懐かしい香り
秋になってしまった。
忙しかった夏の漁が懐かしくも思え、来年までお預けだと思えば寂しくもある。
次は海だと分かっているが、なかなか頭が海モードに切り替わらなく、そんな自分が許せない。
しかし、思考と行動が噛み合わないジレンマに耐えきれず、重い腰を上げてみた。行動するしかない。
その重い腰を上げてくれたのが、冷凍室に眠り続ける生サナギであった。
真空パックに入ったサナギは、今か今かと出番を待ち続けて4年の歳月が過ぎていた。
横目では見ていたが、まっ、いずれね、もうちょっと待っててよ、と、言いつづけて4年。
いよいよその時がやってきた。サナギが 遅せーよ! と言ったような気がしたが、そりゃそうだと反省。
しかし、一パックだけのサナギなので心もとないからもう一パック買いに出掛けたら、
なんとサナギが売ってない!
しばらく行かない間にサナギが店頭から消えてた。
以前ならこの時期に釣具店にサナギが無いなんてあり得なかったのに、
時代は私が ボケ~っ としている間に、秋のチヌはサナギでしょという常識が通用しなくなってるらしい。
手元にある4年物がすごくレアに思えた。寝かせただけだが。
外の釣具店にはあるかもしれないが、ここは某有名店であるのだが・・・。
まぁ、撒き餌だし妥協して乾燥粗挽きサナギで手を打つか。サシエは4年物があるし。
・・・
暗い内に出発。
深夜はかなり雨が降った。
これはチヌの好きな濁りが期待できるぞと、濁りが出やすい大社湾に向かう。
うわ~、ベタ凪ぎだ。
ヤル気が失せそうになるが、4年物をまた待たせるわけにはいかないので奮起した。
場所も4年ぶりの メガネトンネル下。
ここは本当はあまり行きたくないんだが、実績あるもんでしょうがない。
なんでか?
今じゃ使ってない道路とトンネル、草と木にまみれる人工物はなんとも言えない寂しさと不気味さ。廃墟感が怖い。
もちろん明るくなってからじゃないと近づけない。
きっと何かいる。いるはずだ。
と、ダッシュで海まで下りるから危ない危ない。
しまった!筋肉が磯に順応してない。つまり、磯筋が無いのに険しい磯に来てしまった。
案外近く見えて楽な感じの磯かと思いきや、アップダウンがあり結構きつい場所だった。忘れてた。
よろよろしながら到着。
道中、かなり崖が崩落していた。不気味さアップだ。
しかし、
ひさしぶりの磯、 キモチイイ。
海は?
いい感じの濁り。もらったな。フッ
さっそく準備だ。
何故か現場に来るとテンションが上がる。家で上がればいいのに・・・。
さて、いよいよ出番です。
4年物、いざ開封!
ん?悪くないぞ。
いやフレッシュそのものだ。
立ち上る薫りは香ばしく、チヌじゃなく自分が先に食い付きそうだ。
サナギの臭いが臭いなんて言う人がいるが、自分はサナギの香りの芳香剤があったら買うくらい好きだ。
幼少期から練り餌をこねくりまわした身には、馴染みすぎた臭いすぎて安心すらする。
巷で言う、子供がお母さんの香りが安心なのと同じだ。
いい香りに酔いつつ撒き餌を仕上げ、そこらにばら蒔く。
仕掛けをセットしていざ開始。
魚たちも香りに参ったらしく浮きに当たりがで出す。
上げてサナギを確認。
フグか?
何かが食べてます。
しかし、オキアミの比じゃないくらい餌が持ちます。たぶんスズメダイとかがあまりつつかないからかな。
その後、豪快に浮きを引き入れたのはやはり、
当たりは暇にならないくらいにはあるので楽しい。
日頃のストレス解消しているのが実感できる。
・・・
始めてから三時間。
まだチヌの顔が拝めない。
おかしい。
桂島に流れる潮、
最高の濁り、
サナギの香り、
なんでだ?
自分の釣り運のなさは、最高のコンディションさえもぶち壊す破壊力なのか。
いれば食うはず、いないのか?
相変わらずフグの当たりはある。
しかし針にはあまり乗らない。
生意気なフグめ、掛かれと合わせる。
ンガっ!!
一気に竿がのされそうになった!
咄嗟にベールオープン!
?!!!
なんだ!フグじゃないじゃん!!
ヤバイヤバイ!
態勢を立て直してもヤバイくらい引く。
ドラグも出るし、竿1号、ハリス1.5だしパワー勝負できない!
そのうち動かなくなった。瀬に着いたか?
しかし、マダイのようないきなりの疾走。
なすすべがなかった。
やはり寄ってはいたんだ。
油断はなかったはずだが、フグにだまされた。
やはり4年物は凄いパワーを溜め込んでいたんだ。
このリベンジはまた4年待つしかない。
早く帰って4年後用のサナギを仕込まなければっ。どこに売ってるんだ!
