昨日、八ヶ岳に登山に行った。
八ヶ岳登山といえば、赤岳だが、夏季休暇で人がたくさんいるかなと思い、
天狗岳を選択した。

天狗岳の西尾根コース、情報収集した結果、昨年の体力不足で撤退した悔しさを払拭するうえでも、
3時間ぐらいで登頂でき、早朝登って午後2時ぐらいに下山できる山がいいとの思いだ。

8/13未明に家を出発、朝6時前に中央高速の諏訪ICを出て、コンビニにより食糧等を調達。
唐沢鉱泉の前にある林道駐車場に6時40分ぐらいに到着。
山の西側に位置するから、半そでで車から降りると、涼しいを通り越して、寒さを感じる。

準備運動して、7時ぐらいから、登山を開始した。

普段、ウォーキングしているが平地、やっぱり山の斜度がついたところを歩くと、
重力が感じられて、足に別の刺激がくる。
先ほどまで、鳥肌がたっていたのに、少し動くと程よく、汗ばみ、心拍数もあがる。
平地のウォーキングでは感じられない。
また、先日、購入したタイツのおかげで、筋肉疲労が少ないように感じる。



何事も快調かと思った。
しかし、登山開始からまもなく2時間となるところで、異変に気付く。
2時間弱で到着すると思われた、第一展望台になかなか到着しないのだから。
立ち止まって、ガイドブックで読むと、登山口から第一展望台まで1時間40分。
さらに登山口から1時間でくる、枯尾の峰の分岐すら通過していない。

体力が不足しているから、頑張ったつもりで登った気になっているものの、
大して登ってないのかと思い、高度計を確認すると、2350m。
第一展望台の高度が、2415mだから上に向かえば、ルートは違えどチェックポイントに
着くかと思った。
だが、低木の茂みが足元を見えなくさせ、進めない。
足場を探せば、腐った木の根に苔がついて穴を覆い隠している天然の落とし穴になり、
見事にはまったりと。

登山開始から3時間経過した午前10時、登山を断念して撤退する事にした。
問題は、下山ルートを完全にロストしている事だ。
木と木が離れた歩きやすい場所を見つけてはいくものの、どうしても茂みにぶつかる。
茂みをかきわけては、また歩きやすい場所へ。
太陽と、時計のコンパス機能を駆使して、西へ西へと向かう。

だが、茂みにはまり、天然の落とし穴にはまり、腐った木の枝が折れてこけるを
繰り返すうちに心が折れそうになる。
警察さんを軽々しく、携帯で呼びつける困った登山家の気持ちが分かる。
何度目か・・・激しく転ぶ。木の枝で顔、目の上をする。幸い、出血は無し。
痛くて、惨めではあるが、水分を補給しながら、再度ガイドブックとにらめっこ。
すると、遠くで人の声が聞こえる。声の方向を五感を研ぎ澄ませて感じ取る。

正規のルートは、あっちかと見当がついて、再出発。開けた場所に来た。
さらに、下山者と思しきクマよけの鈴が鳴っている。あの音の後に続けば下山できる。

そこは、登山道のようで、当たり前だが整備されている。
オレが登っていた道は、当たり前だが、自然道だ。
今思えば、誰か登れば足跡がつくはずなのに、何も残っておらず、
蜘蛛の巣も何個、身体に吸収させたことか分からない。
木が密集するところでは、はいつくばって、歩腹前進したりと・・・。

先人が登山道を切り開き、維持整備している皆様がいるから、自然災害は別として、
安心して安全に登山を楽しめるのだと、つくづく実感させられた。

人の社会、煩わしさもあるが、クマよけの鈴の音や人の声が聞こえてくることにも、
安堵させられた。

登山というより、迷子になりにいったものだが、
風呂にはいりながら、身体に負った擦り傷に感謝の気持ちがしみてきた。
登山に限らず、お盆、先祖への感謝を思う。



だけど、擦り傷を負わないように長袖シャツは携行したいな・・・。