更に高まって行くと感じています。

弊社はシード期に出資をしてシリーズAへ歩を進める段階に来ている支援先に関しては全ての企業が次ラウンド以降の資金調達を完了出来ておりますが、その分、数多くの投資家とコミュニケーションを取る機会が多いため上記のような潮目の変化と言うのを感じたので東南アジアの資金調達環境に関する雑感としてまとめてみました。

我々としては逆に大きなチャンスと感じているので2016年はより一層、積極的に投資を行って行きたいと思っております!!!