ガンダム、地球の敵となる。
「新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 敗者たちの栄光 3」
『OZの宇宙戦用MSトーラスの輸送阻止のため、ガンダム5機が集結しつつあった。しかしそれこそがトレーズの狙いであった。
〈オペレーション・プレイアデス〉
それは、地球圏統一連合の解体を目的とした作戦であり、ガンダムを集結させたのは、そちらに注目を集めるためでもあった。
各地でOZのMSが発進する中、ゼクスもトールギスで発進。攻撃を開始した。』
「新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 敗者たちの栄光」第3巻です。
〈オペレーション・プレイアデス〉発動。
ガンダムは大敗を喫してしまいます。
ニューエドワーズ基地に集結する5機のガンダム。
これをトレーズは想定していました。もちろんトーラスはありません。他の基地の注目をガンダムに集めるためのダミー情報です。
ガンダムに注目が集まって、他の基地が手薄になった所をOZのMSが攻撃。
地球圏統一連合を解体するというのが、〈オペレーション・プレイアデス〉です。
この辺はテレビシリーズでも描かれていました。
名称や展開は多少違いますが、流れは合っています。
大きく違うのは、ノベンタ元帥が乗るシャトルをヒイロが撃墜する瞬間と、リリーナの父親の死に方ですね。
シャトルは、テレビシリーズでは空中でしたが、マンガ版は離陸直前になっています。
リリーナの父親は、テレビシリーズだとレディ・アンがその死に関わっていましたが、マンガ版は戦闘による瓦礫の下敷きになって亡くなります。レディ・アンは直接関与していません。
これにより、テレビシリーズであったリリーナとレディの因縁みたいなものはなくなりました。この状態で話をどう展開していくのか楽しみです。
この作戦により、ヒイロなどガンダムパイロットは心にかなりの痛手を負います。
ここでようやくヒイロの過去や葛藤などが描かれます。この辺はOVAで描かれたものに加え、新たな記憶も織り混ぜながら描かれていました。
あとはトレーズに負けた五飛ですね。
これはテレビシリーズでも描かれていましたが、やはり悔しいですよね。
戦闘に関しては、どの機体もマンガオリジナルの武装なので、読んでいて新鮮でした。
サンドロックが砂漠仕様になっていたり、マグアナック隊の個性豊かな装備、シェンロンの大剣だったり、デスサイズのルーセット装備など、非常に面白いしカッコいいです。
中でも今回光っていたのはトールギスです。
ゼクスが初めてトールギスで戦闘に参加しますが、とんでもないMSです。あのゼクスでさえ身体がGに耐えられずに血を吐き、仮面が割れ、ボロボロになります。
しかし、乗った後も倒れずに立って歩くあたり、さすがは戦士ですよね。非常にカッコ良かったです。
ゼクス・マーキス ＝ ミリアルド・ピースクラフトは、トールギスでどのように戦い、どのような道を歩んでいくのか。
これからも楽しみです。
次回。
ヒイロ・ユイ、敗北。