ラスト・ブラッド | 日刊タカナリ

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※あくまで個人的な感想なので、参考程度にご覧ください。

永く生きた。“オニゲン”を殺すため。


「ラスト・ブラッド」


『1970年・日本。
少女・サヤは刀を持って、“オニ”と呼ばれる存在と日々戦っていた。
そんな中、米軍基地内にオニがいるという情報を聞いたサヤは、基地内のアメリカンスクールに潜入した。
サヤは二人の生徒に目をつけたが、その二人は、体育館で一人の生徒を襲い始めた。』




2009年公開。

出演:チョン・ジヒョン、小雪、アリソン・ミラー、リーアム・カニンガム、JJフェイルド、倉田保昭。

アニメ「BLOOD THE LAST VAMPIRE」の実写化作品になります。


少女・サヤと、オニとの戦いが描かれます。



話の内容としては、前半はアニメ版をそのまま実写化したような感じです。
電車内での斬りつけから始まり、アメリカンスクールに潜入し、生徒がオニとなり、それを苦戦の末に斬る。

そこに、アニメ版では描かれなかった細かい背景、組織とオニの戦いの歴史だったり、サヤの出生だったり、オニの親玉・オニゲンとの関係だったり、アニメより深く描かれています。

そして話だけでなく、サヤのアクションもアニメそのままです。
これには驚きました。
前半での大量のオニを一人で相手するとこは、なかなか迫力あって凄かったです。「バイオハザード」でのミラ・ジョヴォヴィッチみたいでした。



後半はアニメでは描かれなかったオニゲンとの戦いが描かれています。

あとはサヤの過去ですね。
その過去での、サヤを育ててくれたカトウと刺客の戦いは、想像以上に壮絶でした。
斬って斬られて、刺して刺されて、血が吹き出て、悲鳴が出て、指が飛んでも立ち向かいます。
あそこまでの死闘は想像してませんでした。

そしてオニゲンですけど、小雪いいですね。
妖艶な感じがすごい出てました。
アクション自体はそこまで多くありませんでしたが、「ただ者じゃない感」はすごいありました。



あとは、アメリカンスクールが絵に描いたようなアメリカンスクールだったので面白かったです。
やたら廊下でたむろしてたり、人目を気にせずにキスしてるカップルいたりと、「アメリカンスクールってこんな感じだよね」というのがそのまんま描かれていました。

今回サヤと行動を共にするアリスというキャラクターがいますが、その父親も絵に描いたような厳格な父親です。
軍の偉いさんというのもありますが、「私の言うことに逆らうな」「私の言うことは正しい」という感じは伝わってきました。
これも分かりやすい嫌なキャラクターです。

そのせいもあってか、深く考えずに見ることが出来ました。




ただ見やすかったんですが、そのせいでアニメ版にあったダークな雰囲気や話の重さみたいなものが、なんか軽くなってしまっています。
その辺はもう少し注意して欲しかったですね。

あと、クライマックスのオニゲンとの対決が思ったよりあっさりしてました。
作品の山場なわけですから、もっと派手に、血生臭い感じにしても良かったと思います。



R-15指定ではありますが、そんなに気張らずに見ることが出来る作品だと思いました。