9月14日朝2時55分、仕掛けた携帯電話の目覚ましが、起床を促す。前日、天気予報を調べ、山登りに行こうと奮い立ったからだ。
昨年2013年の木曽駒ケ岳撤退、今年の8月には道迷いによる撤退と山の頂上から見放されてきた。ここいらで、一発再起をかけようと思った次第だが、8月は天候不順が続き、その機会が得られないままなのかと危惧していた。

熱い気持ちに、目覚めは悪くない。だが、熱い気持ちで足音をけたたましくたてる事は、家人の睡眠を妨げてしまうので、細心の注意を伴う。特に、玄関ドアの施錠音は注意が必要だ。注意しても、ガチャと音は出てしまうのだが。

前日、準備しておけばよいものの、給油をしていない。普段、少子高齢化の日本において、24時間営業は共同して辞めてしまい、ブラックが生まれない体質にすべきだと思っているが、セルフ式のガソリンスタンドは24時間オープンでいてほしいと切に願う。さすがのセルフィッシュ。

高速道路に乗り、目的地である八ヶ岳の一つ西岳の登山口、富士見高原を目指す。
早朝の乗車、深夜割引を活用するための早起きだ。昔から深夜割引を活用していたが、ここ最近は、深夜割引適用となる午前4時までにインターチェンジを通るが、その後、眠気に襲われる事が度々ある。加齢がなされる業かと思う。無理は禁物なので、眠気が襲ってきたときに、駒ケ岳サービスエリアに停車して、暫しの仮眠をとる。しかし、早朝というのに、車の数が多い事。世の中は、3連休とはいえ、お父様連中は大変だ。なかには、登山するぞといった格好の人も見受けられる。
そんな中で、大変なのが、トイレ争奪戦だ。
仮眠後、朝食をとり、生活習慣でトイレ(大)にいくのが、自分のスタイルなのだが、満室状態で、若干の待ち渋滞。お父様連中が、入れ替わり立ち代わりした、事後のニオイ漂う個室にこもる気持ちになれず、駒ケ岳サービスエリアを後にする。

さらに、諏訪湖サービスエリアに立ち寄る。ここは、若干、トイレ(小)しておこうと考えたからだ。あわよくば、大もと考えたがそれは甘かった。ここでも、満室なのだ。
こんな汚い話とは別に、諏訪湖サービスエリアからは、諏訪湖が堪能できた。
だが、中央アルプスや南アルプスの山々は晴天なのに、目的地たる八ヶ岳は、雲につかまっている。暗雲立ち込めるとはまさにこのことか、と歯ぎしりするが、当初の予定通りに進めることにした。目的地に到着して、悪天候だったら撤退すればいいと考えた。

諏訪南ICで高速道路を下車して、八ヶ岳鉢巻道路を富士見高原方面にむかって進路をとる。別荘もあり、余暇を過ごす人が犬を散歩したり、ジョギングしたりと楽しんでいる。別荘いいなぁと羨ましくと思う。

朝7時、富士見高原に到着して、駐車場を探す。ガイドブックやインターネットの情報では、ゴルフ練習場の駐車場の一段下の駐車場を使うとあったはず。控えめな私は、二段下の駐車場に停車してしまい、様子うかがいで、もう一段上の駐車場から出発する登山者を見つけて、私も車を一段上へと移動させる。
日本人が大切にしている「和」の精神だ。この場合は、「赤信号みんなで渡れば怖くない」という表現が適切なのだろうが、皆に迷惑をかける場所に駐車したわけではないので、良しとしたい。

富士見高原に到着してからは、諏訪湖SAでの心配がウソのように、晴天だった。
気力も充実し、準備運動しながら装備を確認する。カメラもテストして。

本日登るのは、ガイドブックで「初級」の記があった、「西岳~編笠山」を選んだ。

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もっとも初級なのは、1泊2日の場合だ。日帰り登山では、コースタイムが7時間50分で、登山口1340メートル~西岳2398メートル~編笠山2524メートルと標高差があるので、中級者向きだ。
撤退が続くなか、中級者向きでは、ハードルが高いかなとも思ったが、3連休で駐車場の心配をしなくてもいい所、人が少ない感じがする事から選んだ。
時間的に2座の登頂が難しければ、西岳のみ登って下山してくればよいかと考えたからだ。

ともかく、あれこれ考えるのは、登り始めてからだ。さぁ、山が待っている。


編笠山1

富士見高原駐車場から編笠山が、「来れるもんなら来てみろ」と言っている??
今日の私には、「待っているから来てね」と言っているように感じた。