マスク・オブ・ゾロ | 日刊タカナリ

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※あくまで個人的な感想なので、参考程度にご覧ください。

その男は、民衆の英雄であった。


「マスク・オブ・ゾロ」


『1821年。
アルタ・カリフォルニア総督のラファエル・モンテロは、民衆の支持を全く受けていなかった。不満を感じている民衆は広場に集まり、今にも暴動が起きそうな状態になっていた。
その広場に、民衆の味方をしている覆面の騎士・ゾロが現れた。ゾロは颯爽と、無意味に処刑されそうになっていた農民を解放し、モンテロの首に“Z”の文字を刻んだ。
民衆はゾロを称え、歓喜に満ちた。

その夜。モンテロはゾロの正体である貴族ディエゴ・デラ・ベガの宅を襲撃。ディエゴは捕まり、妻を殺され、子供を奪い取られてしまった。』





1998年公開。

出演:アントニオ・バンデラス、アンソニー・ホプキンス、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、スチュアート・ウィルソン、マット・レッシャー、ヴィクター・リヴァース、ジュリエッタ・ローゼン。


民衆の味方である快活ゾロの活躍が描かれます。



まず驚いたのは、1998年公開という古さです。
Blu-rayで見ているせいかもしれませんが、そんなに古いという感じはありませんでした。
古いっても2000年代だと思いました。



話は、ゾロ一人が活躍するわけではなく、ゾロは一度捕まります。
そして20年後。モンテロに復讐するために脱獄。
2代目のゾロを育て上げ、民衆のために再び立ち上がります。

2代目を育てるということで、ゾロの考え方や戦い方がよく描かれていましたし、分かりやすかったです。

民衆にはゾロのような男が必要である、という思い。
妻を殺し、娘を奪ったモンテロへの憎しみ。
ゾロは民衆にとって英雄なので、ゾロの姿で復讐は出来ません。だから、ゾロを2代目であるアレハンドロに譲り、ディエゴはアレハンドロに訓練をつけながら、復讐の機会を伺います。

とりあえずアレハンドロは、普通だったら絶対好きにならないようなキャラクターです。
大して力もないくせに威勢だけはいいダメ人間って嫌いなんですよね。最初はそんなキャラクターかと思っていましたが、ゾロになる訓練をしていくうちに、強くなっただけでなく、心も成長したように思えます。戦い方も非常に美しくなっています。そしていつの間にかかっこよく見えてきました。



今回の敵であるモンテロは、まぁ酷い男です。
ディエゴの妻に想いを寄せていたが、部下の発砲によりディエゴの妻は死亡。ディエゴ/ゾロを20年牢屋に入れ、まだ赤子の娘を奪い取ります。
最低です。最初数分で民衆と同じ気持ちになりました。

そして悲しい事に娘のエレナは、モンテロの事を本当に父親だと思っています。そのせいで、ディエゴは復讐しようにも出来なくなります。
モンテロの思い通りに事が運んでいるのは、非常に腹立たしかったですね。

だけどここで腹を立てていると、クライマックスにはよりスッキリすることが出来ます。
私はスッキリしました。



気になったのは、エレナの気持ちをどうするかです。

モンテロを父親と思っているので、ディエゴが父親と明かした所で、嘘だと思われます。ディエゴがモンテロを殺したとしたら、さらに関係は悪くなります。「父親と名乗る知らない男が父親を殺した」わけですからね。

どのようにしてモンテロの嘘を暴き、ディエゴが本当の父親である事を信じさせるか。

結果的に、上手くいっていたので安心しました。
というか、ああするしかないですよね。



クライマックスの戦いは非常に熱く、美しく、目が離せないものでした。
金の採掘を無理やりやらされていた労働者を人質に取られながらの戦いでした。

今思うと、「パイレーツ・オブ・カリビアン」のアクションに少し似てる気がします。
剣だけの戦いではなく、周りにある物や、地形を生かして戦っていました。こういう戦い方は、見ていて楽しいですよね。

スピード感も迫力もあって良かったと思います。




思ったより楽しい作品でした。

続編見たくなりましたね。