忙しかった夏の漁が懐かしくも思え、来年までお預けだと思えば寂しくもある。
次は海だと分かっているが、なかなか頭が海モードに切り替わらなく、そんな自分が許せない。
しかし、思考と行動が噛み合わないジレンマに耐えきれず、重い腰を上げてみた。行動するしかない。
その重い腰を上げてくれたのが、冷凍室に眠り続ける生サナギであった。
真空パックに入ったサナギは、今か今かと出番を待ち続けて4年の歳月が過ぎていた。
横目では見ていたが、まっ、いずれね、もうちょっと待っててよ、と、言いつづけて4年。
いよいよその時がやってきた。サナギが 遅せーよ! と言ったような気がしたが、そりゃそうだと反省。
しかし、一パックだけのサナギなので心もとないからもう一パック買いに出掛けたら、
なんとサナギが売ってない!
しばらく行かない間にサナギが店頭から消えてた。
以前ならこの時期に釣具店にサナギが無いなんてあり得なかったのに、
時代は私が ボケ~っ としている間に、秋のチヌはサナギでしょという常識が通用しなくなってるらしい。
手元にある4年物がすごくレアに思えた。寝かせただけだが。
外の釣具店にはあるかもしれないが、ここは某有名店であるのだが・・・。
まぁ、撒き餌だし妥協して乾燥粗挽きサナギで手を打つか。サシエは4年物があるし。
・・・
暗い内に出発。
深夜はかなり雨が降った。
これはチヌの好きな濁りが期待できるぞと、濁りが出やすい大社湾に向かう。
うわ~、ベタ凪ぎだ。
ヤル気が失せそうになるが、4年物をまた待たせるわけにはいかないので奮起した。
場所も4年ぶりの メガネトンネル下。
ここは本当はあまり行きたくないんだが、実績あるもんでしょうがない。
なんでか?
今じゃ使ってない道路とトンネル、草と木にまみれる人工物はなんとも言えない寂しさと不気味さ。廃墟感が怖い。
もちろん明るくなってからじゃないと近づけない。
きっと何かいる。いるはずだ。
と、ダッシュで海まで下りるから危ない危ない。
しまった!筋肉が磯に順応してない。つまり、磯筋が無いのに険しい磯に来てしまった。
案外近く見えて楽な感じの磯かと思いきや、アップダウンがあり結構きつい場所だった。忘れてた。
よろよろしながら到着。
道中、かなり崖が崩落していた。不気味さアップだ。
しかし、
ひさしぶりの磯、 キモチイイ。
海は?
いい感じの濁り。もらったな。フッ
さっそく準備だ。
何故か現場に来るとテンションが上がる。家で上がればいいのに・・・。
さて、いよいよ出番です。
4年物、いざ開封!
ん?悪くないぞ。
いやフレッシュそのものだ。
立ち上る薫りは香ばしく、チヌじゃなく自分が先に食い付きそうだ。
サナギの臭いが臭いなんて言う人がいるが、自分はサナギの香りの芳香剤があったら買うくらい好きだ。
幼少期から練り餌をこねくりまわした身には、馴染みすぎた臭いすぎて安心すらする。
巷で言う、子供がお母さんの香りが安心なのと同じだ。
いい香りに酔いつつ撒き餌を仕上げ、そこらにばら蒔く。
仕掛けをセットしていざ開始。
魚たちも香りに参ったらしく浮きに当たりがで出す。
上げてサナギを確認。
フグか?
何かが食べてます。
しかし、オキアミの比じゃないくらい餌が持ちます。たぶんスズメダイとかがあまりつつかないからかな。
その後、豪快に浮きを引き入れたのはやはり、
当たりは暇にならないくらいにはあるので楽しい。
日頃のストレス解消しているのが実感できる。
・・・
始めてから三時間。
まだチヌの顔が拝めない。
おかしい。
桂島に流れる潮、
最高の濁り、
サナギの香り、
なんでだ?
自分の釣り運のなさは、最高のコンディションさえもぶち壊す破壊力なのか。
いれば食うはず、いないのか?
相変わらずフグの当たりはある。
しかし針にはあまり乗らない。
生意気なフグめ、掛かれと合わせる。
ンガっ!!
一気に竿がのされそうになった!
咄嗟にベールオープン!
?!!!
なんだ!フグじゃないじゃん!!
ヤバイヤバイ!
態勢を立て直してもヤバイくらい引く。
ドラグも出るし、竿1号、ハリス1.5だしパワー勝負できない!
そのうち動かなくなった。瀬に着いたか?
しかし、マダイのようないきなりの疾走。
なすすべがなかった。
やはり寄ってはいたんだ。
油断はなかったはずだが、フグにだまされた。
やはり4年物は凄いパワーを溜め込んでいたんだ。
このリベンジはまた4年待つしかない。
早く帰って4年後用のサナギを仕込まなければっ。どこに売ってるんだ!